引越しのクレーン料金相場はいくら?大手引越し業者6選の料金まとめ

引っ越しで悩ましいのが、大型の冷蔵庫やグランドピアノなどの大きな家財の搬出と搬入です。集合住宅の場合には、建物の通路が狭くて玄関から搬出できないというようなことが多々あり、その場合にはクレーン車などを使って吊り上げることになります。

もちろんイレギュラーケースですので、オプション料金が発生します。そうなると、クレーン料金がいくらくらいになるのか気になりますよね。そこで、ここでは大手引越し会社別のクレーン料金や、クレーン料金を少しでも安く抑える方法について解説していきます。

引っ越しでクレーン車が必要になるケース

引っ越しでクレーン車が必要になるのは「玄関から搬出や搬入ができない」ケースです。すでに部屋の中に入っているのに玄関から出せないなんてことがあるの?と思うかもしれませんが、クレーン車が必要になるケースはそれほど珍しくありません。

  • 家財が玄関ドアよりも大きくて出せない
  • 建物の通路が狭くて曲がれない
  • 階段から下ろせない

このような条件下での引っ越しでは、クレーン車を使ってベランダや部屋の窓から家財の搬出・搬入を行います。ちなみに、必ずしもクレーン車を使うとは限らず、人力で吊り上げたり、ユニック車を使って搬出・搬入したりすることもあります。

クレーン作業が必要になる家財

具体的にどのような家財がクレーン車を使う必要があるのかを見ていきましょう。

  • ピアノ
  • 大型冷蔵庫
  • ソファ
  • ドラム式洗濯機
  • 食器棚
  • マットレス
  • ダイニングテーブル
  • IKEAの大型家具

このような分解できないような大型の家電や家具などがある場合に、クレーン車が必要になります。基本的には購入するときに玄関から搬入できなかった家財がすべて、クレーン車対応になると考えてください。

引っ越しでのクレーン料金相場

大手引越し業者別の料金を見ていきましょう。

 クレーン料金
サカイ引越センター要問い合せ
クロネコヤマト要問い合せ
アート引越センター要問い合せ
ハート引越センター要問い合せ
アリさんマークの引越社要問い合せ
アーク引越センター要問い合せ

建物の立地条件や運び出す家財の種類によって料金が変わってくるため、どの会社もクレーン料金を公開しておらず、引っ越し案件ごとに見積もりをしてもらうことになります。

念のためいくつか大手引越し業者に問い合わせてみました。

アーク引越しセンター
まず、冷蔵庫のクレーン作業についてですが、一般的には20,000~30,000円程での手配となります。

次にピアノについては、当社の作業員ではなく専門の業者に委託を致しますので、現状おいくらでご案内になるかは分かりかねます。

一度訪問見積で当社の営業の者とご相談頂けましたら、具体的なご料金のご案内をさせて頂きます。

またお引越料金ですが、何kmでいくらという形でご料金を算出しているわけではなく、お客様のお荷物量とご希望のお日にちの混雑状況、最後にお引越先までの距離、この3点を加味してのご料金提示となります。その為目安のご料金をお伝え出来ず申し訳ございませんがご検討のほどよろしくお願いします。

クロネコヤマト
「らくらく家財宅急便」でお運びした家財・家電をお届け先でクレーンを使用して搬入ということでよろしいでしょうか。

その場合、クレーン作業は専門業者をお手配いたしまして、まずは訪問見積もりをさせていただきます(見積は有料)
クレーン作業代金に輸送料金は含みません。(配送料金は別途かかります)
金額はお見積もり時にご案内させていただきます。金額は目安として最低でも40,000円以上/1作業からご案内させていただくかと存じます。
また、訪問時に作業環境も見させていただいて、クレーン作業ができないご案内となる場合もございますので
ご了承いただきますようお願い申し上げます。

クレーン作業をご希望の場合は
「らくらく家財宅急便」の配送をお申し込みいただく際にご相談ください。

アート引越しセンター
この度は、お問い合わせフォームからご連絡頂きましてありがとうございます。

早速ではございますが、お問い合わせ頂きました内容の回答を致します。
冷蔵庫をお引越先の2Fにクレーンで上げる場合は、お引越料金にプラスで¥27,500頂いております。
3Fに上げる場合は、¥33,000でございます。
クレーン作業につきましては、弊社での作業ではなく、提携先業者に依頼する作業となります。
お建物の立地によっては、作業ができない場合もございます。

ピアノのお運びにつきましては、お運びからクレーン作業までの全てをピアノ専門の業者に依頼しております。
ピアノの種類にもよってご料金が変わりますので、アップライトピアノの場合でご案内いたします。

仮に、30km圏内のお引越でございましたら、ピアノ運搬のご料金は¥30,800
こちらに行先でクレーン作業があれば、2Fは、プラス¥22,000、3Fは、プラス¥27,500になります。
また、現在お住まいの所でEV作業なのか、階段での作業なのかにもよって、料金が追加になります。
こちらも、お建物の立地によっては、作業ができない場合もございます。

もしよろしければ、より詳細なご案内と福井様にぴったりのプランをご提案するため一度お電話にて詳細をお聞かせくださいますでしょうか。ご連絡をお待ちしております。

ご都合の良いお時間帯をお知らせいただきましたら私どもからのご連絡もさせていただきます。

※詳細なお見積については、お引越がトラブル等無く
安心してお任せ頂けるよう、お電話または訪問でのお見積にて
ご案内しております。 何卒ご了承くださいませ。

※ご連絡をいただくタイミング次第で、お受けできない場合もございますので、お早めにご相談くださいませ。

ご連絡をお待ちしております。

サカイ引越しセンター
この度はメールいただきましてありがとうございます。

お問い合わせの件ですが、地域や時期などによりご料金が変わってまいります。
 一度、お客様のお住まい地域の受付担当よりご連絡させて頂きたいと思いますので、
お手数ですが下記の内容をご返信よろしくお願い致します。

①引越元(市区町村まで): 神奈川県
②引越先(お決まりのところまで): 神奈川県
③引越希望日(予定時期):
④その他・ご要望(連絡の希望時間帯):

株式会社 サカイ引越センター
インターネット課

アリさんマークの引越社
お問い合わせをいただき有難うございます。

お問い合わせをいただきましたピアノと冷蔵庫のお運びですが、
2点のみの運搬をご希望でよろしかったでしょうか。それともお引越しと
併せてこの2点がクレーンでの搬入が必要になるとのことになりますでしょうか。

もし2点のみのご相談であれば、当社ではクレーンを所持していない為、
クレーンの取扱いがある当社協力会社よりご連絡・ご相談の手配をさせていただきます。 

あるいは、上記2点を含めたお引越しのご予定があるようでしたら、当社担当支店よりの
ご連絡手配をさせていただきたく思います。

つきましては、ご連絡手配の為、下記内容をお教えいただけないでしょうか。

1.ご相談内容(2点のみの運搬 or 引越し全般)
2.現住所(市区町村)
3.運搬希望日
4.ご連絡先電話番号

よろしくお願い致します。

問い合わせた結果、具体的な料金については条件によって変わるため訪問見積もりが必要になります。そこで一般的なクレーン料金がどれくらいになるのか、相場を見ていきましょう。

 クレーン料金
アップライトピアノ2万~4万円
グランドピアノ3万~8万円
大型ソファ2万~4万円
ドラム式洗濯機2万~4万円

運び出しやすさによって料金が異なりますが、グランドピアノのような繊細な楽器でなければ、3万円程度が相場となります。ただし搬出搬入条件などによりクレーン料金は異なり、さらに引っ越し会社によっても基準料金が違います。

引越しでのクレーン料金が高額になるケース

クレーン車を使って搬出・搬入すると3万円程度の追加費用が掛かるとお伝えしましたが、実はそれ以上の費用になるケースもあります。どのようなケースでクレーン料金が高額になるのかを見ていきましょう。

  • マンションの高層階への引っ越し
  • 作業途中でクレーン車が必要になる

一般的なクレーン車は高さが30mまでしか吊り上げることができず、マンションの10階程度までしか家財を運べません。それ以上の高さになると大型のクレーン車が必要になり、クレーン料金も大幅にアップします。

引越作業途中で搬出できないことが発覚した場合には、急遽クレーン車を手配することになりますが、この場合も高額なクレーン料金が発生します。もっとも手配できればいいほうで、搬出不可として部屋に置いていかれてしまうケースもあります。

これらのケースではクレーン料金が10万円以上になることもあり、20万〜30万円になると提示されて、仕方なく家財を手放したという人もいます。

大きな家財は必ず訪問見積もりをする

最近はリモートでの見積もりに対応している引越し会社も増えてきましたが、ピアノや大型の冷蔵庫など、玄関からの搬出搬入が難しそうな家財がある場合には、訪問見積もりが必須。当日になって「クレーン車が必要」とならないように、事前にしっかり確認してもらいましょう。

また現場を確認してもらわないと、当日になってクレーン車を停められないなんてこともあります。建物によっては駐車場スペースを空けてもらえるように、依頼しておかなくてはいけません。それらの判断も必要になりますので、面倒でも必ず訪問見積もりをしてください。

クレーンを使って搬出・搬入するときの注意点

クレーンを使った引越作業をする場合、トラブルを回避するために下記の点に注意してください。

  • 新居も下見してもらう
  • 管理組合に連絡しておく
  • ピアノは専門業者への依頼も検討する

それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。

新居も下見してもらう

クレーン作業で問題になりやすいのは搬出よりも搬入です。現在の住居に搬入できているということは、搬出することはそれほど難しくありません。問題は新居への搬入で、実績がないわけですから思わぬトラブルが潜んでいます。

  • クレーン車の設置スペースがない
  • クレーン車を設置する地盤が弱い
  • ベランダから搬入したけど廊下が狭くて部屋に移動できない
  • 冷蔵庫や洗濯機が大きすぎて収納スペースに収まらない

このようなトラブルにならないように、見積依頼をするときには新居の写真や図面を用意しておき、場合によっては下見をしてもらいましょう。

管理組合に連絡しておく

マンションなどの集合住宅でクレーン車を使って搬出や搬入をする場合には、必ず管理組合に連絡しておきましょう。クレーン車を設置することで、他の人の通行を妨げになることもありますし、車を出せないといったクレームが発生することも考えられます。

そのようなトラブルを起こさないためにも、管理組合経由でクレーン作業を周知してもらう必要があります。また、階下の部屋の方には、迷惑をかけることになると事前に自分の口から伝えておき、事故にならないよう作業開始前にも挨拶をしておきましょう。

ピアノは専門業者への依頼も検討する

大手引越し会社であればピアノも問題なく運んでもらえますが、本格的なピアノを搬出搬入するとなると専門業者のほうが安心です。見積依頼をするときに、どれくらいのスキルを持った人が担当してくれるのかを確認し、不安があるならピアノだけは専門業者に依頼しましょう。

ピアノはとても繊細な楽器ですので、新居に設置してから調律が必要になります。ただ新居に運ぶだけでなく、そこまできちんと面倒を見てくれる業者に運んでもらうのがおすすめです。

ピアノ引越し方法!業者の選び方についてはこちら

クレーン料金が発生する引っ越しを安くする方法

3万円程度の追加料金で済むなら問題ありませんが、クレーン料金が20万〜30万円になると、さすがに依頼するのも躊躇しますよね。そこでここでは、クレーン作業が必要になったときの引越料金を少しでも安くする方法をご紹介します。

新居の部屋を低層階で選ぶ

まだ引越し先の物件が決まっていないなら、できるだけ低層階の物件を選びましょう。2〜3階であれば人力で家財を吊り上げることができるため、引越料金を抑えることができます。反対に避けたいのは10階以上で、大型のクレーン車が必要になるとクレーン料金が跳ね上がるので注意してください。

またタワーマンションのように、大型の業務用エレベーターが用意されている物件を選ぶという方法もあります。家賃が高額になるため誰にでもおすすめできるわけではありませんが、大型の家財を搬入しやすいよう、空間にゆとりをもたせた物件も選択肢に入れておきましょう。

搬入しやすい新しい家財に買い替える

高層階への引越しが決まっていて、搬出はできても搬入をするのに費用が高額になるという場合には、エレベーターで搬入できるサイズの家財への買い替えも検討してください。そうすればクレーン料金を払う必要がなくなります。

高いクレーン料金を払って大型の冷蔵庫を搬入したのに1年後に壊れてしまい、またクレーン料金を払って搬出しなくてはいけなくなるなんてことも考えられます。そうなると、最初からクレーンが必要ないサイズに買い替えるほうが賢明です。

クレーンで運ぶ家財の価格とクレーン料金を比較してみて、それほど差がないのであれば、引越しのタイミングで買い替えてしまいましょう。

引越し一括見積もりサイトを使って見積依頼する

クレーン料金の相場は3万円とお伝えしましたが、引越し会社ごとに算出方法が違うため、A社では1万円としているのに、B社では5万円とするようなことがあります。このようなケースでB社だけに見積依頼をすると、割高な料金で運んでもらうことになります。

そうならないためにも、クレーン料金が発生しそうな場合には、必ず3〜5社に相見積もりしましょう。そうすることで、クレーン料金が安い業者を見つけることができ、さらに業者間で競争をしてくれるため、引越料金そのものが相場よりも安くなります。

ただ5社それぞれに見積り依頼をするのは、手間も時間もかかってしまいます。忙しくてそんな時間がないというのであれば、引越し一括見積もりサイトを利用しましょう。

依頼する時に備考欄に「○○クレーン必要」と記載しとけば担当者もわかるのでクレーン料金を含めた引越し費用の相見積もりが出来ます。

引越し一括見積もりサイトなら、1回の申込みで複数社に見積依頼できるのでスムーズに業者選定できます。

まとめ

クレーン料金は搬出搬入する高さや、運ぶ家財の種類などによって変わるため、大手引越し会社別の料金は公表されていませんが、大手であればどの会社も自社でクレーン車を保有していますので、通常作業であれば3万円程度の追加料金で運んでもらえます。

ただしグランドピアノのように繊細な楽器の吊り上げや、10階以上の高層階への吊り上げなどの費用は高額になります。大型の家具や家電がある場合には、引越し先の部屋はできるだけ低層階を選び、場合によっては買い替えも選択肢にいれておくのがおすすめです。

また1社に絞って相談するのではなく、引越し一括見積もりサイトを使って3〜5社に見積依頼をすることで、クレーン料金だけでなく引越料金を抑えることができます。大きな家財のある引越しを少しでも安くしたいという人は、ぜひご活用ください。