引越し時のエアコンの取り外し・取り付け!当日の追加料金でトラブル注意

あまり知られていませんが、エアコン工事はみなさんが思っている以上に費用がかかります。その理由は、エアコン取り付け・取り外し工事過程は複雑で多く、さらに電気工事が絡んでくるため、専門知識を持っている人を除けば、自分でやることがほぼ不可能だからです。

引っ越し業者のサイトを見ると、オプションでエアコンの取り外し・取り付けを行ってくれる引っ越し業者が多いことがわかります。

では、エアコンの取り外し・取り付けを引っ越し業者に依頼するのがよいのか、それとも専門の業者に依頼するのがいいのかどちらのほうがお得なのでしょうか。

それぞれの特長を把握して、自分の引っ越しに合ったスタイルの業者をみつけましょう。

引越し業者と専門業者はどっちが安いのか

エアコンの容量にもよりますが、一般的にエアコンの取り外し・取り付けを専門の業者に依頼する場合と引っ越し業者に依頼する場合では、金額的にそれほど大きな差はありません。実はこれには理由があります。

引っ越し業者に依頼しても専門の業者に依頼しても、結局同じ作業者が行うことがあるためです。

引っ越し業者によっては専門の技術者を抱えていることがありますが、そうでない引っ越し業者は餅は餅屋ということで、電気工事店と提携をしていることがほどんどです。

エアコン移設工事の料金相場

ではさっそく引っ越しの場合のエアコン移設工事の料金相場と、取り付けのみ、取り外しのみの工事料金の相場を見てみましょう。

相場(税抜き)
※移設工事9,000円〜22,000円
取り付け[新品]12,500円〜
[中古]7,000円〜15,000円
取り外し6,000円〜12,000円
2023年3月14日時点の情報

※取り外し込み、運搬料は含まない

エアコン移設、エアコン中古品取り付けは標準工事内で、配管パイプ・ドレンホース・電線・プラブロックなどの部材を再利用する場合の値段になります。

エアコン工事の料金の仕組み

標準工事代と追加工事代の2つを合わせたのがエアコン工事代となります。標準工事と追加工事について詳しく説明していきます。

標準工事

一般的標準工事込みが以下の図のようになり、部材費も込みになっています。(移設の場合は既存の部材を使用)

参照元:ヤマダウェブコム

エアコンを新品で購入するとき、エアコンの値段表示の横にかいている標準工事込みとはこのことです。

追加工事

標準工事以外に必要な部材、作業が追加工事となり追加料金となります。人によってエアコン工事代で大きな開きがあるのはこの追加工事によるためです。

つまり、引っ越し先の取り付け場所によって料金の差がでるので、見積もりせずに工事をお願いすると思わぬ高額な費用が発生してしまいます。

エアコン取り付け工事の追加料金

エアコン取り付け工事の標準的な価格はわかっても、実はほとんどの場合が標準工事だけでは工事しきれず追加料金が発生してしまいます。

その追加で発生する作業とその追加料金について紹介します。

※横にスクロールで見れます。

料金詳細
配管延長2,200円〜1mあたり
ドレンホース延長660円〜1mあたり
室内側配管化粧カバー7,700円〜長さ1m〜3mくらいまで
室外側配管化粧カバー4,950円〜長さ1m〜3mくらいまで
ALC軽量コンクリート穴あけ5,500円〜壁の厚さにより異なる
タイル・レンガ穴あけ12,100円〜壁の厚さにより異なる
コンクリート穴あけ24,200円〜壁の厚さにより異なる
室外機・天吊り(新設)15,400円〜ベランダの天井
※概設の場合5,000円〜
室外機壁面置き
(金具なし)
15,400円〜地面から2〜3m以内の外壁
※金具ありの場合5,000円〜
室外機屋根置き
(金具なし)
15,400円〜1階の屋根の上
※金具ありの場合5,000円〜
室外機2段置き
(金具なし)
24,200円〜すでに設置されている室外機の上
※金具ありの場合6,000円〜
電圧変換工事6,600円〜100V⇔200V
コンセント形状交換3,300円〜電源プラグ4種類
専用回路の増設工事17,820円〜賃貸の場合大家の許可が必要
冷媒ガス補充15,400円〜冷えない症状を改善
(※すべて税込み)

表を目安に、引っ越し先の設置場所を確認しましょう。

注意
引っ越し先が賃貸の場合は大家さんの許可をもらわないと工事ができませんので注意が必要です。

引っ越し業者のメリット・デメリット

金額が同じ、作業者のスキルもそれほど変わらないのであれば、引っ越し業者に依頼するメリットはどこにあるのでしょうか?

メリット
  • エアコン業者を自分で手配する必要がない
  • エアコンも運搬してもらえる
  • 引っ越しと同時に取り外し・取り付けできるので効率的

デメリット
  • 繁忙期の場合対応してもらえない
  • 引っ越し業者は、工事の専門ではないので料金などの詳しい案内ができない
  • トラブル発生のときの責任の所在が曖昧
  • 引っ越し業者の下請け業者なので、接客になれてなく対応が悪く感じる

反対にデメリットとしては、工事の専門ではない引っ越し業者が曖昧な工事見積もりをだして、実際高額な工事代を請求されてしまう場合があることです。

エアコン工事は標準工事代よりも追加工事代が高額になるため、いざ工事に取りかかったときに、「こんな話聞いてない!」というトラブルが頻繁に発生率が高いです。

その原因は、引っ越し業者の説明不足や、ネットなどに表示される大体の料金を鵜呑みにして現場見積もりをしないことです。

建物が複雑ではない方

引越し先の建物が複雑ではなく、標準工事のみで終わりそうな工事であれば、基本的には引っ越し業者に依頼して問題はないでしょう。

専門の業者に依頼するメリット・デメリット

専門の業者に依頼するメリットは、お金の動きも含めて専門の業者と直接コミュニケーションをとっての依頼になりますので、「聞いていない」というトラブルを避けやすくなります。

メリット
  • 直接交渉で工事代を安くおさえられる
  • 修理・クリーニングも依頼できる

メリットとしては、引越し業者に支払う手数料がないため工事代金が安く済みます。良い業者に出会えれば、取り付け後の修理やクリーニングなどのメンテナンスも継続して利用できるので安心です。

デメリット
  • 自身で業者を探さなくてはいけない
  • 引っ越しの場合、エアコン運搬は依頼できない
  • 取り外し後引っ越し完了までの数日は取り付けができない

デメリットとしては、県外など長距離の引っ越しの場合、取り外しを行う業者と取り付けを行う業者の両方に依頼する必要があるなど手間と時間がかかることです。

そして注意したいのが、エアコン工事の人は取り付け取り外しを行う業者なので、引越し先へのエアコンの運搬などは行いません。

専門業者に依頼する際は引っ越し日の前日までに取り外しを完了し、取り付けは引っ越し当日でも可能ですが、引っ越し業者の作業(搬入等)となるべく遠ざけるようにしてもらいましょう。

こんな時は専門業者がおすすめ!

室外機の設置が屋根の上だったり、建物の壁面であるような複雑な設置と配管を必要とする場合のみ、コミュニケーションを取りながら作業のできる専門業者に、取り外し・取り付けの依頼をすることをオススメします。

くらしのマーケット

くらしのマーケットは個人が気軽にネットでエアコン取り付けサービスなどを依頼することが出来るサービスです。最大の特徴は個人事業主の専門業者がいるので通常のエアコン工事よりも安くなっております。また口コミも見ることが出来るので住んでいる地域で口コミ評価の高い人にお願いすることが出来ます。

上記を見てわかるように、1台約13,000円~15,000円で依頼することが出来ます。

くらしのマーケットで予約する

家電量販店に依頼できる?

家電量販店では、エアコン移設に対応できないのがほとんどです。

理由は、量販店は新品エアコンの売上で経営が成り立っているため、販売した新品エアコンに伴う工事しかやりたがりません。

そのかわり、エアコン買い替えの相談をすればエアコン本体からの割引や、工事に関する特典(取り外し工事代無料等)をつけてくれるので、買い替えを検討する場合は家電量販店を利用しましょう。

エアコン工事おすすめ業者・相場費用について

エアコン!買い替え?移設?どっちが良い

生活する上で意識をしていないかもしれませんが、エアコンには寿命があり、およそ10年といわれてます。これを超えて故障した場合、部品供給ができず修理ができなくなります。

「うちのエアコンは10年以上動いている」という家庭もあるかもしれませんが、それはいつ壊れてもおかしくない状態か、だましだまし使用しているだけだったりします。

また、購入から10年以上たっているエアコンは使用し続けるうちに電気代も高くなり、ガス交換やクリーニングも頻繁にしないとしっかり冷えなくなってきます。

買い替えたほうがいい場合と、移設してもいい場合も見極めは以下を参考にしてみてください。

買い替え
  • 使用期間が8年〜10年以上たっている
  • エアコンから異音や異臭がする
  • 電気代が高い
移設
  • 新型のエアコンを購入したばかり
  • 新居がすぐにエアコン取り付けできる状態にある(配管穴があるか、専用コンセントがある等)

これらの維持費用を考えると、引っ越しはエアコン買い替えをする丁度いいタイミングです。

古いエアコンを安く処分する方法

引っ越し業者に取り外しを依頼し、リサイクル料金支払って回収を依頼してもいいですし、処分費用を安く抑えたい方は、自分で専門業者に依頼するのもいいでしょう。

ここでは、取り外したエアコンを少しでも安く処分する方法を紹介します。

エアコンを安く処分

リサイクル料金を払って処分する

不用品回収業者に依頼する

エアコン買い取り業者に無料で引き取ってもらう

リサイクル料金を払って処分する

手っ取り早い方法としては、家電量販店に処分を依頼するか、郵便局や自治体でリサイクル券買って、指定業者にエアコンを直接持参または回収依頼することです。

エアコンのリサイクル料金はメーカによって変わってきますが、900円〜2,100円が一般的ですが、業務量エアコンメーカーであるヤンマーのエアコンのみリサイクル料が9,000円程度と高額になります。

しかし、料金が発生するのを良いことに悪徳業者も残念ながらいます。必ず回収してもらう際は認可をとった業者に回収してもらうようにしてください。

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者は、エアコンをはじめ引っ越しで出てしまうその他の不用品を処分することが可能です。

しかし、こちらも先程案内したとおり、違法業者による回収費用を高額に請求される被害が増加しています。

必ず、「一般廃棄物収集運搬業の許可」もしくは「市町村の委託」の認定を受けている業者を選ぶようにしましょう。

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引越し時のエアコン取り付け、取り外しはどの業者に頼む?

引っ越し時のエアコンの取り付け、取り外しを引っ越し業者に依頼するべきか、それとも専門の業者に依頼すべきか、まだ悩んでいる状態かもしれません。

引っ越しに手間と時間を掛けたくないから、できることならシンプルに引っ越し業者にまとめて依頼したい人もいるかもしれません。

それでもやはりオススメは、専門の業者に依頼することです。

引っ越し業者に依頼すると、連絡の窓口がすべて引っ越し業者になるのですが、引っ越し業者は専門的な知識があるわけではないため、実際の工事になるときに「そんなことは聞いていない」という想定外の追加料金が発生することもあります。

そんなコミュニケーション不足によるトラブルが発生を回避するために、やはり信頼できる専門の業者に依頼するほうが安心です。

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