引越しトラックに荷物・ダンボールが多すぎて入りきらない?当日対応・追加料金を解説

引越しでよくあるトラブルのひとつが、トラックに荷物が入りきらないというもので、積み残しになった荷物をそのまま放置されたというケースもあります。ただし、このトラブルは事前準備をしっかりとすることで回避できますし、発生したとしたときの対処方法もあります。

そこでここでは、引越しトラックに荷物が入りきらないトラブルについて、その対処方法やトラブル回避のためにすべきことなどをわかりやすく解説していきます。積み残しを発生させず、スムーズに引越ししたいという人は、ぜひ参考にしてください。

引越しトラックに荷物が入りきらない?

まずは引越しトラックに荷物が入りきらない場合、どうなってしまうのかについて解説していきます。入りきらない原因が引越し業者にある場合と依頼者にある場合で、どうなるのかが異なりますので、それぞれのケースごとに見ていきましょう。

引越し業者のミスでトラックに入りきらない

引越し業者のミスでトラックに入りきらない場合は、どのような形であれ追加の費用負担なしで新居まで家財を運んでもらえます。ただし、トラックに入りきらないことは変わりありませんので、次のいずれかの方法で新居まで運ぶことになります。

  • 別のトラックで運ぶ
  • 同じトラックが往復する
  • 別の日に新居まで運んでもらう

どの方法になるのかは引越し業者のトラックやスタッフのスケジュールが影響するため、基本的には引越し業者の担当者に提案してもらうことになります。ただし、責任は引越し業者にあるので「今日のうちに運んでください」とある程度は強気に依頼しても構いません。

依頼者のミスでトラックに入りきらない

トラックに入りきらない原因が自分にある場合には、引越し業者はその荷物を運ぶ義務はありません。このため、入りきらない荷物は積み残しとして置いていかれます。ただし、引越し業者によっては、追加のトラックや往復での輸送を提案してくれることもあります。

もちろん、それらには追加費用が発生し、積み残された数個の家電を運ぶのに高額な費用を請求されることもあります。それを断ることも可能ですが、その場合には自分で業者を手配したり、自分で運んだりすることになります。

引越しトラックに荷物が入りきらなくなる4つの理由

そもそもなぜ、引越しトラックに荷物が入りきらないというような状況になるのでしょう?引越し業者はプロなので、家財を見ればどれくらいのトラックを用意すればいいのか判断できそうなのに、どうして荷物が入りきらなくなるのか気になりますよね。

その理由は下記の4つになります。

  1. 荷物の申告漏れ
  2. 見積依頼後に家具や家電を購入した
  3. 家具や家電の処分が間に合わなかった
  4. 引越し業者が見積金額を下げるために荷物を少なめに見積もった

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

荷物の申告漏れ

単身引越しの場合、訪問見積もりなしで申告された内容だけでトラックサイズを決めることが珍しくありません。さらに最近は訪問見積もりなしで、オンラインで見積もりするサービスを導入している業者もあり、そのようなケースでは荷物の申告漏れが起きてしまいがちです。

引越し業者は申告された内容でトラックサイズを決めるのですが、たとえば屋外に置いてある自転車や車のタイヤ、鉢植えなどの存在を忘れて申告し、当日になって「入りきらない」となることがよくあります。

訪問見積もり後に家具や家電を購入した

訪問見積もりをしてもらい、しっかりと荷物の量を把握してもらったにもかかわらず、新居での生活で必要になりそうだからと、家具や家電を購入することがあります。このとき、新しく購入したことを引越し業者に伝えておかないと、積み残しになる可能性があります。

もちろん小さな家具や家電が数個増えた程度なら、積み残しされることはありません。ただし冷蔵庫や洗濯機、本棚などを追加購入したり、ひと回り大きなサイズに買い替えたりすると、引越し業者の想定量を上回り、入りきらなくなることがあります。

家具や家電の処分が間に合わなかった

見積依頼したときには、家具や家電を自治体の大型ごみとして処分するつもりだったのに、回収日が引越しよりも後になってしまい、処分が間に合わなくなることもあります。この場合、新居で処分することになるのですが、実質的に荷物の追加となります。

荷物が追加されたわけですから、引越し業者にしてみればなかった荷物を運ぶことになります。1つや2つくらいなら隙間に入れて運んでくれることもありますが、大型のベッドや本棚などの場合には、トラックから溢れてしまい置いていかれる可能性があります。

引越し業者が見積金額を下げるために荷物を少なめに見積もった

相見積もりにすると、引越し業者の担当者が見積金額を少しでも安くするために、小さめのトラックで見積もりすることがあります。本当は4tトラックで運ぶ前提にしておくべきなのに、3tトラックで見積もり、見積金額を安くするわけです。

この場合はもちろん引越し業者の責任となりますが、荷物の申告漏れや追加などと重なった場合には、それを理由にして「運べない」と荷物を置いていったり、追加料金を請求されたりするケースもあります。

自分のミスが原因で積み残しが発生したときの対処方法

自分のミスが原因でトラックに荷物が入りきらない場合、自己負担で対処する必要があるとお伝えしましたが、ここでは具体的にどのように対処すればいいのか、その方法についてご紹介していきます。

引越し業者と協議する

まずは積み残しが発生すると確定した時点で、引越し業者と協議しましょう。トラックには入りきらないことが決まっているので、このときどうするかは引越し業者に提案してもらうことになります。

まずは現場担当者にこれらの対応をしてもらえるか確認し、現場レベルでは判断できない場合には営業担当に電話してください。この場合、責任は自分にあるため、すでにお伝えしましたように有料での対応になります。

あまりに高額な費用になるようなら値引き交渉し、それでも下がらないようなら別の方法で荷物を新居まで運びましょう。

ダンボールを残して宅配便で送る

荷物がトラックに入りきらない場合、ダンボールの荷物を下ろして、家具や家電がなどの運搬が難しいものを優先的に運んでもらいましょう。そして、ダンボールの荷物は宅配便の営業所に電話して、自宅まで集荷に来てもらってください。

この方法のメリットは料金が明朗会計になることにあります。引越し業者の料金は定価がないため、足元を見て高額な費用を提案してくることもありますが、宅配便なら料金が固定されているので、多少割高でも法外な値段を請求されることもなく、荷物を新居まで運んでもらえます。

赤帽に依頼して入りきらない荷物を運んでもらう

すでに積み込みが終わっていて、ダンボールを下ろせないとなった場合には赤帽に連絡しましょう。赤帽は軽貨物車を使って荷物を運んでくれるのですが、洗濯機やテレビなどの家電も運んでもらえますし、しかも近距離なら1万円程度で運んでもらえます。

しかも新居までトラックに同乗させてもらえるケースもあるなど、赤帽には他の引越し業者にはない魅力があります。積み残し荷物に宅配便では発送困難なものが含まれている場合、赤帽を活用して格安料金で新居に積み残し荷物を移動させましょう。

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引越しトラックへの積み残しを発生させないコツ

引越しトラックに荷物が入り切らないで、積み残しがあったとしても宅配便や赤帽を使うことで、新居まで荷物を運べますが、できればそもそも積み残しにならないようにしたいところです。そこで、ここでは積み残しが発生しないようにするためのコツをご紹介します。

  1. 訪問見積もりをしてもらう
  2. 必要ないものは徹底して処分する
  3. 新生活に必要になるアイテムは新居で購入する
  4. 梱包作業後に荷物リストを共有する

荷物がトラックに入りきらないというトラブルを回避するためには、この4点を意識してください。それぞれのコツについて、詳しく見ていきましょう。

訪問見積もりをしてもらう

トラックに入りきらない最大の理由は、引越し業者が荷物の量をしっかりと把握できていないことにあります。これを回避するためには、引越し業者に訪問見積もりしてもらい、実際にどれくらの荷物があるのか調べてもらう必要があります。

コロナ禍以降、Zoomを使ってオンライン見積もりする業者が増え、単身引越しの場合にはほぼ本人の申告のみで見積金額を提示しますが、これが積み残しの原因になります。トラブル回避のためにも、引越し前には必ず訪問見積もりをしてもらいましょう。

必要ないものは徹底して処分する

運ぶ荷物の量が減れば、それだけトラックに入りきらないというリスクは下がります。訪問見積もりをしてもらったあとでも、荷物を徹底して処分しましょう。

  • 2年以上着ていない衣類
  • 10年近く使っている家電
  • 使わなくなった趣味の道具
  • 使っていない調理器具や食器

これらに該当するものがあれば思い切って処分してください。とくに10年近く使っている家電は寿命が近く、いつ壊れてもおかしくない状態にあります。引越し前に処分して新居で購入し直せば荷物を減らせて、トラックに入りきらないというトラブルを回避しやすくなります。

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新生活に必要になるアイテムは新居で購入する

注意

訪問見積もりをしてから、新生活に必要になると思っていろいろ購入する人がいますが、これは絶対にNGです。

訪問見積もり後は原則として荷物を増やさないようにしてください。新生活に必要なものは引越ししてから購入しましょう。

どうしても引越し前に購入しなくてはいけなくなった場合には、ダンボールに収まるサイズのものでないかぎり、追加した荷物があることを事前に引越し業者へ連絡してください。

利用者
利用者

これくらいなら大丈夫だろう

と勝手に判断すると、それが積み残しにつながります。

梱包作業後に荷物リストを共有する

積み残しを発生させないために重要なのが、引越し業者とのコミュニケーションです。追加で荷物が増えた場合にはすぐに連絡するのはもちろんのこと、トラックサイズの確認もしておき、本当にそのサイズのトラックで問題ないか聞いておきましょう。

また、すべての荷物をダンボールに梱包し終えたら、ダンボールの数と梱包していない家具や家電をリストアップして引越し業者の担当者に渡してください。面倒に感じるかもしれませんが、リストを作ることで運搬中の紛失などを防ぐこともできます。

情報共有をしっかりしておけば、実際に積み残しが発生したときに、自分に責任がないことを明確にできます。リスク管理の意味も含めて、最終的な荷物のリストを引越し業者の担当者と共有しておきましょう。

まとめ

訪問見積もりなしで引越しできるサービスを提供する引越し業者が増えてきましたが、これにより引越しトラックに荷物が入りきらないトラブルも発生しやすくなっています。引越し業者のミスであれば追加費用なしで対処してもらえますが、少なくとも荷物の到着が遅れてしまいます。

自分のミスが原因だった場合には、引越し業者に追加費用を払う必要がありますが、繁忙期の場合にはトラックに余裕がなく、そのまま置いていかれる可能性もあります。ただし、そのようなケースでも宅配便や赤帽を使うことで、荷物を運べないという問題は回避できます。

とはいえ、そもそもトラックに入りきらないという問題を起こさせないことが重要ですので、見積作成時にはできるだけ訪問見積もりをしてもらいましょう。また、荷物が増えたら必ず引越し業者に連絡するなど、こまめなコミュニケーションも心掛けてください。