引越し料金ぼったくられた!引越し10回経験者が教える高すぎる料金を安くする7つの方法

引っ越しが決まって業者に見積もり依頼をしたところ、提示された金額はなんと50万円。さすがに高すぎるように感じるものの、引っ越し経験がほとんどないから、見積金額が適正なのかどうかの判断ができず困っている人もいるかと思います。

そこでここでは、引っ越し業者のぼったくりによって騙されないための方法をご紹介していきます。高額な引越し料金で契約してしまったときの対処方法についても、合わせて解説していきますので、適正料金での引っ越しをしたいという人はぜひ参考にしてください。

引越し経験10回著者

ライター

重松貴志

しげまつ たかし

プロフィール

合同会社グロウファイナンシャルプラ機械設計のエンジニアとして15年ほど働いた後、2015年9月からWebメディアを中心に執筆を行っています。引越し経験10回の体験談を元に引越しに関する役立つ情報を執筆しております。不動産・金融・旅・スポーツなど幅広いジャンルの記事を手掛けており、さらに個人の活動としてランニングに関する情報発信やマラソン大会の運営なども行っています。

引っ越し料金は時期・距離・荷物量など個人で異なる

引っ越し業者によるぼったくり対策を紹介する前に、まずは引っ越し料金の考え方について説明しておきます。一般的な引っ越し料金は下記の費用で構成されています。

  • 基準運賃
  • 割増料金(休日・深夜・早朝など)
  • 人件費や燃料費などの実費
  • オプションサービス料

このうち基準運賃は国土交通省が定める基準運賃をもとに設定されているため、どの引っ越し業者もそれほど違いはありません。割増料金も休日で2割アップ、深夜・早朝で3割アップと決められています。

実費やオプションサービス料についても、社内で決めた金額が適用されるのですが、移動距離が50kmと500kmでは燃料費や高速道路料金も異なります。同じ100kmの引っ越しでも、荷物の多さや建物の条件などで引っ越しにかかる時間が異なるため、人件費も違います。

とはいえ、これだけを見ると引っ越し料金は明朗会計で、ぼったくられることはないように思えますよね。ただし、最終的な金額は引っ越し業者が自由に決めることができます。たとえば、スキルの高いスタッフが対応するとして、人件費を1万円/hとすることも可能です。

引っ越し業者も利益を出さないことには存続できませんし、営業担当はできるだけ高い金額で契約したほうが営業成績アップとなり、歩合制だった場合には収入が増えます。そのような背景もあって、驚くほど高額な引っ越し料金を提示されることもあります。

引っ越しでぼったくり回避する7つの方法

引っ越し料金は業者のさじ加減ひとつで、高額に設定できるとわかってもらえたところで、提示されたぼったくり金額で契約してしまわないための方法をご紹介します。ぼったくりにあわないための方法は下記の7つになります。

  1. 料金相場を事前に確認しておく
  2. 相見積もりにし料金を比較する
  3. 実際に利用した人の口コミをチェックする
  4. 明朗会計を明言している業者から選ぶ
  5. 追加費用が発生しない業者から選ぶ
  6. 引越安心マークを取得している業者から選ぶ
  7. 料金の明細書を出してもらう

それぞれの方法について、具体的にどのように対応すればいいか詳しく見ていきましょう。

料金相場を事前に確認しておく

引っ越しが決まったら、まずは引っ越し料金相場をチェックしましょう。引っ越し料金は案件ごとに異なるとお伝えしましたが、似たようなケースであれば引っ越し料金も同じような金額になるため、相場をチェックしておけば、提示された金額が妥当かどうか判断できます。

相場のチェック方法はいくつかありますが、引越し一括見積もりサイトや大手引っ越し業者のシミュレーションを利用するのがおすすめです。

これらのサイトでシミュレーションしておき、その金額よりもはるかに高い金額を提示された場合にはぼったくりにあっている可能性があります。もちろん、あくまでも目安でしかありませんが、ひとつの基準として参考にしてください。

相見積もりにし料金を比較する

引っ越し料金相場は目安であり、実際の料金は個別に異なるため、高額な料金を提示されたからといって、必ずしもぼったくられているわけではありません。このため、提示された料金があまりにも高いと感じたら、他の引っ越し業者にも見積もり依頼してください。

複数の引っ越し業者に対して見積もり依頼することで、料金を比較できるようになります。そうすることで、提示された金額が適正なのかどうかがはっきりします。このとき、普通に見積もり依頼するのではなく

利用者
利用者

相見積もりです

と伝えましょう。

相見積もりであることを伝えないと、比較のために見積もり依頼した業者もぼったくり料金を提示する可能性があるためです。相見積もりにすれば、競争相手がいることを前提に金額を提示してくるため、適正金額を把握しやすくなります。

【9月版】 引越し一括見積りサービス12社を徹底比較!おすすめのランキング評価紹介

実際に利用した人の口コミをチェックする

引っ越し業者の口コミも、適正な金額を提示してくれているか判断するときの参考になります。口コミサイトに「値引き交渉で安くなった」といった内容の書き込みが多い場合、その引っ越し業者はぼったくりの金額を提示している可能性があります。

ただし、値引き交渉で安くなったという実績があるわけですので、すぐに別の引っ越し業者に乗り換えるのではなく、まずは交渉してみてください。すでに別の業者に見積もり依頼しており、そちらのほうが安かった場合には、その見積書を提示して

利用者
利用者

ここよりも安くできますか?

と聞いてみましょう。

口コミは口コミサイトだけでなく、Google MapやSNSも確認してください。投稿の信ぴょう性はそれほど高くないものの、実際に契約しなかった人の声も把握できるので、口コミサイト以外からも情報収集を行いましょう。

明朗会計を明言している業者から選ぶ

引っ越し業者の中には「明朗会計」を掲げている業者もあり、そのような業者を利用することでぼったくり料金での引っ越しを避けられます。たとえば下記の引っ越し業者が明朗会計でわかりやすい料金体制を採用しています。

  • ヤマトホームコンビニエンス
  • アーク引越センター
  • KIZUNA引越センター
  • エイブル引越サービス(セルフプラン)
  • 赤帽

ただし、これらの引っ越し業者を利用した場合には、ぼったくりにあうことはありませんが、値引き交渉に応じてもらえないケースもあります。1円でも安く引っ越ししたいなら、値引き交渉に応じてくれる引っ越し業者も選択肢に入れておきましょう。

追加費用が発生しない業者から選ぶ

見積金額は格安だったのに、引っ越し当日になって「追加費用を払わないなら運ばない」と言って、ぼったくり金額をふっかけてくる業者もいます。そのような業者の対策として、追加費用が発生しないと明言している引っ越し業者を選びましょう。

もちろん訪問見積もりをしてもらったときよりも荷物が大幅に増えた場合には、そのような業者でも追加費用が発生します。それでもきちんと事前に連絡しておけば、当日になって高額な追加費用を請求されることはありません。

追加費用が発生しないと明言していない業者でも、契約前に追加費用が発生するケースを確認しておき、それに該当しないように準備して高額請求を回避しましょう。

引越安心マークを取得している業者から選ぶ

SNSや口コミサイトの登場により、最近は悪徳業者の数が減っていますが、残念ながらいまだに相場よりもはるかに高い金額で引っ越しを請け負う業者があります。最初に安値を提示しておいて、契約後に難癖をつけて料金を割増するなど、あの手この手でぼったくろうとしてきます。

そのような業者に引っ掛かりたくないのであれば、引越安心マークを取得している業者の中から選びましょう。引越安心マークは全日本トラック協会が優良であると認定した業者に交付されるマークで、信頼できる業者の証でもあります。

全日本トラック協会

引越安心マークを取得していれば、少なくとも悪徳業者ではないと判断できますので、複数社で迷った場合には引越安心マークを取得している業者の中から選びましょう。

あなたの地域の引越し優良業者を探す

料金の明細書を出してもらう

見積金額があまりにも高額だと感じた場合には、引っ越し業者に料金の明細書を出してもらいましょう。運賃にいくらかかるのか、割増料金やオプション費用、そして実費として何にいくらかかるのかを提示してもらうことで、提示された料金への不信感を解決できます。

引っ越し業者によっては明細書を出してくれないケースもありますが、その場合は別の引っ越し業者に乗り換えましょう。金額の根拠を示さないということは、ぼったくり金額になっている可能性が高く、あえてそのような業者を利用するメリットはありません。

また、明細書の内容でよくわからないところがあったとき、それに対して引っ越し業者に質問してみましょう。丁寧に回答してくれる場合は問題ありませんが、あいまいな回答しかしない場合も別の業者に乗り換えてください。

高額な料金で契約してしまったときの対処方法

引っ越し料金が高くて不満だったけど、急いでいたのでそのまま契約したという人もいるかと思います。ここではそのような人のために、高額なぼったくり料金で契約してしまったときの対処方法をご紹介していきます。

引越し予定日の3日以上前ならキャンセルする

すでに契約していたとしても、引越し予定日の3日前までなら無料でキャンセルできます。これはどの引っ越し業者でも同じですので、提示された引っ越し料金があまりにも高額だった場合には、電話連絡してキャンセルしましょう。

ここで重要なのは、担当者ではなく代表電話に連絡するという点です。担当者に電話すると当然引き止めてきますし、担当者によっては態度が豹変することもあります。代表電話なら淡々と対応してもらえるので、そのようなストレスなしでキャンセルできます。

ただしキャンセルする場合には、利用する引っ越し業者を決めてからにしてください。見積金額を提示してもらい、確実に料金が下がることを確認した上で乗り換えてください。

契約後に引越しのキャンセルはできる!上手なキャンセル方法とキャンセル後の手続き

相談窓口などで相談する

引っ越し当日になって高額な追加費用を請求された場合、荷物を運べないことには困ってしまうので、その場では支払ったもののどうしても納得がいかない。そういう場合には、下記のいずれかに相談しましょう。

  • 消費生活センター
  • 弁護士、司法書士などの専門家

無料で解決したいのであれば、まずは消費生活センターに相談してみましょう。過去のケースなどを参考にして、適切なアドバイスをしてもらえます。相談員が引っ越し業者と交渉してくれるケースもあります。

あきらかに不当な追加費用を請求されたという場合は、弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談するのがおすすめです。いきなり弁護士に相談するほどではないと感じているなら、弁護士会が運営している紛争解決センターで相談するという方法もあります。

いずれにしても、公平に判断してくれる第三者に相談することが大切です。ぼったくりにあった場合には、自分でなんとかしようとするのではなく、専門知識を持った人に相談してみましょう。

感情的になって口コミサイトに書き込むのはNG

引っ越しでぼったくりにあったときに、やってはいけないのが感情的になって口コミサイトやSNSに書き込むということです。納得がいかないのはわかりますが、書き込んだ内容によっては、悪質な書き込みをしたとして訴えられる可能性があります。

建設的な意見を述べるのであれば問題にはなりませんが、それが誹謗中傷だと受け取られてしまうと被害者であるはずなのに立場が弱くなります。ぼったくりトラブルがあったことを書き込みたい場合には、感情的にならず事実だけを簡潔に述べるようにしてください。

このとき、ぼったくりにあったことだけでなく、良かった点も合わせて書き込むことで、情報の信ぴょう性が増します。

利用者
利用者

対応スピードは満足だけど、3人家族100kmの料金が50万円なのはあまりにも高すぎた

といった感じで書き込めば、それが原因で揉める心配もなくなります。

口コミサイトにしてもSNSにしても、発言には必ず責任がともないます。納得できない気持ちをダイレクトにぶつけないように気をつけましょう。

まとめ

引っ越しにおける運賃や割増料金は国土交通省が基準を定めているものの、作業時間や人件費など引っ越し業者のさじ加減で決まる費用もあるため、引っ越し料金は実質的に業者が好きなように設定できます。このため、ぼったくり料金を提示されることも珍しくありません。

高額な料金を提示された場合に大事なのは、その料金が適切なのかどうかを確認するということです。まずは引越し料金相場をチェックし、あまりにも相場からかけ離れているようなら、複数の引っ越し業者に見積依頼して、提示された料金が妥当なのかどうか判断してください。

すでにぼったくり料金で契約してしまったとしても、引っ越し3日前までであれば無料でキャンセル可能です。また、不当に高額な追加費用を払わされた場合には、消費生活センターや弁護士などに相談して、問題解決をサポートしてもらいましょう。