アパートやマンションの退去が決まったらやるべきこと【手続きや費用など】

アパートの退去方法

2018年も早下半期に突入…年末に向かって転勤や戸建て新築、実家に帰るなど色々な事情でこれから引っ越しを控えてる家庭も多いのではないでしょうか。

賃貸物件から引っ越す時に何かとトラブルが起きがちなのが敷金・原状回復問題。

今回はその辺りを少し掘り下げて、トラブル回避に役立つ情報をご紹介します。

賃貸の退去時期とやること

賃貸退去でやること
まずは退去までの全体的な流れを紹介します。

STEP.1
退去日1ヵ月前までに家主へ連絡
STEP.2
退去届を速やかに返送
STEP.3
立会い日を相談する
STEP.4
引っ越しの日程を決める
STEP.5
ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)に転居連絡
STEP.6
退去(立会日)までにできるだけ掃除をする

それぞれの流れについて詳しく説明します。

退去日1ヵ月前までに家主へ連絡

賃貸借契約書
賃貸物件に住んでいて「引っ越しが決まった!」となったら、まず1番にやるべき事は管理会社もしくは大家さんに「退去しますという旨を伝えること」と「退去日」の連絡です。

退去の通知時期に関しては、物件の賃貸契約を結んだ際に必ず口頭でも説明を受けているはずです。

契約によっては退去の1ヵ月前・2ヵ月前と異なってきますので必ず「賃貸借契約書」を確認して退去通知時期を確認してください。

解約の書類に関しては、入居時に受け取っている場合ものあります。まずは保管していないか確認してみましょう。

無ければひとまず管理人へ連絡します。

渡された賃貸退去届は速やかに返送

解約連絡後、管理会社もしくは大家さんから「退去届(解約届)」が郵送されてきますので必要事項を記入の上すぐに返送します。

退去届には、日割りした家賃や敷金・修復費など退去費用の清算をするための口座などを記入する欄がありますので、速やかに記入して返送しましょう。

退去時の解約通知については以下の点に注意してください。

家主への解約連絡の注意点

    • 賃貸契約満了での解約
    • 退去理由は当たり障りなく
    • 退去の延長・前倒しは原則不可
    • 契約途中の解約の場合は通知1ヵ月後が退去日になる

賃貸契約満了での解約

賃貸契約満了での解約の場合は、およそ1~3ヵ月前に契約更新もしくは解約の書類が届きます。

契約満了で解約する際は期日までに書類返送しなくてはいけません。必要書類を返送しないと契約が自動更新されます。

更新料がかかることも!

契約更新した場合、入居時にも案内があるかと思いますが、更新料として保証料、火災保険料などが発生します。更新料を支払いをしてしまった場合、戻ってきませんので注意してください。

退去理由は当たり障りなく

退去書類の中に退去理由を記入する箇所があります。

その場合は、当たり障りなく「住み替え」「家庭の事情」などで大丈夫です。

本当のことを言わなければならないなど、強制力もないので心配無用です。

退去の延長・前倒しはできる?

新居を建築中で完成・引き渡し日が何らかの都合により延期になってしまった場合や引っ越しの都合で間に合わないといった場合もあるでしょう。

その際は、退去の延長・前倒しできるのか気になるところですよね。

しかし、基本的に退去日の延長・前倒しはできません。

理由は、管理会社も解約通知を受け取った日から、次の入居者を探すために広告を出したり、クリーニング業者の予定を組んだり段取りがあるためです。

退去日と入居日の日数が空きそうなときについて詳しくはこちら
退去日と入居日に数日の間が空いてしまったときの対処方法

契約途中の解約の場合は通知1ヵ月後が退去日になる

退去通知と退去書類返送の手続きがスムーズに行われないと、余分に家賃を払うことになったり、新居と二重家賃になってしまうことがあるので要注意です。

後回しにしていると、解約届の提出が遅れるほど解約日も伸びてしまい、その分家賃が発生してしまいます。

ただでさえ引っ越しには相当の費用がかかるので、支払う家賃も最小限に抑えるためにも後回しにしないようにしてください。

一番得する入居と退去のタイミングについて詳しくはこちら
一番得する賃貸物件の入居日と退去日を決め方

立会い日を相談する(カギの返却日)

家の中のものがすべて運び出され空っぽになった状態で、管理会社もしくは大家さん立会のもと、退去手続きとなります。

この時、立会人が大家さんや管理会社ではなく、リフォーム会社や不動産仲介業者だった場合には名刺をもらいましょう。

また、基本的に退去時には立会いが必要になりますが、必ずしもというわけではありません。

どうしても都合がつかない場合などは、管理会社もしくは大家さんが退去後の物件確認後、解約者に電話連絡し退去費用についての明細書もしくは請求書が後から郵送されてくるという事もあります。

どうしても都合がつかない場合は相談してみましょう。

引っ越しの日程を決める

引っ越しの予約は、繁忙期だと希望の日時の予約を取ることがなかなか難しく、同じ引っ越しでも業者によって金額も大幅に違うため、前もって複数の引っ越し業者から見積もりを取る必要があります。

引っ越しが決まったらできるだけ早く訪問見積もりをしてもらい、引っ越し業者選びと引っ越し日時の予約を取るようにしましょう。

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ライフラインへの連絡

ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)など必要各所に転居連絡をします。

最近は電話ではなくネットから手続き可能なところもありますので、まずはネットで確認してみても良いいかもしれません。

ガスなどは場合によって立ち会い予約が必要な場合もあるので早めに確認しましょう。

ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)の手続きについては次の記事で詳しく解説しています。

引越し時の電気・ガス・水道の解約(停止)と契約(開始)の手続き方法

退去までにできるだけ掃除をする

新居に引っ越しだ!というワクワクで気持ちで一杯かと思いますが、ここはひとつ今までお世話になった感謝の気持ちも込めて、是非旧居を綺麗に掃除していきましょう。

これには感謝の気持ち以外にも大切な理由があります。

それは、管理会社さんも大家さんもきれいに掃除された部屋を見たら、もしかしたら退去費用(敷金)の額に若干の違いが出てくるかもしれないということです。

余計な揉め事は起こさず、お互い最後は気持ちよくお別れができます。

退去時の原状回復は


退去時の汚れや破損は、敷金ですべてまかなえるのか不安ですよね?原状回復について説明していきます。

まずは、特に多い以下のようなものの原状回復はどちらが費用負担になるのか記しておきます。

借り主が負担するもの

    • 故意の破損(落書きなど)
    • タバコの汚れ

貸主が負担するもの

    • 壁紙の汚れ
    • 畳の劣化

基本的に落書きやタバコは、住んでいる人の生活スタイルによって違うため借り主の負担になります。

しかし、壁紙についた家具の後や畳の劣化は、生活していく上で自然に発生するものなので、交換などは基本的に大家さん費用負担になります。

原状回復の考え方について

知っておきたいのは、国土交通省が言う原状回復とは賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないということです。

故意の破損は借主負担

子どもと一緒に住んでいると、「壁に落書きされた!」「ぎゃ~襖が破られてる」「床におもちゃの傷が…」などは日常茶飯事で、ママはその度に青ざめること必須ですよね。

それもそのはず。子どもの落書きは「経年劣化」に入りませんので100%借主が負担します。

基本的に、借主は退去時「原状回復」の義務があります。

これは「退去する時に自分たちが入居した時の部屋の状態と同じような状態に戻して貸主に返す」という意味です。

ですので、なるべくそのような破損は避けたいですね。

もちろん普通に生活してた分による汚れ(テーブルの足跡、画鋲の跡、テレビを配置した壁の黒ずみなど)は「故意」ではないので、貸主負担になります。

タバコ汚れのクリーニング代は借主負担

タバコなどは吸う人と吸わない人によって部屋の汚れやに良いが変わってくるため、クリーニン等が必要となるため基本的に借り主の費用負担になります。

原状回復で多額の費用がかかるのが、タバコによるヤニ汚れです。

タバコのヤニ汚れ・匂いは壁紙張替えのみならず部屋自体や部屋に備え付けのエアコンにも影響がでてきます。

例えば、エアコンは高圧洗浄クリーニングの必要があるので、通常より割高な請求になることもあり、これらは国交省のガイドラインでは借主負担となるのです。

ただし、経年劣化を考慮して負担割合が若干変わるかもしれませんが、基本は借主負担という事で覚えておきましょう。

エアコンクリーニングやエアコン移設について詳しくはこちら
アパート退去時のエアコンクリーニングは入居者負担?大家負担?引越し時のエアコンの取り外し取り付け費用相場とおすすめの引越し業者

壁紙、畳など経年劣化は家主負担

壁紙(クロス)畳に関しては、家主の負担になります。

ガイドラインには「畳の張り替えは入居者の入れ替わりによる物件の維持管理」だと記載されています。

畳は通常使用であっても日焼けによって変色したり剥がれたりするからです。

国土交通省のガイドラインを確認しよう

賃貸物件による「原状回復」や「敷金返金」に関しては長年トラブルが絶えませんでした。

契約時のルールを都合よく解釈して、あまり詳しくない貸主からお金をだまし取る悪徳業者がいたり、不当な請求をして敷金を返金しなかったり…。

そこで改訂に改訂を重ねて、経年劣化や原状回復について明確にするため、細かく数値化したガイドラインを2013年8月に国交省が発表しました。

最新版には裁判例やQ&Aなども詳しく記されています。

疑問に思ったことはこのガイドラインを確認してみましょう。国交省のホームページから確認することが可能です。

参考 住宅:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について国土交通省

トラブルの相談は国民生活相談センター

実際トラブルに合い、ガイドラインを見てもいまいちピンとこない…という時は国民生活相談センターの窓口に相談してみるのも1つの手段です。

国民生活相談センターとは、いわゆる「国民消費生活センター」のことで商品やサービスなど消費生活全般の中で起こったトラブルに対して、専門の相談員が公正な立場で対応してくれるセンターのことです。

消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活窓口を案内してもらうことが出来ますし、消費者センターは全国各地にありますので、直接窓口に相談することも可能です。

このような賃貸トラブルに巻き込まれた場合、なかなか友人知人に頼るには難しい問題は一度相談してみてはいかがでしょうか。

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トラブルを防ぐ立会いのポイント


管理会社や大家さんとのトラブルはなるべく避けてスムーズの退去したいものです。

ここで、トラブルを事前に防ぐ方法を紹介します。

入居時から意識しておく

原状回復の問題は、賃貸借契約の「出口」すなわち退去時の問題と捉えられがちですが、これを「入口」すなわち入居時の問題と捉え、入退去時における損耗等の有無など物件の状況をよく確認しておくことや、契約締結時において、原状回復などの契約条件を当事者双方がよく確認し、納得したうえで契約を締結するなどの対策を的確にとることが、トラブルを未然に防止するためには有効であると考えられます。

年数が経っている建物なのは、破損や汚れを大家も管理会社も見落としている可能性があります。

それをわからないまま入居し、退去時に最初から破損していたものの修繕費用を求められてはたまりません。

今は、すぐにスマホなどで気軽に写真が撮れるので、気になる所があれば証拠として残しておき、できれば見つけたときにすぐに管理会社に連絡するようにしてください。

退去時期は契約書を再度確認する

まず引っ越しが決まったら、現在住んでいる物件の賃貸借契約書を引っ張り出し、改めて重要事項を確認することをお勧めいたします。

何年か住んでいると、当時の記憶も曖昧になってきますよね。

例えばテレビやネットでは「退去通知は1ヵ月前」とした記事を見ていたとしても、自分達が契約した書類には「退去通知は2ヵ月前とする」となっているかもしれません。

退去通知をしてから「ちょっとの差で二重に払う羽目になった…」とならないように、しっかりと契約書には目を通してから段取りを組んでおきましょう。

退去時は「パッと見きれい」に掃除する

さて、荷物も全て運びだし、いよいよ立会い当日です。

どきどきの立ち会いですが、管理会社さんや大家さんも鬼姑じゃないので、窓枠を指でスーッと触って「ここ汚いから減点」なんてことはしません。

正直そこまで細かいところはチェックしません、なぜなら清掃業者が必ず入るからです。

「いくら請求されるんだろう」とヒヤヒヤかもしれませんが、悪徳業者でもない限り、常識の範囲内できれいになっていればそれでOKなのです。

故意の破損は正直に報告を

日々生活していく中で、色々とやむを得ない事情もたくさんありましょう。

子どものおもちゃで床に傷がついた、模様替えで家具を移動したら壁にぶつけて穴が開いたなど。どうにか隠したい気持ちもわかります。

しかし、そこは正直に立会人に報告しましょう。変にごまかして嘘をついたり、屁理屈こねてゴネるのは逆効果です。

退去費用の相場を知っておく

何も知らずにホイホイ立会いに向かい、言われるがままに退去費用を支払うのも、これまた得策ではありません。

退去時に追加で支払った退去費用の相場としてはワンルームで大体5万円前後です。

壁紙自体の張替えは広くなければそこまで高くありませんが、フローリングの張替えが必要になった場合などは高額になるようです。

さらに、築年数によっては年数が浅い賃貸物件ほど、汚れが目立ち追加費用がとられやすい傾向にあるようです。

ハラハラヒヤヒヤしているこちらの心理を逆手にとって不当な請求をしてくる管理会社や大家さんも残念ながら世の中にはいます。

知らなきゃ損!

退去費用については、国交省のガイドラインには目を通して、少しでも知識を増やしていく事をおすすめします。また、立会いが不安ならご主人や友人・知人などと一緒でも全く問題はありません。

しかし、どうしても一人で立ち会わなくちゃ…でも心配だという時は、後のトラブル回避のため、修繕箇所の写真を撮る&立会人との会話を録音しておくなど防御策も検討してみてください。

この場合、自分の防衛のための録音なので相手に断りなく録音しても違法にはなりません。

金額に疑問があればサインしない

立会い完了後、「予想より安かったから」「その場でサインするように言われた」としても、少しでも違和感があればサインをしないことです。必要であれば詳細が記入された見積書をもらいましょう。

サインをしなかったからと言って退去しなかったことにはなりません。

「荷物をすべて運び出し部屋を明け渡す」ことが出来ていれば、退去完了なのです。

相手はプロだからといって、言われるがままにする必要はありません、落ち着いて対応しましょう。

立つ鳥、後を濁さず

退去の流れや退去費用対策について、少しでもお役にたてましたでしょうか。

賃貸住宅の敷金、原状回復トラブルは相談窓口を増やしても残念ながら、なかなか減らないそうです。

賃貸契約書や国交省のガイドラインに目を通すなど、少しでも知識を蓄えて泣き寝入りを防ぎ、なるべくトラブル回避してから、新しい土地・新しい住まいで心機一転気持ちよく始まりたいものですね。

「立つ鳥跡を濁さず」とはよく言ったものです。去り際は美しく、新生活に羽ばたいていきましょう。

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