引越し日をまたぐと2日分料金かかる?長距離引越しの日数・費用を解説

転勤や進学などのために遠方へ引っ越しをしなくなった場合、家財を引越し業者のトラックで運んでもらうとなると、到着まで数日かかり引っ越し作業が日をまたぐことがあります。そのような長距離引越は1日で完了する近場の引っ越しとは違った難しさがあります。

ここではそんな長距離の引っ越しをするときにかかる日数や、より早く引っ越しをする方法、少しでも安く引っ越しをする方法などをご紹介していきます。これから長距離引越を予定している人は、ぜひ参考にしてください。

引っ越しが日をまたぐ目安

それではまず、移動距離と引越日数の目安を見ていきましょう。ここでご紹介する日数はあくまでも目安であり、実際には引越し業者の判断で日数が前後することもありますので、参考程度に頭に入れておきましょう。

1日〜200km
東京 – 前橋約145km
東京 – 静岡約185km
大阪 – 名古屋約180km
2日200〜500km
東京 – 名古屋約350km
東京 – 仙台約350km
東京 – 大阪約500km
大阪 – 広島約330km
3日500〜1000km
東京 – 青森約700km
東京 – 広島約805km
大阪 – 福岡約610km
4日1000〜1500km
東京 – 福岡約1100km

300km程度の移動距離なら1日で移動できるのでは?と思うかもしれませんが、確かにトラックを運転するだけなら、東京から名古屋まではそこまで大変な距離でもなく、半日もあれば移動できます。でも引っ越しは搬出や積み込み作業もあって時間がかかります。

さらにどの引越し業者もドライバーの安全を確保するために、ゆとりのある運転スケジュールを組んでいます。過労で事故を起こすというのは、引越し業者にとっては大きな損害になるためで、最近はどの引越し業者も1日の移動距離を短めに設定しています。

難しいのは東京から大阪までの500kmくらいの距離の引っ越しで、業者によって2日とするか3日とするかの判断が分かれます。このように移動距離は業者ごとに違い、もちろん見積金額も変わってきますので、長距離引越は複数業者に見積依頼する必要があります。

大型連休などはさらに1日かかることも

トラックを使って引っ越しをする場合、上記の引越日数の目安は高速道路が順調に通行できることが前提となっており、年末年始やお盆、GWなどの大型連休時には渋滞が予想され、さらにアルバイトなどのスタッフを確保するのが難しいため、通常よりも1日多くかかることもあります。

利用する側からすると、仕事が休みになる大型連休こそ長距離引越に適しているように感じますが、必ずしもプラスなことばかりではないということを、頭の片隅に置いておいてください。

また冬の日本海側エリアや雪国、台風シーズンなど天候によって予定通りトラックが進めないこともあります。渋滞も含めて、ある程度の遅延は仕方ないことです。むしろ日をまたぐ引っ越しをする場合には、到着が遅れることを想定してスケジュールを組んでおきましょう。

1日で長距離引越をする方法

長距離の移動があると、どうしても日をまたぐ引っ越しになってしまいますが、すぐにでも新居での生活をスタートさせなくてはいけないというケースもありますよね。そういうときに、どうすれば日数をかけずに長距離引越できるのか、その方法をご紹介します。

赤帽に依頼する

もし家財がそれほど多くないのであれば、赤帽にお願いしてみましょう。赤帽は個人事業主ですので、大手引越業者のように運転に関するルールがなく、例えば400km程度の引っ越しを当日中にして欲しいというような依頼でも応じてくれることがあります。

もちろん道路事情により深夜到着や翌日到着になることもありますが、柔軟に対応してくれるのが赤帽の強みですので、家財が少ないときには相談してみましょう。

赤帽の口コミはこちら

赤帽の依頼方法やお得に頼む方法

航空便で家財を運ぶ

トラックを使うから長距離の移動に時間がかかるわけで、移動に航空便を使えば運搬時間を大幅にカットできます。例えば長距離引越を得意としているプロロでは「超速1DAY便」として、航空便を使って家財を東京から札幌といった長い距離を1日で送り届けてくれます。

他にも航空便を使った引っ越しに対応している業者がいくつかあり、いずれもそれなりの費用が発生しますが、とにかく急いで遠方まで引っ越しをしたいときにおすすめです。

航空便対応の引越し業者

・引越のプロロ:超速1DAY便
・ひっこし専門協同組合北海道:小鳩スカイパック

引越しのプロロの口コミはこちら

家財を夕方に積み込んでもらう

東京から大阪までの500kmの引っ越しをするようなときは、一般的には早朝に家財の搬出をして、翌日の夕方に到着して搬入することになります。ところが搬出や積み込みに手間取ったり、道路が混雑していたりしたら、到着が1日遅れてしまうこともあります。

これを回避する方法が「夕積み」で、前日の夕方に家財を搬出してもらいます。そうすることで、早朝からトラックの移動を開始することができ、確実に予定通り家財を搬入してもらえます。オプション扱いになるので割高にはなりますが、遅延されては困るというときに活用しましょう。

日をまたぐ引っ越しを安くするコツ6選

引越料金は作業スタッフの拘束時間が長くなるほど高くなるため、日をまたぐ長距離引越の見積金額はかなり高額になります。さらに繁忙期になると、中古車を1台購入できるような料金を提示されるようなこともあります。

そんな日をまたぐ引っ越しを、少しでも安くするコツをリストアップしました。

  • 1人暮らしなら単身パックを利用する
  • 混載便を利用する
  • 鉄道のコンテナ便を利用する
  • 引っ越し先に拠点のある引越し業者の帰り便を使う
  • 繁忙期は家具や家電を買い替える
  • 引越し一括見積もりサイトを使って相見積もりにする

それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。

1人暮らしなら単身パックを利用する

1人暮らしで家財もあまりないなら、クロネコヤマトなどの物流業者が提供している専用ボックスを使った単身パックで引っ越ししましょう。既存の物流ネットワークで家財を運んでくれるため、格安なのに時間をかけずに新居まで荷物を運んでくれます。

単身パック引越し業者

日本通運
サカイ引越センター
クロネコヤマトヤマトホームコンビニエンス)
・西濃運輸
SGムービング

混載便を利用する

安さ重視なら混載便で運んでもらうという方法もあります。混載便は1台の大きなトラックに、複数世帯分の家財を詰め込んで運ぶため、料金を大幅に抑えることができます。ただし、トラックが満載になってから出発するため、通常の引っ越しよりも日数がかかります。

家財がいつ届くかギリギリまでわからないというデメリットもありますので、時間に余裕がある人におすすめです。

鉄道のコンテナ便を利用する

家財を運ぶのは何もトラックだけではありません。500kmを超えるような長距離の引っ越しなら鉄道のコンテナ便も選択肢に入れてください。コンテナ便はまとめて大量の荷物を運ぶため、燃料代も人件費も抑えることができ、格安料金で遠方まで運んでもらえます。

コンテナ便!引越し業者

日本通運:鉄道コンテナ輸送
アリさんマークの引越社:長距離エコリーズナブルパック
・さくら引越しセンター:さくらコンテナ引越便

➤JR貨物のコンテナ引越し料金相場

引っ越し先に拠点のある引越し業者の帰り便を使う

引越料金を徹底して抑えたい場合には、新居エリアで展開している地域密着型の引越し業者に相談してみましょう。例えば東京から広島に引っ越しをする場合、広島の地域密着型引越し業者を探します。その中で東京への引っ越しをしている業者があれば、その帰り便を利用しましょう。

引越し業者にすれば空荷で帰ってくるのが1番の無駄ですので、帰り便は格安料金で家財を運んでくれます。業者によっては50%OFFと破格の料金を提示してくれますので、1円でも安く引っ越ししたい人は選択肢に入れておきましょう。

繁忙期は家具や家電を買い替える

繁忙期に東京から九州まで引っ越しするとなると、数十万円の見積金額になることもあります。このようなケースはダンボールに詰める身の回りの小物だけ単身パックや宅配便で新居まで送り、家電や家具はすべて買い替えるのがおすすめです。

まだ使える家具や家電はリサイクルショップなどで買取してもらえるため、買い替えのための資金にもなります。新生活を新しい家具や家電でスタートできるといった魅力もありますので、引越料金があまりにも高額だった場合には、家財の買い替えも視野に入れておきましょう。

引越し一括見積もりサイトで相見積もりにする

できるだけ安く引っ越しをしたいなら、引越し業者を選定するときに見積依頼を直接するのではなく、引越し一括見積もりサイト経由で行いましょう。

直接依頼をすると値引き交渉前提で相場以上の見積金額を提示してきますが、引越し一括見積もりサイト経由だと相見積もりになるので、どの業者も他社に負けないギリギリの金額を提示してくれるので、交渉することなく相場以下の料金で引っ越しできます。

地域密着型の格安引越し業者が見つかることもありますので、日をまたぐ引っ越しを安くしたいときには必ずご利用ください。

日をまたぐ長距離引越しの注意点

日をまたぐ長距離引越しは事故、渋滞、積雪のトラブルなどがあり予定時間を大幅に過ぎることもありますので、注意点をお伝え致します。

長距離引越をレンタカーでするのはNG

見積金額があまりにも高くて「これなら自分でレンタカーを借りて運ぶ」という人もいるかもしれません。引っ越し先で乗り捨てできる店舗で借りれば、自分たちも移動できて一石二鳥。でも普段から長距離運転をしているのでなければ、これはおすすめできません。

自分たちで荷物を搬出して、疲れ切った状態で何百kmも運転するのはとても危険です。交通事故を起こしたら損害も大きく、渋滞が発生したら予定していた以上の時間がかかります。様々なリスクを考えると、お得感がすべて消えてしまいますので、できるだけ業者に依頼しましょう。

日をまたぐときには宿泊先を確保

日をまたぐ引っ越しをするときには、家財が新居に届くまでの宿泊先を早めに確保しましょう。

  • ホテルに泊まる
  • 新居に家財が届くまで実家に泊めてもらう
  • 友人の家に泊めてもらう

基本的にはこのいずれかになるとは思いますが、単身引っ越しなら布団セットやカーテンなど必要最低限のものを揃えて、新居で過ごすという方法もあります。キャンプ道具があるという人は、寝袋などのアイテムを自分で運んで、睡眠環境を整えるというのもおすすめです。

いずれにしても、大事なのはしっかりと眠れるということです。引っ越しは心身ともに疲れてしまいますので、できるだけ質の高い睡眠ができる環境で宿泊してください。

ホテルに泊まるつもりでいたのに、直前になって予約しようとしたら満室で宿泊先が確保できないなんてことのないように、引っ越しのスケジュールが確定したら、すぐに部屋を予約しておきましょう。

まとめ

日をまたぐ長距離の引っ越しは費用も高額で、さらには予定通りに家財が到着しないなどのリスクもあり、なかなか思い通りの引っ越しになりません。初めて引っ越しをするという人は、家財が家に届くまで気持ちが落ち着かないかもしれません。

そのような不安を解消するには、引越し業者選びがとても重要です。速く運んでくれることも、安く運んでくれることも大切ですが、何よりも信頼できる業者であるということが、引っ越しのストレスを最小限に抑えてくれます。

ここでご紹介したポイントを抑えつつも、まずは引越し一括見積もりサイトなどを使って、信頼できる引越し業者を探しましょう。要望を満たした提案をしてくれるだけでなく、親身になって相談に乗ってくれる業者を見つけて、満足度の高い引っ越しを目指しましょう。