ベッドの解体は引越し前に自分でできる?自分で解体するときの注意点

引っ越しをするときに悩ましいのがベッドの運搬です。あまり意識したことがないかもしれませんが、ベッドは家具の中でもかなり大きなサイズで、運び出すのも運び入れるのも簡単ではなく、ベッドのサイズによっては解体が必要になります。

そうなると気になるのは、自分でベッドを解体できるかどうかということですよね。そこでここでは自分でベッドを解体する方法や注意点、そして自分で解体する以外の対処方法も含めてご紹介していきます。これから引っ越しをするという人はぜひ参考にしてください。

引っ越しでベッドを解体して運搬しなくてはいけない理由

まずはどのようなケースで、引越し前にベッドを解体しないといけないのかを見ていきましょう。

解体しないと部屋から出せない

ベッドのサイズにもよりますが、ベッドは長さが2m程度あり、幅も高さもそれなりにあるため、そのままの状態では部屋から出せないことがあります。また、部屋から出せたとしても、廊下や階段で引っかかったり、エレベーターに乗らなかったりするということも考えられます。

たとえ解体せずに旧居から運び出せたとしても、新居に十分な搬入経路がない場合も考えられます。確実に搬出や搬入ができるのであれば、そのままの状態で問題ありませんが、少しでも搬出・搬入経路に不安要素があるなら、解体してコンパクトなサイズにしておく必要があります。

解体しないとトラックに積み込めない

2tトラックよりも大きなサイズのトラックなら、ベッドをそのまま運搬することも可能ですが、単身格安引越などで軽トラックを使って引っ越しをする場合には、軽トラックの荷台にベッドが乗り切らないことがあります。

軽トラックの荷台サイズはロングでも2m程度ですので、ベッドサイズによっては荷台からはみ出てしまいます。はみ出した状態で運ぶことはできませんので、このようなケースでも引っ越し前に解体しておかなくてはいけません。

自分で解体するときの手順とポイント

部屋から搬出できない場合や、トラックに積めない場合にはベッドを事前に解体しておく必要がありますが、自分でできるのか不安という人もいるかと思います。そこでここでは、分解する手順や気をつけるべきポイントについて解説していきます。

ベッドを解体する手順

STEP.1
取扱説明書を用意する
STEP.2
必要な工具を揃える
STEP.3
マットレスを外す
STEP.4
床板を外す
STEP.5
工具を使ってボルトを外して分解する
STEP.6
緩衝材でベッドの部品を包んでおく
STEP.7
ボルトを袋に積めてなくさないように保管する

ベッドの種類にもよりますが、基本的な解体の手順はこのようになっています。家具メーカーによってはホームページから取扱説明書をダウンロードできますので、まずは取扱説明書の有無をチェックしましょう。

ただし、取扱説明書がなくても適した工具さえあれば解体できます。必要な工具はベッドによって違いますが、大抵は六角レンチもしくはドライバーがあれば解体できます。最適なサイズの工具を揃えておきましょう。ベッドによっては付属品に工具がありますので、保管している場合はそれを使いましょう。

解体したあとは、必ず部品を緩衝材で包んでおきましょう。ベッド部材はそれほど強度が高くないため、丁寧に取り扱う必要があります。運搬中に角をぶつけてケガをすることもありますので、しっかりと保護しておいてください。また、ボルトをなくさないように、保管用の袋も用意しておきましょう。

自分で解体するときに気をつけるポイント

自分で解体するときの注意ポイントを見ていきましょう。

十分なスペースを確保する

まずは、十分な作業スペースを用意することです。ベッド3個分くらいのスペースがあると作業しやすくなります。このとき床が傷つかないように、きちんと養生をしておくのがポイントです。

解体前に写真を撮っておく

取扱説明書がない場合には、組立時に困らないようにするために、解体前の状態を写真に撮っておきましょう。解体工程もわかるようにしておけば、新居でスムーズに組み立てられます。

ボルトにマジックでマーキングしておく

ボルトの種類が複数ある場合には、ボルトとネジ穴付近にマーキングしておいてください。例えば赤の油性マジックでボルトの頭とネジ穴に印を付けておけば、組立時に使う場所を間違えるというミスを防げます。

力任せに解体しない

1番気をつけなくてはいけないのが、力任せに解体しないことです。軽く力を入れて解体できない場合には自分で解体するのは諦めて、多少費用がかかっても引越業者に依頼しましょう。強引に解体すると、ベッドの強度が落ちたり、組み立てできなくなったりしますので注意してください。

不安なら引越業者に解体を依頼しよう

ベッドは必ずしも自分で解体する必要はありません。多くの引越業者が解体をオプションで用意していたり、無料で分解してくれたりします。解体費用が発生する場合も2,000〜3,000円が相場ですので、自分で作業するのが不安なら、プロに任せたほうが安心です。

気をつけなくてはいけないのが、ベッドの種類によっては引越業者でも対応不可とされることがあるという点です。当日になって「解体お願いします」と言っても断られてしまうこともありますので、必ず事前に解体の可否や費用を確認しておきましょう。

そのとき、ベッドのメーカーとモデル(型式・品名)もしくはサイズを伝える必要がありますので、見積依頼をする前に確認しておいてください。

IKEAのベッドは対応可能な業者に依頼する

ほとんどベッドは引越業者が解体から組み立てまで対応してもらえますが、IKEAのベッドに限っては大手引越業者でもNGとされることがあります。十分な知識がないと解体や組み立てが難しく、トラブルになる可能性が高いためです。

IKEAのホームページでも、組立後の解体や再組み立てを考えて設計されていないことが明記されており、自分で解体するのも簡単ではありません。

イケアの家具の大半は組み立て式ですが、完成後に解体することを前提として設計されておりません。そのため一旦解体した家具を再組み立てした場合、ネジ穴やパーツに設計以上のすき間が発生し、製品全体が本来の性能を満たせなくなることがございます。引用元:イケア公式サイト

このため、IKEAのベッドを引っ越しで運びたいのであれば、対応できる引越業者から選びましょう。1社ずつ対応可能かどうか確認するのが面倒というのであれば、引越し一括見積もりサイトを利用するのがおすすめです。

備考欄や特記事項欄に「IKEAのベッド解体・組み立て希望」と記載しておけば、対応可能な業者をスムーズに探すことができます。

ただし、どの業者も再組み立て後の補償はしてもらえませんので、その点を理解した上で業者に依頼しましょう。

処分して買い替えるという選択肢も検討する

IKEAのベッドのように解体が難しい場合には、引っ越しのタイミングでの買い替えも検討しましょう。ベッドにもよりますが、マットレスもベッド本体も寿命が10年程度ですので、すでに10年近く使っているなら、無理して解体するよりも買い替えのほうがおすすめです。

処分方法は大きく分けて3つあります。

  • リサイクルショップで買取してもらう
  • 粗大ごみとして自治体に回収依頼する
  • 不用品回収業者で処分してもらう

購入から10年以下で、外観がきれいな状態ならリサイクルショップで買取してもらいましょう。出張買取に対応している業者に、ベッドと合わせて新居で使わなくなる他の家具や電化製品も売れば引越資金を増やせます。

10年以上使っているベッドですと買取不可になることもありますので、その場合には粗大ごみとして自治体に回収してもらうか、不用品回収業者に回収してもらいましょう。自治体の回収のほうが費用は抑えられますが、回収日を指定できないといったデメリットがあります。

引越直前までベッドを使いたいなら、多少費用が高くても、回収日を指定できる不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。

ただし、不用品回収業者に依頼する場合には、信頼できる業者にお願いしましょう。トラックなどで地域を回っている廃品回収業者はトラブルになることが多いので、きちんと拠点があり、実績もしっかりとしている地域密着型の不用品回収業者に回収してもらいましょう。

注意
ちなみに、細かく解体すれば可燃ごみでも捨てられると紹介しているサイトなどもありますが、可燃ごみで捨てられるかどうかは自治体によって判断が違いますのでご注意ください

また、そこまで細かくするには工具が必要ですし、時間も掛かるので引っ越しのタイミングの処分方法としてはおすすめしません。費用を抑えたいなら粗大ごみとして回収してもらいましょう。

まとめ

大きなサイズのベッドは引っ越しをするときには、多くのケースで分解して運ぶことになります。家具の組み立てが得意という人であれば、問題なく自分で解体・組み立てできますが、細かな作業が苦手という人は必要以上に時間がかかり、ベッドを壊してしまうこともあります。

そのようなケースでは無理に自分で解体しようとするのではなく、オプション費用を払ってでも引越業者に依頼するのがおすすめです。ただしIKEAのベッドのように、業者がNGとしているベッドもあります。必ず事前にベッドの解体が可能かどうか確認しておきましょう。

解体が難しい場合には、新居に運ぶのは諦めて買い替えも検討してください。ベッドの寿命は10年程度ですので、引っ越しは買い替えに最適なタイミングです。どうしても新居に持っていきたいのであれば、引越し一括見積もりサイトを使って対応可能な引越業者を探しましょう。