引越し見積もり後に荷物増えた!追加料金のトラブル回避のために業者に連絡する

引っ越しが決まり、引っ越し業者に訪問見積もりまでしてもらったのに、そこから荷物が大幅に増えてしまうことがあります。そんなときに「なんとかなる」と楽天的に考えていたら、当日になって高額な追加料金を請求されるなどのトラブルになることがあります。

ここではそのようなトラブルを回避するために、見積もり後に荷物増えた場合、どのように対処すればいいのかについて解説していきます。また、荷物を置いていかれたときに、どのように対応すればいいのかについても合わせてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

見積り後に荷物増えたらすぐに連絡する

見積もり後に荷物増えたときに、対処法としてやるべきことは1つだけです。それは急いで引っ越し業者に連絡するということ。荷物が増える理由はいろいろとありますが、大事なのは「増えた」という事実であり、放置しておくと当日になってトラブルを引き起こすことになります。

あまり意識していないかもしれませんが、引っ越し業者に依頼するというのは「契約する」ということになります。依頼した量の荷物に対して、引っ越し業者が金額を示し、それに同意して契約しているわけですから、黙って荷物が増やすのは「契約違反」となるわけです。

もちろん荷物の追加そのものがNGというわけではありません。事前にわかっていれば増加分に合わせて見積もりの再計算ができますし、トラックのサイズアップが必要になったとしても、繁忙期でもない限り対応できるので文句を言われることはまずありません。

NGなのは当日まで連絡せずにいることで、引っ越し業者に与える印象も悪く、そもそも対応しきれなくなることもあります。具体的にどのようなことが起きるのかについて、次章で詳しく解説していきます。

連絡しなかったときに起きること

荷物が増えたことを引っ越し業者に伝えないまま当日を迎えると、下記のようなトラブルにつながる可能性があります。

  • 当日になって追加料金を請求される
  • 追加分の荷物を置いていかれる

それぞれのトラブルについて、なぜ発生するのか詳しく見ていきましょう。

当日になって追加料金を請求される

運ぶ荷物が増えるわけですから、それだけ作業時間が長くなってしまいます。増えた荷物の搬出や搬入に時間がかかるだけでなく、大型の家具だった場合には、分解や組み立ての作業時間も必要になるのですが、そうなると1日の作業スケジュールが大幅に変わってしまいます。

たとえば1件目の引っ越しが12時に終わる予定で、次の引っ越しが13時から始まるというような場合、荷物が追加されたことで2件目の開始が間に合わなくなるかもしれません。それを回避するにはスタッフを増やす必要があるのですが、その人件費はもちろん追加料金として請求されます。

スタッフを増やさないにしても作業時間が長くなり人件費も増えますし、トラックをワンサイズ大きくするとなるとそもそもの運搬費が上がります。このように荷物が増えることで、引っ越し業者側のコストが上がるため、増加分を追加料金として請求されることになります。

追加分の荷物を置いていかれる

荷物が増えたことで、トラックに載せきれなくなることがあります。この場合、2tトラックを3tトラックにするなど、トラックのサイズアップが必要になります。代わりのトラックをすぐに準備できれば追加料金で済みますが、できない場合には物理的に運べなくなるわけです。

引っ越し先が近場なら追加料金を払って往復してもらうという方法もありますが、遠方への引っ越しの場合や繁忙期でスケジュールが埋まっている場合には、それもできません。その結果、増えた荷物を旧居に置いていかれることもあります。

引っ越し業者にしてみれば、契約外の荷物なので運ぶ義務はありませんし、何よりも物理的に運べないわけですから、他に選択肢がありません。頻繁に起きるわけではありませんが、実際に置いていかれたという声もありますので、可能性があるということは覚えておきましょう。

少量の増加なら追加料金は発生しない

荷物が増えれば追加料金が発生するとお伝えしましたが、実は荷物が増えたからといって、必ず追加料金が発生するわけではありません。たとえばダンボール15箱が16箱になっても、作業時間はそれほど変わらず、トラックの変更も不要です。

このようなケースでは、時間をかけて追加料金の算出をするよりも、黙認して運んだほうが効率よく作業を進められるので、同じ金額で運んでくれる可能性があります。ただし、それは引っ越し業者のサービスであり、依頼者が「無料で運んで」と要求するものではありません。

また、事前連絡なしで荷物が増えるというのは印象がかなり悪く、適正な金額からはかけ離れた高額な請求をされてしまうこともあります。そうならないためにも無申告で当日を迎えるのではなく、きちんと事前に荷物が増えたことを連絡しておきましょう。

見積り後に荷物が増える理由と対処法

そもそもなぜ見積もり後に荷物が増えてしまうのか、その理由について見ていきましょう。

  1. 新生活に向けて家具や家電を購入した
  2. 見積もり段階で荷物を見落としていた
  3. 処分する予定の家具や家電を捨てられなかった

荷物が増えてしまう理由として多いのがこの3点です。それぞれの理由ごとに、引っ越し当日のトラブルを回避するためにどのように対処すればいいのか詳しく解説していきます。

新生活に向けて家具や家電を購入した

新居には収納スペースが少なくて、収納棚を買わなくてはと思っていたら、たまたま近所のホームセンターでちょうどいいサイズの収納棚がセール品で売られていた。いずれ買うものだからと思って購入してしまうということがよくあります。

気持ちはわかりますが、これはやめておいてください。新生活に向けて家具や家電を購入すると確実に荷物が増えてしまい、トラックに積み込めなくなってしまいます。これを防ぐための対処法は、「家具や家電は新居で買う」を徹底することです。

家具や家電だけでなく生活用品も含めて、見積もり後には旧居で必要になるもの以外は買わないようにしてください。どうしても手に入れたい掘り出し物があった場合には、搬送先を新居にしてもらい、引っ越し荷物に加えないように心がけてください。

見積もり段階で荷物を見落としていた

最近は訪問見積もりではなく、Zoomなどを使ってオンライン見積もりをする引っ越し業者が増えてきましたが、このときに部屋の外などに置いておいた自転車や車のタイヤなどを見落とすことがよくあります。訪問見積もりであっても、見落としは決して珍しいことではありません。

訪問見積もりの場合、見落としているのは引っ越し業者の責任として、新居まで追加料金なしで運んでくれる可能性もあります。ところが依頼者のミスだと判断されると、追加料金や運搬不可の判断をされてしまいかねません。

これを防ぐには、引っ越し業者と荷物情報を共有する必要があります。どのような見積もり方法であっても、まずは自分で荷物リストを作って引っ越し業者に渡しておきましょう。見積もり作成はそのリストを元に行うことで、見落としを防ぎやすくなります。

もしくは、引っ越し業者に見積書の明細を出してもらい、荷物に漏れがないか確認しておいてください。もちろん漏れがあった場合には、速やかに連絡しておきましょう。

処分する予定の家具や家電を捨てられなかった

引っ越しのタイミングに合わせて家具や家電を新調する場合、旧居で古い家具や家電が処分することになるのですが、大型ごみの回収日が間に合わなくて処分できないことがあります。こうなると新居に運んでから処分することになるのですが、見積もり作成時には除外されているので、追加荷物となってしまいます。

この場合の対処法はいくつかあるのですが、おすすめなのは下記の3点です。

  1. ごみ処理施設に持ち込む
  2. 不用品回収業者に処分してもらう
  3. 近所の知人に処分依頼する

まずは引っ越し当日までに、自治体のごみ処理施設に持ち込みできないか検討してみましょう。車がなく難しい場合には、不用品回収業者に回収依頼するという方法もあります。このとき軽トラックで地域を回っている無料の回収業者は使わないようにしてください。

不用品回収業者の選び方については別記事がありますので、下記を参照してください。

超便利!不用品回収できる引越し業者10選!粗大ごみの回収日に間に合わなくても大丈夫

近所に親しくしている人がいる場合には、処分費用を払って処分してもらうという方法もあります。手間をかけさせることになりますが、安く確実に処分できるので、信頼できる知人が近くで暮らしているなら相談してみましょう。

荷物を置いていかれたときの対処方法

見積もり後に荷物が増えたにもかかわらず、引っ越し業者に連絡しなかった結果、追加荷物を旧居に置いていかれることがあるとお伝えしましたが、そうなったときにどう対処すればいいのかについて説明します。

自分でハンドキャリーする

荷物を置いていかれたとしても、ベッドや本棚のような大きな家具でもない限り、大抵の荷物は自分で運べます。まずは冷静になって自分で運べないか検討してみましょう。

電車(JR)

縦・横・高さの合計が250センチメートル(長さは2メートルまで)以内、重さが30kg以内のものを2個まで

飛行機

JAL:50cm×60cm×120cm以内・32kg(20kg以上は有料・合計100kgまで)

ANA:3辺の合計が203cm以内・32kg(20kg以上は有料・合計100kgまで)

このように電車も飛行機もサイズが規定以内であれば、1個あたり30kg前後まで運べます。もちろん自分でレンタカーを借りて運ぶのもOKです。

宅配便で新居まで運ぶ

引っ越し業者にダンボールの荷物を置いていかれた場合には、宅配便業者に新居まで運んでもらいましょう。時間帯にもよりますが自宅まで集荷に来てもらえるので、ダンボールが複数個ある場合も問題なく対応してもらえます。

もし増えた荷物がダンボールではない場合も、積み込み前であれば、ダンボールの荷物を残すように引っ越し業者にお願いするという方法もあります。もちろんNGとされてしまうこともありますが、ダメもとで依頼してみましょう。

さらにヤマトホームコンビニエンスのように、家具の単品輸送に対応している業者であれば、ベッドや本棚のような大きな荷物もリーズナブルな料金で運んでもらえます。ただし当日対応ができないケースもあるのでご注意ください。

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別の引っ越し業者に依頼する

増えた荷物が多い場合には、当日対応可能な引っ越し業者に依頼しましょう。大手引越し業者では最短でも翌日の対応になりますが、地域密着型の引っ越し業者や赤帽であれば、当日中に回収して新居まで運んでもらえることもあります。

どうしても割高にはなってしまいますが、荷物を運べなくて困るという問題は解決できます。どうしてもその日のうちに運ばなくてはいけないときには、地域密着型の引っ越し業者や赤帽に相談してみてください。

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まとめ

見積もりでの見落としや、処分が間に合わないといったトラブルは誰にでも起きることで、見積もり後に荷物増えるというのは、引っ越しあるあるのひとつですので、そこまで深刻に考えなくても構いません。ただし当日までに引っ越し業者へ連絡しておくことが大前提となります。

それさえ忘れなければ、当日になって高額な追加料金を請求されたり、荷物を置いていかれたりして困るということもおきません。ただし、連絡がきちんと伝わっていないこともありますし、荷物が増えていることに当日になって気付くというケースもあります。

繁忙期でなければ追加料金で対応してもらえる可能性がありますで、まずは現場の担当者に相談してください。それでも荷物を運んでもらえない場合には、ハンドキャリーや宅配便、地域密着型の引っ越し業者などを利用して、新居まで追加荷物を運びましょう。