引越し料金の相場はどれくらい?条件で大きく変わる料金の実態

引越しの見積もりを出してもらったのはいいけれども、出てきた見積もり金額が妥当なのか、騙されているんじゃないかと不安になってしまいますよね。少しでも安くと思って頑張ったのに、友人に「それ高すぎない?」なんて言われないようにしたいですし、まずは引越しの相場について学んでおくことにしましょう。

引越し料金の算出方法

大きく分けて4つの要素で決まる

引越し料金の相場についてお話しする前に、まず引越し料金がどのように決定されるのか、ということから確認していきましょう。

引越し料金の算定基準を知っていれば、それだけで見積りを依頼する前からある程度の引越し料金の目安を知ることができ、相場と比較することができます。

計算は多少面倒くさいかもしれませんが、知っておくことが大事だと思います。

とはいえ、そこまで複雑な項目で算出しているわけではありません。

引越し料金は主に、基本運賃、割増料金、実費、オプション料金の4つに分類されます。引越しにおけるそれぞれの場合で生じるこれらの費用を合算したものが、引越し業者から要求される料金の根拠となるものです。

基本運賃は大きく変動しない

基本運賃はその名の通り、引越しによって発生する最低限必要な運送費用を指します。

転居先までの距離によって料金が変動する、あるいは引越しに必要な時間によって料金が変動する、そして引越しに必要な荷物を積むためのトラックのサイズで上下する料金が基本運賃であり、この費用単体で一気に高額になることはありません。

何故なら、国土交通省が提示する標準引越運送約款と呼ばれるもの、あるいは引越し業者による約款を基準にして算出されているため、金額がきちんと定められているからです。

ただし、これらの基準で定められている金額の上下10%までは、業者側が自由に設定することができますので、引越し業者によっては最大で20%も料金に開きがでる場合があります。

割増料金は条件で大きく変わる

割増料金とは、引越し当日の条件によって他の料金に加算されるもので、簡単にいえば追加料金です。

引越し料金における最大の負担ともいえる部分でもあり、少しでも安く出費を抑えたいと考えているのであれば、十分考慮しておかなければならない部分でもあります。

料金のあれこれといった具体的な内容は後述するとして、割増料金がかかる条件について説明しますと、ずばり時期がかなり関係してきます。

特に、転職や転勤、入学などで最も人が動く繁忙期だといえる3月下旬~4月上旬は引越し業者の稼ぎ時です。こうした時期に引越しをしなければならない場合、閑散期と比べると料金的に高くなってしまうのは仕方のないことでしょう。

実費は人件費や梱包資材費など

次の実費は、引越しのトラックを運転する人を含む作業員にかかる人件費や、梱包に必要な段ボールなどの資材を用意してもらう場合の資材費、あとは遠方への引越しで必要な有料道路における利用料金などが含まれます。

基本運賃と同様、高額だからと値下げを求めることが難しい項目でもあります。

何故なら、実費は単純に引越しの条件によって値段が上がっていく料金だからです。

引越しで運んでもらう荷物の量が増えれば上がりますし、荷物の運搬のために人数が必要であれば人数分の料金がかかります。

そして、距離が長く高速道路を利用しなければならないとなると、必要経費ですから追加で加算されます。こちらもある程度の基準がありますので、金額の例は後述することにします。

オプション料金は内容によりけり

そして、最後に残ったオプション料金が、下手をすればかなりのお金が飛んでいく料金になります。

引越し業者によって内容は異なるのですが、梱包した荷物の開封といった自分たちで簡単にできそうな作業とは異なり、ちょっと手間だったり知識が必要だったりする内容のサービスを、オプション料金として追加料金を払うことで代行してもらうことができます。

具体的な例としましては、ちょっとの衝撃で調律がずれる可能性のあるピアノの運搬や、エアコンやアンテナなどの取り外しと取り付け代行、あとはパソコンやオーディオ機器の設置や自家用車の陸送などが、オプション費を払って依頼することができるサービス内容になります。詳しくは依頼しようと考えている引越し業者に問い合わせてみてください。

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引越し料金の相場をチェック

運賃相場は時間制と距離制の2つ

さて、ここからはそれぞれの相場といわれる金額についてご紹介したいと思います。

まずは基本運賃の相場について、確認していきましょう。

基本運賃は前述の通り、どれくらいの時間を使って移動するのか、どれほど離れたところまで運搬するのか、そしてそれくらいの積載量のトラックで運搬するのか、という要素で金額が上下していきます。

時間制の料金は、転居先が100km以内の場所にある、比較的近場の引越しを行う場合に該当します。

時間制は4時間以内と8時間以内に大別でき、実際に引越しを行ったときに選択した時間よりも長い時間を要した場合は、1時間ごとに料金が加算されていくシステムになっています。

一方、距離制が適応されるのは、転居先が100kmを超える遠方への引越しを行う場合に該当します。

100kmから200kmまではおおよそ10km間隔で値段が上昇していき、200kmから500kmの間では20kmごとに決められた金額が加算され、500kmを超すと50kmごとに金額が加算されていきます。

トラックの積載量は荷物量を要確認

そして、時間制と距離制のどちらかに加えて、トラックの積載量で金額が上がっていきます。

基準として1トン車から4トン車までがあり、転居先の間取りがどれくらいの広さを持つかでトラックの大きさもおおよそ決まってきます。

下記に目安を載せますので、参考にしてみてください。

1R1トン〜1.5トントラック
1LDK1.5トン〜2トントラック
2LDK2トン〜3トントラック
3LDK4トン〜4トンロングトラック
4LDK以上4トンロング〜4トン+2トントラック

ただし、上記の間取りに対するトラックの積載量はあくまで目安ですので、実際のところは引越し業者さんと話し合いましょう。

後になって荷物が増え、トラブルになってしまったということのないよう、見積りの段階からよく相談しておいた方がいいと思います。

荷物の量でどれくらいの積載量になるかが決まりますので、家具の大きさやご家族の形態でも変わってきます。

例えば子どものいないご夫婦であれば、通常では2トンロング~3トントラックが最適ですが、家具が少ないと1トン~2トントラックでも可能となります。子どもがいればその分荷物も増え、大型の家具家電が多いとトラックも大きくなりますので、持っていく荷物の確認は事前に済ませておいた方がいいでしょう。

基本運賃の料金目安

では、上記の情報を踏まえて基本運賃の料金の相場を掲載したいと思います。この料金相場は絶対ではなく、引越し業者によっては料金に差が出てきますので、あくまで目安としてご確認ください。

最初は時間制の料金相場で、4時間制と8時間制で分けています。8時間制の横に追記した()は、もし8時間を越えた場合にかかる1時間ごとの追加料金の目安を表示しています。

※4時間制
・1トン:12,000~18,000円程
・2トン:13,000~20,000円程
・3トン:14,000~22,000円程
・4トン:16,000~24,000円程

※8時間制(8時間以降、1時間ごとの追加料金)
・1トン:20,000~30,000円程(2,000~3,000円程)
・2トン:23,000~34,000円程(2,200~3,400円程)
・3トン:24,000~36,000円程(2,400~3,600円程)
・4トン:27,000~40,000円程(2,500~3,800円程)

続いて、距離制の料金相場の目安をご紹介します。こちらは150kmまで、200kmまで、200~500km、500km以降の4つを例として紹介します。ただし200~500kmは20kmごと、500km以降は50kmごとに加算される金額ですから、実際の料金は200kmまでの料金にプラスして計算してください。

※150kmまで
・1トン:26,000~40,000円程
・2トン:30,000~44,000円程
・3トン:31,000~47,000円程
・4トン:33,000~50,000円程

※200kmまで
・1トン:31,000~47,000円程
・2トン:34,000~52,000円程
・3トン:37,000~55,000円程
・4トン:40,000~60,000円程

※200~500km(20kmごとに加算)
・1トン:1,600~2,500円程
・2トン:1,800~2,800円程
・3トン:2,000~3,000円程
・4トン:2,100~3,200円程

※500km以降(50kmごとに加算)
・1トン:4,200~6,300円程
・2トン:4,600~7,000円程
・3トン:5,000~7,400円程
・4トン:5,300~8,000円程

料金の計算例

時間制の基本運賃の計算例として、もしも引越しの時間が遅れに遅れ、10時間くらいかかってしまった場合、上記の表を参考にした料金の目安を下に提示します。近距離の引越しで2時間遅れが発生するかはその時々でしょうが、あくまで計算例ということでご了承ください。計算式は、8時間制の料金に、()内で示した加算料金に2時間(10-8=2)を乗算した金額を加算しました。

※8時間制で10時間ほどかかってしまった場合
・1トン:24,000~36,000円程(20,000+4,000/30,000+6,000)
・2トン:27,400~40,800円程(23,000+4,400/34,000+6,800)
・3トン:28,800~43,200円程(24,000+4,800/36,000+7,200)
・4トン:32,000~47,600円程(27,000+5,000/40,000+7,600)

距離制の基本運賃の計算例として、かなり遠方の700km先に引越しするとなった場合、上記の表を参考にした時の引越し料金の目安は、下記のようになります。計算式は200kmまでの料金相場から、200~500kmの料金に15((500-200)÷20=15)を乗算した金額と、500km以降の料金に4((700-500)÷50=4)を乗算した金額の合計で算出しています。

※700kmくらいの引越し料金の目安
・1トン:71,800~108,200円程(31,000+24,000+16,800/47,000+36,000+25,200)
・2トン:79,400~122,000円程(34,000+27,000+18,400/52,000+42,000+28,000)
・3トン:87,000~129,600円程(37,000+30,000+20,000/55,000+45,000+29,600)
・4トン:92,700~140,000円程(40,000+31,500+21,200/60,000+48,000+32,000)

休日や早朝深夜で割増加算

次に、割増料金について見ていきましょう。割増料金はすでに述べたように、引越しの繁忙期である入学式シーズンにかかります。が、他にも条件によっては割増料金がかかってしまう場合があります。その条件とは、簡単に言ってしまえば『引越し業者が忙しくなる時期、あるいは時間帯』がそれにあたります。

繁忙期でいいますと、3月下旬~4月上旬の新生活に移行する時期とは別に、長期休暇中も時間に余裕ができるため、引越しの依頼が集まる傾向にあります。具体的には夏休み期間中となる7~8月、冬休みの期間になる12月下旬ごろは閑散期よりも仕事が集まるので、割増料金となる場合があります。特に3月下旬~4月上旬は一気に割高となりますので、新生活と関係のない引越しであれば避けた方がいいでしょう。

また、仕事が休みで引越しのしやすい日曜日や祝日も、引越しの案件が集中しやすい日取りとなります。業者によって割増設定は上下するでしょうが、料金はおおよそ2割増となると見ておいた方がいいでしょう。時間帯によっても加算され、午後10時から午前5時くらいの深夜や早朝でも割増料金がかかり、こちらは3割増となることを目安とした方がいいと思います。

他には、北海道や東北といった雪が多い地域の冬季における引越しも、およそ2割の割増料金がかかります。また、カレンダーなどに書いてある『六曜』という考え方の中で、最高の日取りといわれている大安の日にも引越し依頼は集中し、料金が加算される場合もあるそうです。引越し料金を安く抑えたいのであれば、これらの条件での引越しは控えた方がいいと思います。

実費は人数と資材量などを加算

実費は主に人件費や梱包資材費などが計上される費用であり、荷物量がかさんで引越しの規模が大きくなるにつれて金額が上がっていきます。荷物量が多くて引越し業者からの作業人数が増えれば、人数分の料金が加算されますし、梱包資材も業者に用意してもらうとその分お金が加算されていきます。資材はサービスとする業者もあるでしょうが、ここでは平均的な資材費をご紹介したいと思います。

また、遠方に引越しをした場合、トラックが高速道路を利用した場合は、高速道路の料金代も実費として計上されます。そして、車両留置料という荷物の移動に時間がかかることで加算される料金もあります。車両留置料は6トン車以下では120分まで、6トン~12トン以下では150分まで無料と、トラックの大きさで時間が決まっており、荷物の移動がスムーズだと加算はされないので、そちらも注意をした方がいいと思います。

それぞれの料金の平均

では、人件費や間取りにおける作業員の人数、梱包資材費の平均を下に掲載します。こちらもあくまで目安ですので、引越し業者によって値段は上下する可能性があります。特にマンションなどではエレベーターの有無や、引越しする部屋の階数によって作業員の人数が増えたりもします。参考程度に捉えてください。

※1人当たりの平均人件費
・平日:12,000円~13,000円
・休日:14,000円~15,000円

※部屋数別引越し作業員の平均人数
・2DK:2人
・3LDK:3人
・4LDK:4人

※梱包資材費の平均
・段ボール(小):200~300円
・段ボール(中):200~300円
・段ボール(大):300~400円
・ガムテープ:150~250円
・布テープ:500~550円
・ビニール紐:1,000~1,200円
・ハンガーボックス:1,500円
・エアキャップ:5,000~6,000円

オプションは会社によってさまざま

最後の引越し料金のネックであるオプション料金は、引越し業者のサービス内容によって基準は様々だと思います。なので、こちらに紹介するのは平均金額の目安、ということで参考にしてください。

※オプション料金の平均
・ピアノ運搬:35,000~40,000円
・車 陸送:20,000~25,000円
・エアコン取り外し:5,000~10,000円
・エアコン取り付け:10,000~15,000円
・アンテナ取り外し:5,000~8,000円
・アンテナ取り付け:17,000~20,000円
・パソコン設置:5,000~8,000円
・オーディオ機器設置:3,000~5,000円

ちなみに、ピアノの運搬費用と車の陸送費用は運送距離が100kmで別送した場合になります。距離によってはさらに加算される可能性がありますので、注意した方がいいと思います。

料金相場と支払い料金

引越し料金の見積りは割高?

さて、引越し料金の内訳や、相場についてお話してきましたが、引越し料金に関して知っておいた方がいい情報が他にもあります。それはずばり、引越し業者に見積りを依頼した場合、実際に支払う金額と比べると、見積り金額の方が高くなる、ということです。これはデータとしても現れており、例えば繁忙期における4人家族の引越しでは見積りと比較して、平均で約18万円の差額が出ることもあるそうです!

その理由は、業者によって見積り金額に差が生じているからです。引越し専業で大手の会社であれば、引越し業務のノウハウやサービスの質、あるいは補償能力も売りにしているので、その分料金が高くなります。一方、中小の引越し兼業会社であれば基本業務は運輸業で、引越しもできますという感じですので、サービスの質が落ちる代わりに引越し料金を安く見積もる場合が多いようです。

そうした引越し業者の規模やサービスの質の違いが、見積り料金の『平均』を押し上げ、割高となっているのでしょう。2014年1月~2015年5月のデータでは、引越し業者から受け取った見積もりの平均額が40,259円に対し、支払いの平均金額は32,702円でした。これだけで約8,000円の差が出ています。それだけ、引越し業者間の価格差が大きいということがわかります。

見積り段階での値段交渉は必須

引越し業者に最初提示される見積り金額は、実際の支払金額よりも高い金額である場合が多いため、料金の値段交渉は行った方がいいと思います。中には完全にはったりとして、最初はかなり高い見積りを提出し、徐々に本来の適正金額に近づけることによってお得感を演出し、お客側に満足感を与えていることもあるのだそうです。実際に得をした感じを得られるのは、業者だけになるのです。

とはいえ、普通のご家庭では引越しなんて人生でそう何回もある行事ではありません。知っている名前の引越し業者さんに連絡して、見積りを作ってもらって、説明された料金に疑問を挟まず納得して契約する、というパターンが多いのではないでしょうか。こちらは素人で、業者はプロです。事前に情報を知らなければ、そういうものだと納得してしまうのは仕方がないことでしょう。

そこで、引越しが決定し、業者を選定する時は、きちんと値段交渉をした方がいいと思います。先に記述した通り、基本的な料金の基準は法律で定められていますが、引越し業者の裁量で基準の金額から上下10%は自由に設定できるのです。同じようなサービス内容でも、最大で約20%もの料金差が生じることになりますので、料金を少しでも抑えたいのであれば値段交渉は必須といえます。

一括見積りで料金比較

具体的に値段交渉をどのように行えばいいのかといいますと、複数の引越し業者に見積りを請求し、お互いを競争させる方法があります。業者側も他の引越し業者にお客を取られたくはないでしょうから、どこそこの業者さんの方はあなたのところよりも条件がいいんですけど、と伝えてみればよりよい条件を提示してくれるかもしれません。

そこで複数の見積りを取得する方法として、引越しの条件を記入するだけで一気に見積り依頼を提出することができる無料サイトがあります。わざわざ引越し業者を調べて、電話やメールでやり取りをしなくても、一括見積りサイトを利用すれば短時間で何社もの業者に見積り依頼ができるので、時間の短縮にもなります。何より無料で利用できるので、気軽に行えるのではないでしょうか。

また、サイトによってはキャンペーンなどを行っている場合があり、割引券等がもらえることがあったりします。キャンペーンを行っているかどうかはサイトによりけりですし、あくまでおまけの要素ですがそうした部分にもメリットがありますので、試してみてはいかがでしょうか?

数社だけの見積りで値引き合戦

しかし、一括見積りにはデメリットもあります。1つは一度に大量の引越し業者に見積もりをしてしまうと、逆に選択肢が広がりすぎてどの業者に依頼をするか迷ってしまうこと、もう1つは見積りを送った業者から営業のメールや電話が大量に寄せられることがある、ということです。

1つ目は一括見積りサイトの性質上、避けられないことかもしれません。一度に多くの見積りが届き、目を通すのも大変ですから、見積りに時間がかからなくても業者選びに時間がかかってしまった、なんてことになりかねません。

2つ目の大量のメールや電話も、お客さんがサイトを利用して一括見積りを行ったことは把握しているでしょうから、業者側はお客さんを取られまいと必死です。営業の人は他社よりも早くお客さんを確保しようと売り込み、それが見積もりを送った数だけ押し寄せるのですから、それはもう大変なことになるでしょう。こちらは連絡をメールのみに指定する、あるいは見積り先を自分で選択できるサイトを利用すれば、ある程度は防げるそうです。

デメリットが気になって試す気になれない、という方はあらかじめ数社に引越し業者を絞って、その間で値段競争をさせてみてはいかがでしょうか?業者の数が少なくなるだけで、こちらがやることはほとんど変わりません。数社の見積りを取り寄せ、あっちはこれだけ安かった、こっちは同じ値段でこんなサービスをしてくれた、と持ち掛けてみましょう。

ただし、あまりしつこく値切り交渉をしてしまえば契約を断られることもあるので、何事も常識の範囲内で行うことが大事です。上記で示したような引越し料金の適正価格を、見積りと見比べながら大ざっぱでも計算し、その値段に近づいたら契約に同意する、というくらいであれば損はしないと思います。お値段だけで判断するなら、ですけれど。

安い料金での引越しの注意点

今までは引越し料金をどれだけ安く抑えるか、という着眼点で述べてきましたが、値段が安いことが必ずしもいいこととは限りません。何故なら、引越し料金が安くなるということは、すなわちサービスの質が低下するというリスクを背負う必要があるからです。

オプションサービスがわかりやすい例です。特にアンテナやエアコンの取り付け取り外しは、自分でやろうと思えば面倒くさい作業ですし、専門知識もある業者さんにやってもらった方が安全でもあります。料金だけに固執し、何でも自分でやってしまおうとして失敗してしまえば、それこそ目も当てられません。

他には時間帯です。割増料金で説明した通り、早朝や深夜は割高となり、逆に午後からの引越しを依頼すると料金が値下げされることもあります。が、午後からの引越しですと荷物整理に手間取ってしまえば夜になっても片付かない、なんてことも考えられます。そうした事態を避けるために、午前中や早朝に引越し依頼が集中し、割高となっているのです。

後は、作業員の問題です。特に繁忙期に多いのですが、引越し業者と交渉してお値段を安く抑え、いざ引越しとなった時、作業員が経験のない新人アルバイトばかりだった、ということは十分あり得ます。業者からすれば、安い料金の引越しにベテランを行かせるメリットがありませんし、繁忙期は人手不足でアルバイトの募集も活発ですから、そうした対応になってしまうのも無理はないのです。

経験のない作業員や、低価格の引越しによって起こるトラブルはいくつもあります。引越し業者が約束した日時に来ない、作業中のミスで家具や家電が傷つくか壊される、または新居の壁や床などに傷をつけられる、そして引越しの荷物がなくなったなどが主な例でしょう。そうしたトラブルを避けるために、サービスの質を買うということで、少し割高でも引越し専業の大手に依頼するというのも手だと思います。

引越し料金相場の調べ方

引越しの条件は人それぞれ違ってくるため、引越しには定価がありません。家族構成や荷物の多さ、引越し先までの距離、引越しの時期全て違いますので、ある引越し事例が別の引越に当てはまるとは限りません。

それでも大枠の引越し相場を把握する方法があります。その方法というのは引越し一括見積もりサイトで引越し料金の相場を調べることです。ほとんどの引越し一括見積もりサイトのトップページからおおよその相場価格を調べることが可能です。

引越し一括見積もりサイトごとに多少の誤差はあるものの、いくつかのサイトで確認すればそれほど遠くない平均値を知ることが出来ます。まずは引越し一括見積もりサイトで料金相場を調べてみましょう。

一人暮らしで繁忙期に300kmの距離の引越し

例えば就職のため地方から東京へ引越しする若者を想定して「一人暮らしで繁忙期に300kmの距離の引越し」という条件で調べてみるとしましょう。キーワードは「一人暮らし」「繁忙期」「300km」です。この条件の場合での引越し一括見積もりサイトでの相場を調べてみましょう。

ズバット 引越し比較:82,136円

引越し侍

  • 平均155,000円
  • 最安値71,000円
  • 最高値490,000円

SUUMO引越し

  • 平均91,084円
  • 最小30,000円
  • 最大200,000円

ここでポイントなのは平均値はあまり役に立たないこともあるということです。引越し侍のように最高値に49万円もの費用が発生している場合、平均にが大幅に上がってしまいます。

この条件の場合「10万円を超えたら高いけど、10万円以下なら妥当かな」という結果になります。

4人家族で通常期に50kmの距離の引越し

今度は同一県内に新居を購入した家族を想定してみましょう。「4人家族で通常期に30kmの距離の引越し」のキーワードは「4人家族」「通常期」「30km」です。同じく引越し一括見積もりサイトで調べてみましょう。

ズバット 引越し比較:91,294円
引越し侍:平均66,000円 最安値58,900円 最高値113,000円
SUUMO引越し:平均112,698円 最小40,000円 最大300,000円

こちらもサイト毎に大きく金額が違っていますが、10万円以上は高すぎる感じはあります。引越し侍の平均値が66,000円に対して最安値が58,900円ですので、荷物の量によっては6万円台での引越しが期待できそうです。

引越し一括見積もりサイトの相場の使い方

どのサイトの相場もそれなりに精度は高いのですが、それでもサイトごとに金額に開きがあります。考え方としては上記3つのサービスの平均値をさらに平均化すると基準値としてください。上記の単身者の場合は、3つのサービスの平均が109,400円、家族の場合は89,997円になります。

この値を基準として引越し業者から出てきた見積もりと照らしあわせてください。荷物が極端に多いわけでないのに、この値よりもかけ離れて高い場合は、もっと安くなる可能性があります。ただし、何が何でもこの平均値よりも安くなければいけないというわけではありません。あくまでもひとつの目安として考えてください。

まとめ

引越し料金は様々な条件によって決まります。相場は相場ですのでもし見積もり価格と相場がかけ離れていたときは、引越し業者に確認してみましょう。高くなった理由を丁寧に説明してくれるはずです。もしめんどくさそうに説明するようであれば、他の引越し業者に切り替えも検討してみましょう。

そうなる前に複数社に相見積もりをし、相場よりも安い金額の引越し業者に依頼することをおすすめします。