長距離引越しの料金相場(2人・3人・4人・5人)と見積もりを安くするコツ

引っ越しは引っ越し先までの距離が長くなればなるほど引っ越し料金が高くなり、選べる引っ越し業者も減ってしまいます。引っ越し料金が高いからこそ、なんとかして1円でも安い見積を出してもらいたいですよね。

そこでここでは、なかなか予想しにくい長距離引っ越しの料金相場や、引っ越し業者から出てくる見積もりを少しでも安くするためのポイントとコツを紹介します。

長距離引っ越しの料金相場


長距離引っ越しの見積もりを安くするために、まずは長距離引っ越しの相場について紹介します。

引っ越し距離を200kmから500km程度の単身、家族(2人3人4人5人)それぞれのオフシーズンと繁忙期の相場は下記のようになります。

オフシーズン(5月から2月)人数・距離別費用相場

人数/距離200km未満
(同一地方)
500km未満
(近隣地方)
500km以上
(遠距離地方)
単身平均
42,000円
平均
58,000円
平均
73,500円
2人平均
75,600円
平均
125,500円
平均
150,000円
3人平均
82,000円
平均
130,000円
平均
185,000円
4人平均
90,000円
平均
130,000円
平均
220,000円
5人平均
140,300円
平均
195,000円
平均
250,000円

繁忙期(3月と4月)人数・距離別費用相場

人数/距離200km未満(同一地方)500km未満(近隣地方)500km以上(遠距離地方)
単身平均62,350円平均85,000円平均105,000円
2人家族平均97,500円平均180,000円平均200,000円
3人家族平均150,000円平均205,000円平均300,000円
4人家族平均160,000円平均255,000円平均350,000円
5人家族平均190,000円平均345,000円平均357,500円

単純に荷物が多くなればなるほど引っ越し料金は高くなり、オフシーズンよりは繁忙期のほうが高い傾向にあります。

単身・家族の引っ越し料金相場

ここで、単身引っ越しの長距離引っ越しの料金相場と、家族の長距離引っ越し料金相場をそれぞれみていきましょう。

下記の料金相場は、荷物量やオプション料金等の追加料金が発生する場合がりますのであくまで目安にしてください。

単身引っ越し都道府県間の引っ越し料金相場


次に単身の都道府県間の引っ越し料金相場を見てみましょう。

距離別オフシーズン繁忙期
東京→大阪(約500km程度)平均64,377円平均150,000円
東京→北海道(約850km程度)平均91,800円平均114,000円
東京→福岡(約1000km程度)平均73,500円平均105,000円

大型の荷物が無く荷物が少ない場合は、格安の単身パックや宅配便で輸送する方法も検討してみましょう。

宅配便での引っ越しについて詳しくはこちら
【ダンボールのみ】単身引っ越しはゆうパック引越しが最安値!料金を比較してみた【2023年3月版】単身引越しで1番安いおすすめ業者10選!安くする引越しするコツ

家族2〜3人引っ越し都道府県間の引っ越し料金相場

距離別オフシーズン繁忙期
東京→大阪(約500km程度)平均128,000円平均256,000円
東京→北海道(約850km程度)平均150,000円平均270,000円
東京→福岡(約1000km程度)平均150,000円平均200,000円

家族の引っ越しの場合は、ファミリープランはもちろんですが家族で荷物量を極力少なくできる場合は単身パックの利用も検討してみても良いでしょう。

家族4〜5人引っ越し都道府県間の引っ越し料金相場

距離別オフシーズン繁忙期
東京→大阪(約500km程度)平均212,800円平均361,760円
東京→北海道(約850km程度)平均245,140円平均410,340円
東京→福岡(約1000km程度)平均220,000円平均350,000円

東京からの都道府県間の平均料金を見ると、距離が長い福岡より北海道のほうが費用が高めです。

これは陸続きで引っ越しが可能な地域と違い、飛行機やフェリーを利用しなくてはいけないためです。そのため引っ越し日数も通常より3日〜5日間かかります。

福岡の場合は、陸の移動距離が長いため高速料金などの割引が効かない実費がかなり高くつきますが、移動時間も問題なく進めば13時間程度の時間で引っ越しは終えられます。

家族(3人/4人/5人)の短距離・長距離の引越し費用相場!料金を安くするコツ

長距離引っ越し運賃の決め方

引っ越しの見積り料金は「トラックの基本運賃」+「実費(人件費や資材費)」+「オプション料金」で構成されます。

まず、「トラックの基本運賃」は転居先の距離により計算方法が変わります。

転居先が100kmを超える遠距離の引っ越しを行う場合は「距離制」が適応されます。

距離制料金相場

積載量150kmまで200kmまで200~500km
(20kmごとに加算)
500km以降
(50kmごとに加算)
1トン26,000~40,000円程31,000~47,000円程1,600~2,500円程4,200~6,300円程
2トン30,000~44,000円程34,000~52,000円程1,800~2,800円程4,600~7,000円程
3トン31,000~47,000円程37,000~55,000円程2,000~3,000円程5,000~7,400円程
4トン33,000~50,000円程40,000~60,000円程2,100~3,200円程5,300~8,000円程

例700kmくらいの引っ越し料金の目安

次に、距離制の基本運賃の計算例として、かなり遠方の700km先に引っ越しするとなった場合、上記の表を参考にした時の引っ越し料金の目安は、下記のようになります。

計算式は200kmまでの基本運賃相場に、200~500kmの料金(20km×15=300km)を乗算した金額と、500km以降の料金(50km×4=200km)を乗算した金額の合計で算出しています。

※計算式:200kmまで+20kmごと加算+50kmごと加算=基本運賃

1トン71,800~108,200円程
【内訳】31,000+24,000+16,800〜47,000+36,000+25,200
2トン79,400~122,000円程
【内訳】34,000+27,000+18,400〜52,000+42,000+28,000
3トン87,000~129,600円程
【内訳】37,000+30,000+20,000〜55,000+45,000+29,600
4トン92,700~140,000円程
【内訳】40,000+31,500+21,200〜60,000+48,000+32,000

上記のトラック運賃代に人件費や梱包資材費、オプションサービス費用が加算されトータルの引っ越し料金となります。

引っ越し料金相場について詳しくはこちら
引越し料金の見積もり相場はだいたいいくら?時期・距離別費用の平均を紹介

長距離引っ越し見積もりを安くするコツ


引っ越し料金の見積り料金の計算方法について説明しましたが、繁忙期や曜日、時間帯などの忙しさにより引っ越し業者は料金の割増しを行います。引っ越し業者によって料金が大きく違うのはこのためです。

逆にこの引っ越し業者の割増しを利用して、一番安い料金で引っ越しができるコツを紹介します。

長距離引っ越しを安くする方法
  • 引っ越し一括見積もりサイトを利用して見積もりを安くする
  • 単身パックを利用する
  • 混載便・コンテナ便を使ったプランを利用する
  • なるべく繁忙期を避ける
  • とにかく荷物を少なくする

引っ越し一括見積もりサイトを利用して見積もりを安くする

長距離引っ越しに限ったことではありませんが、特に長距離引っ越しでは引っ越し一括見積もりサイトの利用のメリットが大きくなります。

一般の引っ越しと比べると引っ越し料金が高いため、業者ごとの見積もりに大きな差が出やすくなります。

安くするにはプラン選びが大切

それぞれの引っ越し業者ごとに格安プランが用意されていますので、それらを一括で比較できる引っ越し一括見積もりサイトはスムーズな業者選びには欠かせません。

長距離の引っ越しだからこそ、引越し業者が多い引越し侍か、業者からの電話がないSUUMO引越しといった引っ越し一括見積もりサイトを利用することをおすすめします。

引っ越し一括見積もりについて詳しくはこちら
【2023年3月】引越し見積もりサイト6社!安さ・電話頻度・登録業者数から徹底比較引越し見積りサイトってヤバイの?失敗せずに引越し費用を安くする引越し一括見積サービス【2023年3月版】引越し一括見積り11社を徹底比較!おすすめランキングを紹介

単身パックを利用する

単身パックは、コンテナボックスを利用したプランで、料金が一律のため割引交渉は難しいですが通常より格安な引っ越しプランになります。

距離別で料金が決まっており、長距離の引っ越しでも料金が急激に上がるということが無いため単身者だけでなく、条件が合えば荷物の量が少ない家族でも利用可能です。

なた、運ぶ荷物量もプランごとで決められているため、訪問見積もりの必要がないのもポイントです。

コンテナボックスとは?

以下のようなカーゴタイプに収まる量の荷物を運んでくれます。

注意したいのは、単身パックはダンボールなどの資材を自身で用意するか有料となるケースがほとんどだということです。

単身パックがある引っ越し業者一覧

単身パックと単身プラン違い?

基本的に単身パックは先ほど説明したコンテナボックスに入る荷物のみを運んでくれるサービスで見積もりの必要がありません。一方単身プランとはトラックが小型というだけで基本的に通常の引っ越しプランと同様で見積もりが必要になります。

混載便・コンテナ便を使ったプランを利用する

荷物は減らしたいけどそれでも限界があるという人には、混載便やコンテナ便を利用した引っ越し業者の長距離プランの利用をおすすめします。

混載便とは

出典:サカイ引越センター「ご一緒便コース」

混載便は複数の利用者の引っ越し荷物を1台のトラックに積み込んで運ぶ輸送方法です。

イメージ的には、同じ方向の人と一緒にタクシーに乗って、割り勘で支払うような感じなので費用を安くおさえることができます。

そのかわり到着日時を自分で指定することができないので、引っ越し日数に余裕を持ってスケジュールを組む必要があります。

家族の引っ越しでの利用というよりは、進学や就職などで上京するような時間に余裕のある荷物が少ない学生さん向けのサービスです。

コンテナ便とは

出典:アリさんマークの引越社

コンテナ便は長距離の途中をJR貨物列車で輸送する輸送方法です。引っ越し元の住居で荷物をトラックかコンテナに直接積み込み、最寄りの貨物駅までトラックで運びます。

その後貨物列車で新居近くの貨物駅まで運び、そこからまたトラックで新居まで運びます。トラックや作業員をずっとチャーター(貸し切る)する必要がないためその分費用が安くすみます。

コンテナ便を利用した場合の引っ越し日数
・500km…2〜3日
・800km…3日〜4日
・1000km…5日程度

いつ到着するかコントロールできれば、荷物は遅くてもいいという人や荷物が多い家族向けの長距離引っ越しに使いたいサービスです。

JR貨物を利用した引っ越しについて詳しくはこちら
JR貨物のコンテナ引越し料金相場のメリット・デメリットを徹底検証

なるべく繁忙期を避ける

先ほど紹介した人数・距離別料金からもわかるように、オフシーズンと繁忙期では引っ越し費用が1.5倍から2倍近く変わります。

繁忙期はそれでも予約が殺到するため引っ越し業者の稼ぎ時でもありなかなか安くなりません。

値引き交渉できたとしてもオフシーズンより最低でも1.2倍程度は高いと思っていいでしょう。

長距離引っ越しはもともとオフシーズンでも高いわけですから、さらに割増の繁忙期に引っ越しをするのは賢明ではありません。

繁忙期とオフシーズンの価格差を考えると、長距離引っ越しを行う場合は出来る限りオフシーズンを狙うことが見積もりを安くするためのコツになります。

「人」の移動費用


引っ越し業者は荷物は運んでも人は運びません。

実は、長距離引っ越しを繁忙期を避ける理由はもう一つあります。それは3月は春休みシーズンで航空チケットが高いことです。

自家用車がありそれで移動できる距離ならいいのですが、例えば関東地方から北海道や九州など遠方への引っ越しなら家族の移動手段は飛行機になるでしょう。

自身の飛行機も早めの予約を!

家族全員分の航空チケットとなると結構な出費になります。手続きや引っ越し荷物受け取りで引っ越し先へ何度も足を運んだりすることもある場合は、早めに航空チケットを安くで予約したりするなど注意が必要です。

車の引っ越しについて詳しくはこちら
【2023年3月】車の陸送・輸送の費用相場【近距離・遠距離】!届くまでの日数を解説

とにかく荷物を少なくする

引っ越し先を近くにするわけには行きませんので、引っ越し料金を安くするには、荷物を徹底して少なくすることがポイントになります。

4人家族の荷物が2人家族並みになれば10万円近く引っ越し料金が下がります。まずは生活するにあたって本当に必要なものについて見直しましょう。

大型家電や家具など物によっては手放してしまって引っ越し先で買い換えたほうが安くつくものもあります。

まだ使えるものを手放すのはもったいないかもしれませんが、リサイクルショップ等に持参しお金に変えてしまうのも一つの方法です。

そうすることで引っ越し料金も大幅に下がります。

安心できるリサイクル業者探しや、不用品回収の無料見積もりは不用品おかたづけ見積りネットを利用しましょう。

長距離引っ越しプランがあるおすすめの引っ越し業者を紹介

長距離引っ越しを安くするコツの中で、混載便・コンテナ便を利用した遠距離引っ越しの説明をしました。

ここで、引っ越し業者それぞれの混載便・コンテナ便を利用した長距離引っ越しプランを紹介します。

混載便プランがある引っ越し業者

サカイ引越センターのご一緒便

引用:サカイ引越センター

同じ方向へ引っ越しをする他の人と一緒に荷物運ぶサービスです。引っ越し先の到着日などは指定できないぶん費用を安く抑えることができます。荷物量が少なく、到着日に余裕がある人向けのサービスです。

ムービングエスの割り勘便


引用:ムービングエス

同じ地域・方角への引っ越しをする人同士の荷物を一つのトラックで輸送します。その分人件費や高速代が安く抑えられます。

出発まで荷物は保管用コンテナで預かれるので、先に荷物を引き取りに来てもらうことも可能です。

このプランでは荷物の配送日時は指定できません。希望の日時で引っ越しをしてくれる「貸切便」もありますが割り勘便の2倍程度の費用がかかります。

コンテナ便プランがある引っ越し業者

JR鉄道コンテナ輸送の引っ越しサービス


引用:JR鉄道

JR日本貨物鉄道株式会社がおこなっている引っ越しサービスです。全国140以上のコンテナ貨物駅のネットワークを活かし、大量の荷物を時間に正確に輸送してくれます。

引っ越し見積もりをはじめ引っ越し作業は提携しているトラック輸送会社の担当が行います。コンテナ便のプロだからこそ安心して任せられる業者です。

JR貨物を利用した引っ越しについて詳しくはこちら
JR貨物のコンテナ引越し料金相場のメリット・デメリットを徹底検証

アリさんマークの引越社!長距離引っ越しプラン

引用:アリさんマークの引越社

長距離引っ越しといえばアリさんマークの引越社です。アリさんマークの引越社の長距離引っ越しプランは3種類から予算に応じて選べます。

長距離スペシャル便(
完全チャーター便)
すべて自社(アリさんマークの引越社)で輸送から引っ越し作業まで行ってくれるプランです。
長距離エコ便
(一部JRコンテナ便)
最寄り駅まではトラックで輸送し、長距離走行のときだけJR貨物列車を利用するプランです。
長距離エコリーズナブルパック
(オールJRコンテナ便)
トラックの荷台がJRコンテナになっており、そこにアリさんマークの引越社の作業員が荷物を積んで最初から最後まで積み替え無しでJR列車で運んでくれるプランです。

どのプランにしたらいいかわからない時は、スタッフが適切なプランを提案してくれるので、自分にあったプランが選択できるのも嬉しいですね。

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引越し侍で一括見積もりする

混載便・コンテナ便で運ぶメリット・デメリット

ここで混載便・コンテナ便を利用するメリット・デメリットを紹介します。

メリット
  • 他の荷物と一緒に運ぶため輸送費が安い
  • 輸送中の人件費が安い

混載便やコンテナ便のメリットとしては人件費や輸送費があまりかからないので、距離が長ければ長くなるほどお得になることです。

デメリット
  • 荷物の輸送に時間が掛かる
  • 積み上げ下ろしによる衝撃が多少くわわる

混載便やコンテナ便のデメリットとしては、やはり引っ越しまでに日数がかかってしまうことや荷物が届く日時を指定できないことです。

長距離の引っ越しは一括見積もりが必須

もともと高い長距離引っ越し料金を安く抑える最大のポイントは引越し一括見積もりサイトなどを利用して、複数の引っ越し業者から見積もりを出してもらうことです。またコンテナ便や混載便などの格安プランを提示してもらうことで引っ越し費用を少しでも安くおさえることができます。

長距離引っ越しではたくさんの不安があると思いますので、安心できる業者を見つけるためにも複数社から見積もりを出してもらうことは重要です。

また引っ越し業者がそれぞれに得意な格安プランを用意しているため引っ越し業者によって価格が大きく変わります。

例えば東京から北海道への引っ越しに強い「引っ越しのプロロ」など、大手企業だけでなく引っ越し先の地元引っ越し業者も候補に入れてみるとよいでしょう。

また長距離引っ越しの場合、転出届などの各種届出も計画的に行いましょう。うっかり忘れて手続きのために飛行機で戻るようなことにだけは気をつけたいものです。