ハイエースで冷蔵庫は運べる?車に積める高さ・引越し時の注意点を解説

引越しには何かとお金がかかりますので、自分でレンタカーを借りて運ぼうと考えている人もいますよね。そのときに迷いやすいのが、トラックとハイエースのどちらを借りるのかということです。トラックは積みやすいのですが雨が降ると濡れてしまいますので、できればハイエースを借りたいとことです。

ところがハイエースだと天井があるので、冷蔵庫を横に倒さないと運べない可能性があります。そこでここでは、ハイエースならどれくらいの高さの冷蔵庫まで横に倒さずに運べるのかについて解説し、さらに引越しで冷蔵庫を運ぶときの注意点をご紹介していきます。

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冷蔵庫は横に倒さず運んだほうがいい理由

冷蔵庫の取扱説明書には「故障の原因になるので横積みをしないこと」といった注意書きがされています。この注意書きがあるため、ハイエースのように天井のある車で輸送するときに、荷室高よりも冷蔵庫のほうが高いと「運べない」という問題が発生します。詳しくは以下の記事をご覧頂ければより詳しくわかります。

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ハイエースで横に倒さずに運べる冷蔵庫の高さ

ハイエースに冷蔵庫を縦積みできるのか。レンタカーを借りての引越しを検討している人にとって、とても気になるポイントですよね。そこで、ここではハイエースの荷室高と冷蔵庫の高さの関係について解説していきます。

ハイエースの荷室高

荷室高車種別
1,320mm標準ルーフ
1,390mmロング・ミドルルーフ
1,590mmロング・ハイルーフ
1,635mmスーパーロング・ハイルーフ
奥行き:3,000〜3,540mm

現行のハイエースには4タイプの荷室高があります。スタンダードなタイプですと荷室高は1,320mmしかありませんが、スーパーロングのハイルーフ仕様になっていれば1,635mmもあります。一般的な冷蔵庫の高さが1,200〜1,800mmですので、ちょうど同じような高さになっています。

Reizōko hakobu

参照:トヨタ公式サイト

このため、ハイエースと冷蔵庫の組み合わせによっては縦積みできますが、大型の冷蔵庫を標準ルーフのハイエースで運ぼうとすると縦積みできません。そのあたりの組み合わせをもう少し詳しく見ていきましょう。

冷蔵庫の高さに適したハイエースを借りる

2020年の段階で人気の高い冷蔵庫の高さを、いくつかリストアップします。

高さメーカ別
1,213mm三菱電機 MR-P15E(146L)
1,293mmパナソニック NR-B17CW(168L)
1,380mmAQUA AQR-20J(201L)
1,568mmシャープ SJ-PD28F(280L)
1,816mmVEGETA GR-R41G(411L)
1,833mmシャープ SJ-F502F(502L)

400Lクラスになると高さが1,800mm前後になりますので、これはスーパーロングのハイルーフ仕様でも縦積みはできません。150Lクラスであれば高さが1,300mm以下のものも多く、標準ルーフでも縦積みできる可能性はあります。

ただ、荷室高が1,320mmだからといって、1,320mmの冷蔵庫を縦積みできるというわけではありません。冷蔵庫を水平にして積み込むのはかなり難しく、ある程度のスペースの余裕が必要になります。上記のモデルなら高さ1,213mmの三菱電機のMR-P15Eはなんとか積み込めるかもしれませんが、高さ1,293mmのパナソニックのNR-B17CWはかなり難しくなります。

いずれにしても重要なのは、冷蔵庫の高さと荷室高の関係です。自分の冷蔵庫の高さをメーカーのサイトなどで確認し、その高さプラス100mm以上の荷室高さを持つハイエースを借りましょう。

例えばAQUAのAQR-20Jなら1,380mmですので、荷室高さは1,480mm以上欲しいところです。そうなると選択肢はハイルーフ仕様のハイエースしかありません。もしハイルーフ仕様を借りられないなら、トラックを借りるか冷蔵庫を横に倒して運ぶことになります。

冷蔵庫を縦積みできないときの対処方法

冷蔵庫は横に倒して運んではいけないのでは?と思うかもしれませんが、実は横に倒して運んでいるケースもあります。

横向きでも平気

横に倒すとオイルが冷却回路に入り込みますが、縦に戻せばオイルは自然と冷却回路から抜けます。このため運んでからコンセントをつながずに半日以上放置しておけば、問題なく作動します。

ただし故障してもメーカーは保証してくれませんので、完全に自己責任で行うことになります。それでも横に倒して壊れたという例はほとんど聞きませんので、どうしてもハイエースに縦積みできないのであれば、横に倒して運びましょう。

そのときに冷蔵庫の上にモノを置かないように気を付けてください。また、振動で壊れてしまうこともありますので、運転はできるだけ慎重に行いましょう。もちろん、可能であれば基本は縦積みです。まずは縦積みできるか試してみて、難しいようなら横に倒すようにしましょう。

引越しで冷蔵庫を運ぶときの注意点

ハイエースでも冷蔵庫を横に倒せば運べることがわかってもらえたかと思いますが、冷蔵庫は長距離の移動を前提に作られていません。このため、移動するときには下記の点を頭に入れておきましょう。

  1. 運搬前に水抜きをしておく
  2. 2人以上で運搬する
  3. 冷蔵庫が冷えるまでモノを入れない
  4. 10年以上使っているなら買い替えがおすすめ

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

運搬前に水抜きをしておく

冷蔵庫はコンセントを抜くと、そこにあるトレイに水が溜まる構造になっています。この水を抜いておかないと運搬中に水が溢れて他の荷物を濡らしてしまいます。このため、引越しで移動する時には必ず水抜きをしておきましょう。

作業そのものは難しくありません。引越しの前日のうちに冷蔵庫の中を空にして、コンセントを抜いておくだけです。そうすることで自然と水がトレイに溜まります。そのトレイを引き出して水を捨てればOKです。

冷蔵庫によってはトレイではなく、排水栓から排水することもありますので、水抜き方法については取扱説明書を確認しましょう。手元に取扱説明書がなくても、メーカーのホームページにデータがありますので、そちらで確認してください。

自動製氷機能がある場合には、給水タンクの水も必ず抜いておきましょう。また、冷凍庫に霜がついている場合には、庫内に水滴が残っていますので、タオルなどで拭いておきましょう。

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2人以上で運搬する

冷凍庫は300リットルのサイズでも50kgくらいあり、ファミリー用の冷蔵庫になると100kg近くなることがあります。このような冷蔵庫を無理に1人で運ぼうとしないでください。

基本的に男性1人で持てる重さの限界は体重の40%程度と言われていますので、1人で運べるのは20〜30kgくらいが限度です。50kgの冷蔵庫であれば2人、100kgなら4人で運搬しましょう。それ以上の重さを無理して運ぶとぎっくり腰などのトラブルにつながります。

きちんと冷蔵庫の重さに見合った人数で運搬するように心掛けましょう。レンタカーを借りて引越し代を安く抑えても、ケガをしたのでは意味がありません。冷蔵庫の重さはメーカーで調べられますので、必ず確認して安全に運べるだけの人数を確保しましょう。

冷蔵庫が冷えるまでモノを入れない

冷蔵庫は電源を入れてもすぐには冷えません。通常は電源を入れてから2〜3時間、夏場は半日くらいして、ようやく正常な状態となります。このときに冷蔵庫の中に食材が入っていると、冷蔵庫が冷えるのに時間がかかりますので、それまではモノをいれないように気をつけましょう。

冷蔵庫を横に倒した場合には、まずは翌朝までコンセントを挿さずに放置しておき、そして電源を入れてから2〜3時間は何も入れないようにしましょう。かなり長い時間冷蔵庫のない生活をすることになりますので、引越しをする前にクーラーボックスを買っておくと便利です。

10年以上使っているなら買い替えがおすすめ

もし運搬しようとしている冷蔵庫が製造から10年近く経っているのであれば、買い替えをおすすめします。冷蔵庫には寿命があり、使い方にもよりますが10年程度で壊れてしまいます。すでに老朽化している状態で運搬時に振動を与えるわけですから、さらに故障リスクが高まります。

苦労して運んだのに設置してみたら壊れていたなんてことにもなりかねないので、引越しを機に買い替えてしまいましょう。そうすればハイエースに積めるかどうかという心配もなくなります。

10年近く使っている冷蔵庫ですので、残念ながら売っても買い手がつきません。このため処分するしかありませんが、冷蔵庫は家電リサイクル法の対象ですので、粗大ごみとして捨てることはできません。

  • 購入したお店に引取依頼する
  • 自治体に問い合わせる
  • 指定引取場所に持ち込む

このいずれかの方法で処分しましょう。地域を軽トラックで周っている廃品回収業者もいますが、無料といいながら高額な請求をされるトラブルが相次いでいますので、そのような業者は使わないように気を付けてください。

冷蔵庫だけの引っ越しについてはこちら

不安な場合には家電だけでも引越し業者に運んでもらおう

ここまでの説明で、問題なくハイエースで冷蔵庫を運べるようになったかとは思いますが、いざ運ぶとなると、やはりその重さが気になります。

50kg程度ならまだ運べないこともありませんが、100kgくらいになってくると落下させて壊したり、腰を痛めたりする可能性もあります。

引越し料金を抑えるはずが、故障や通院で余計にお金がかかってしまったのでは意味がありません。そうならないためにも、冷蔵庫や洗濯機といった大型家電だけでも、引越し業者に運んでもらいましょう。

ハイエースで簡単に運べるものだけ自分たちで運び、残りを引越し業者に依頼することで出費を抑えながら安全に引越しできます。

そのときに1社だけに見積依頼するのではなく、必ず複数の業者に見積依頼をして相見積もりの形にしましょう。そうすることで業者同士が競い合って、引越し料金の割引をしてくれます。1社ずつ見積依頼するのは面倒という人は、引越し一括見積もりサイトがおすすめです。

1度の申込みで複数の業者に見積依頼でき、さらにはどの業者もライバルがいることを知っているので、最初から駆け引き無しで安値を提示してくれます。

もちろん見積金額があまりにも高ければ断ることもできますので、まずはどれくらいの価格で運んでくれるのか確認するためにも、引越し業者に相談してみましょう。

引っ越し一括見積もりサイトの見積もりについて詳しく知りたいという方は次の記事が参考になるはずです。

まとめ

冷蔵庫は横に倒すことなく運搬するのが基本です。ただ大型の冷蔵庫の場合、ハイエースの天井よりも冷蔵庫のほうが高くなりますので、縦積みでの運搬はできません。そういうときには横に倒して運搬するか、もしくは天井のないトラックを借りましょう。

横に倒しても半日放置して、冷却回路からオイルを抜いてしまえば、壊れることなく新居でも以前と同じよう使えます。新居に冷蔵庫を配置したら翌朝までコンセントをつながずにそのままにしておき、朝に電源を入れたら内部が冷えるまで待ってから、食材を入れましょう。

気をつけたいのは人の手で運搬するときで、冷蔵庫の重さに合わせて手伝いしてくれる人数を確保しましょう。無理に少人数で運ぶと、冷蔵庫を落として壊したり、ぎっくり腰などで腰を痛めたりすることもあります。それでは余計な出費が発生します。

もし自分たちで運ぶのが難しいと感じるようなら、冷蔵庫や洗濯機といった大型家電だけでも引越し業者に運んでもらいましょう。少しでも安く抑えたいなら相見積もりが必須ですので、その場合には引越し一括見積もりサイトを利用して、複数の業者に見積依頼するのがおすすめです。

冷蔵庫の引越しで最も重要なのは「安全に運ぶこと」です。ハイエースで運ぶのも含め、どう運ぶのが1番安全なのかをよく考えて、最適な運び方を選びましょう。