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就職や転勤、転職などで一人暮らしの方が引越しすることになった場合、まず気になるのはどれくらいの費用がかかるのかということですよね。あまりにも高額だった場合、どこからかお金を借りるなどして、費用を捻出しなくてはいけなくなるので、事前に把握しておきたいところです。
そこでここでは、一人暮らしをしていた人に引越し費用についてのアンケートを取り、実際にいくらで引越したのかについてご紹介していきます。引越し費用だけでなく、総額費用についてもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ライター
重松貴志
しげまつ たかし
合同会社グロウファイナンシャルプラ機械設計のエンジニアとして15年ほど働いた後、2015年9月からWebメディアを中心に執筆を行っています。引越し経験10回の体験談を元に引越しに関する役立つ情報を執筆しております。不動産・金融・旅・スポーツなど幅広いジャンルの記事を手掛けており、さらに個人の活動としてランニングに関する情報発信やマラソン大会の運営なども行っています。
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390人にアンケート調査一人暮らしの引越し費用
まずは実際に一人暮らしをしていた人がどれくらいの費用で引越ししたかについて、クラウドワークにてアンケートをとってみましたので、その結果を見ていきましょう。
費用 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
3万〜5万円 | 120 | 30.8% |
5万〜7万円 | 95 | 24.4% |
7万〜9万円 | 59 | 15.1% |
9万〜10万円 | 24 | 6.2% |
10万円以上 | 92 | 23.6% |
最も多かった引越し費用は「3万〜5万円」という結果になりました。これくらいの金額なら貯金があまりないという人でも、そこまで無理しなくても引越しできそうですよね。ただし、4人に1人が5万〜7万円となっていますし、10万円以上という人も少なくありません。
これではいくら用意していいのか判断できませんよね。なぜ引越し費用にこれほどの幅が出てしまうのか、引越し費用はどのようにして決まるのかを次章で詳しく解説していきます。
一人暮らしの引越し費用にかかる6つの特徴
一人暮らしの引越し費用が3万〜5万円で済んでいる人もいれば、10万円以上かかっている人もいて、なぜこれほどまでに金額差があるのか気になりますよね。実は引越し費用というのは、下記6つの要素が影響しており、引越し内容によって金額が大きく変わります。
- 引越しの移動距離
- 荷物の量と種類
- 引越しの時期
- サービス内容
- 引越し作業のしやすさ
- 引越し業者のタイプ
それぞれどのような影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
引越しの移動距離
引越しで荷物を運ぶのも、宅配便で荷物を運ぶのと同じように、運ぶ距離が長くなればなるほど料金が上がっていきます。同一市内での引越しであれば3万円程度で引越しできますが、北海道から沖縄に引越しするとなると、10万円以上の金額になることもあります。
移動距離はかなり大きな要素になり、たとえば東京から大阪まで引越しするとなると、6万〜12万円が相場になります。それよりも遠くへ引越しする場合には、さらに高額な費用になると考えてください。
荷物の量と種類
宅配便と同じく、荷物の量も引越し費用に影響します。もちろん荷物が多いほど料金が高くなるのですが、荷物が少ない場合には専用ボックスを使った格安引越しサービスも使えるので、長距離でもリーズナブルな料金で引越しできます。
また、荷物の種類も料金に影響し、たとえばピアノのように慎重に運ばなくてはいけない荷物がある場合には、専用のトラックが必要になるため引越し費用が割高になります。
引越しの時期
日本では4月から学校が始まり、入社や人事異動があるため、3〜4月に引越しする人が増える傾向にあります。この時期はトラックやスタッフが足りなくなるくらい引越依頼があるため、引越し業者は料金を高めに設定します。
このため3〜4月の引越しは、他の時期と比べて引越し費用がどうしても高くなります。3〜4月の休日に引越ししようとすると、通常の2倍近い料金になることもあるので注意が必要です。
冒頭で紹介した390人のアンケートをエクセルでまとめて検索すると157人が繫忙期に引越しをしており費用が10万円以上かかった人がいました。
サービス内容
引越し業者の多くが、オプションでさまざまなサービスを用意しており、それらを利用することで快適な引越しが可能になりますが、オプション費用が発生するため引越し費用が高額になります。たとえば家財の梱包や荷解きなどを依頼すると、引越し費用が数万円アップします。
- 荷造り、荷解き
- 家具の組み立て、解体
- 家財の一時保管
- 不用品回収
- クリーニング・荷造り、荷解き
部屋から出せない大きな家具がある場合、旧居での解体と新居での組み立てが必要になり、追加費用が発生します。このように出費を抑えたくても、オプションを使わないと引越しできないケースもあり、その場合には必然的に引越し費用が高額になります。
引越し作業のしやすさ
建物の引越しのしやすさも引越し費用に影響します。たとえば同じ集合住宅の5階でも、エレベーターの有無で料金は違い、エレベーターがない集合住宅は荷物の搬出搬入に時間がかかってしまうため料金が上がります。
この他にも業者のトラックを近くに停められなかったり、タワーマンションのように搬出や搬入に時間がかかる建物だったりする場合にも、引越し費用が通常よりも高くなります。
エレベーター無しの引越し費用!3階・4階・5階の階層で変わる引越し料金の注意点引越し業者のタイプ
引越し費用は大手引越し業者が高額になり、地域密着型の小さな引越し業者に依頼すると安くなる傾向にあります。また一人暮らしの場合には、赤帽のような軽貨物車を使った引越し業者や、専用ボックスを使って家財を運ぶ引越し業者も格安料金で対応してもらえます。
総額費用!一人暮らしの引越し
ここまでの説明で、引越し業者に支払う料金がどれくらいか把握できたかと思います。ただし、一人暮らしの引越しで発生する費用は他にもいろいろとあります。どのような費用がいくらくらいかかるのか見ていきましょう。
賃貸物件の退去費用
現在賃貸物件で暮らしている場合には、退去するのに費用がかかります。退去にお金がかかるの?と思うかもしれませんが、下記の費用が発生します。
- 原状回復費用
- ハウスクリーニング代
- 不用品処分費用
原状回復費用とハウスクリーニング代は、大家さんや不動産管理会社に預けてある敷金から差し引かれますが、一人暮らしですと5万円程度かかると考えてください。敷金が12万円だった場合には、敷金の戻りが7万円になってしまいます。
また、新居に持っていかない大型の家具や家電がある場合には、それらの処分費用が発生します。自治体の大型ごみで出せれば、1個あたり1,000円前後で回収してもらえますが、不用品回収業者に依頼する場合には、その何倍もの料金を請求されます。
敷金、礼金、前家賃
新しい部屋を借りるためには、「敷金、礼金、前家賃」などの初期費用が必要になります。この初期費用は借りる部屋によって異なりますが、一般的には「家賃4〜7.5ヶ月分+1.5万〜2万円」の費用が発生します。
家賃 | 4〜7.5ヶ月分 |
初期費用 | 1.5万〜2万円 |
新居の家賃が7万円だった場合には、29.5万〜54.5万円もかかることになります。こちらも金額に幅がありますが、新築や駅近などの人気物件ほど初期費用が高くなると考えてください。
ちなみに私は家賃2万円、敷金1ヶ月、礼金0円、フリーレントという物件を借りたことがあり、そのときの初期費用は6万円以下に収まりました。
総額費用の大部分を占める賃貸物件の初期費用ですが、物件によっては驚くほど安く抑えられるということも覚えておいてください。
家電や家具の購入費
初めて一人暮らしをはじめるという場合や、引越しに合わせて家電や家具を買い替えるという場合にはそれらの購入費もかかります。家具や家電をすべて揃えるとなると20万〜30万円程度かかります。
ただしレオパレスのように家具や家電付き物件を選ぶことで、これらの費用を2万〜3万円に抑えることもできます。また、必要最低限の家具や家電で生活をスタートさせるなら、10万円の予算で揃えることも可能です。
生活必需品や日用品の初期費用
意外に生活を圧迫させるのが生活必需品や日用品の初期費用です。自炊するなら調理器具や食器が必要になりますし、掃除道具や洗剤、シャンプーなどを揃えていくと2万〜3万円はかかります。クオリティの高いアイテムで揃えるとさらに高額になります。
悩ましいのは、何が必要になるかは生活をスタートさせてみないと気付かないということで、生活がスタートしてからも、生活必需品を揃えるための小さな出費が繰り返し発生します。
インターネット回線費用
自宅にインターネットの固定回線を引く場合には、2万〜4万円の工事費用が発生します。たとえばフレッツ光の場合で屋内配線の工程がある場合には、19,800円の工事費がかかり、土日休日に工事をする場合には、追加で3,300円請求されます。
ただし回線業者によっては工事費無料としていたり、分割払いに対応していたりします。このため、業者選びによってインターネット回線費用を安く抑えることができます。
引越し経験10回以上!総額費用を抑える5つのコツ
引越しの総額費用を自分なりに計算してみたら、かなり高額になって焦っている人もいるかもしれません。総額費用が100万円近くになり、途方に暮れている人もいますよね。そこで、ここでは引越しの総額費用を抑えるコツをご紹介していきます。
借りる部屋を選び直す
引越しの総額費用の大半を占めるのが賃貸物件の初期費用です。すでに契約済みという場合にはその金額を変えることはできませんが、まだ検討中というのであれば、物件選びからやり直しましょう。すでにご紹介しましたように、物件によっては初期費用を5万円以下にできます。
詳細は下記記事を参照してもらいたいのですが、賃貸物件の初期費用を抑えるポイントは次の3点になります。
- 家賃が安い物件を選ぶ
- 敷金礼金ゼロ物件を選ぶ
- フリーレント物件を選ぶ
そんな好条件の物件があるの?と思うかもしれませんが、駅から遠い築古物件であればこれらの条件を満たす物件があります。どうせなら新築がいいと思うかもしれませんが、住んでみると築古物件も居心地がいいものです。予算が限られているなら、思い切って格安物件を選びましょう。
賃貸物件の初期費用と安く抑える方法を知りたい人はこちらの記事もご参照ください。
引越しの初期費用を20万円で抑える方法!低予算引越しのコツを解説荷物が少ないなら宅配便を使う
私が北海道から神奈川に引越ししたときのことですが、暮らしていたのがレオパレスということもあり、家具や家電がほとんどない引越しになりました。
このとき引越し業者に依頼するという選択肢もありましたが、
私が選んだのは郵便局のゆうパックでした。
生活用品をできるだけ知人に譲るか処分して、最終的に大きなダンボール数箱に荷物を抑えた結果、引越し費用を1万円程度に抑えることに成功しました。これは少し極端な例ですが、本当に必要なものだけを持って引越しすることで、引越し費用も抑えられます。
ちなみに宅配便は自宅まで集荷に来てくれます。営業所まで重たい荷物を持って行く必要はありませんので、ダンボールに収まらない家具や家電がない場合には、宅配便も選択肢に入れておきましょう。
格安料金で対応してくれる引越し業者を知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。
【9月版】単身引越しで1番安いおすすめ業者10選!安くする引越しするコツ家具や家電はジモティーやリサイクルショップを活用する
これから一人暮らしをはじめるという場合、家具や家電を揃えるのに20万〜30万円かかるとお伝えしましたが、それはすべて新品で揃えた場合です。リサイクルショップで家具や家電を購入すれば、それらの費用を半額以下にできます。
またジモティーを使えば、多くの家具や家電を0円で入手できます。こんなものも0円?となるようなデザイン性の高いものまで0円で譲ってもらえますので、出費を抑えられるなら中古でも構わないというのであればジモティーもチェックしておきましょう。
日用品は100円ショップで揃える
日用品を揃えるときは、ダイソーやセリアなどの100円ショップを活用しましょう。食器から掃除道具までほとんど100円で、ダイソーなら調理器具も格安価格で購入できます。どうしてもこだわりたいものは好みのものを購入しても構いませんが、それは生活が安定してからでも遅くはありません。
まずは生活を整えることが重要で、そのために出費を抑える必要があるなら、デザイン性など細かい部分は無視して、まずは100円ショップをフル活用して日用品を揃えてください。
モバイルWi-Fiを固定回線代わりに使う
インターネット回線の工事費用を抑えたいなら、固定回線ではなくモバイルWi-Fiを選ぶという方法がおすすめです。たとえば楽天モバイルのモバイルWi-Fiなら、データ無制限なのに月額税込み3,278円で、初期費用は端末代金しかかかりません。
初期費用0円のインターネット回線を選ぶという選択肢もありますが、それらの多くが途中解約すると違約金が発生します。しばらく引越ししないというのであれば固定回線にしてもいいですが、また引越しする可能性があるなら、モバイルWi-Fiを固定回線代わりにして総額費用を抑えましょう。
まとめ
一人暮らしの引越し費用は3万〜5万円だったという人が最も多く、比較的リーズナブルな料金で引越しできそうですが、条件によっては10万円を超えることもあります。繁忙期や長距離引越し、荷物が多い引越しなどは相場よりも高額になることもあるので注意が必要です。
総額費用としては賃貸物件の初期費用の占める割合が大きく、家賃が7万円だった場合には、初期費用だけで29.5万〜54.5万円もかかります。これに家具や家電、生活用品の購入費、引越し費用なども加わるため、意識して出費を抑えないと高額な支払いに頭を悩ませることになります。
引越予算が限られているのであれば、ここでご紹介した方法を参考にして、出費を抑えましょう。まだ新居が決まっていないのであれば、まずはできるだけ家賃が安い築古物件を選び、次に家財を可能なかぎり減らして、予算の範囲内での引越しを目指しましょう。
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