引越しでルーターの返却・手順方法!ネット回線6社の返却方法を解説

インターネットの固定回線を使っている人は、引越しをするときに、固定回線を新居で継続して利用するための手続きが必要になります。そのときに気をつけなくてはいけないのが、これまで使ってきたルーターなどのレンタル機器の取り扱いです。

そのまま新居に持っていって接続すればいいのでは?と思うかもしれませんが、残念ながらそれほど単純なものではなく、回線会社ごとにも対応方法が違ってきます。そこで、ここでは引越しでルーターなどをどう取り扱えばいいのかについて、わかりやすく解説していきます。

引越し先で同じインターネット回線を使える?

ルーターなどのレンタル機器の扱いについて説明する前に、まずは引越しとインターネット回線の関係について説明しておきます。おそらく多くの人が気になっているのが、現在のインターネット回線を引っ越し先で使えるのかどうかですよね。

これに関しては「契約しているインターネット回線とプロバイダによる」というのが答えになります。現在契約しているインターネット回線とプロバイダが、新居でもサービス展開していれば利用できますし、そうでなければ解約して、新しく契約しなおす必要があります。

もし対応エリアだったとしても、建物が対応しておらず使えないというケースもあります。このため、引っ越し先で同じインターネット回線が使えるかどうかは、現在契約しているサービスに問い合わせをする必要があります。

どこに問い合わせをすればいいのかは、下記を参考にしてください。

インターネット回線とプロバイダ

個別契約それぞれに確認
セット契約契約したサービスに確認

インターネット回線とプロバイダがそれぞれ別契約(例:So-netとフレッツ光)になっている場合には、それぞれに新居で利用できるか確認し、インターネット回線とプロバイダをセットで契約(例:NURO 光)であれば、契約したサービスで確認しましょう。

継続でもルーターなどのレンタル機器は返却する

新居で同じインターネット回線を使えない場合には、解約することになるため、レンタル機器はすべて返却が必要になります。同じインターネット回線やプロバイダを継続利用できるときも、原則としてレンタル機器は返却することになります。

解約レンタル機器を返却
継続利用原則としてレンタル機器を返却

契約内容によってはそのまま使用可となるケースもありますが、多くのケースでこれまで使ってきたルーターなどは返却し、新居では新しい機器を利用して接続することになります。

ちなみに自前のWi-FiルーターやプロバイダからプレゼントされたWi-Fiルーターは、新居でも継続して使い続けられます。プロバイダからレンタルしている場合には、返却が必要かどうか引越しの手続きをするときに確認しておきましょう。

ネット回線会社6選!引越し手順とルーター返却方法

インターネット回線ごとに引越し手順やルーターの返却方法が違いますので、ここでは利用者の多い回線事業者6社の引越し手順と返却方法を紹介していきます。乗り換えをするときに参考になるよう、基本情報も掲載しておきましたので、ぜひ参考にしてください。※キャッシュバックは2022年7月6日時点の情報

ドコモ光

ドコモ光はフレッツ回線やケーブルテレビの設備を使って、ドコモが提供しているインターネット回線サービスです。インターネット回線とプロバイダがセットになっているサービスですが、プロバイダは複数から選べます。

フレッツ光の回線を利用しているため、インターネット回線としては全国どこに引越しをしても利用可能ですが、プロバイダによっては利用できる地域が限られており、継続ができないケースもあります。その場合にはプロバイダを変更しなくてはいけません。

基本情報

基本料金マンション:4,620円
戸建て:5,940円
提供エリア全国
速度最大1Gbps

※2年契約で料金がお得になるお得プラン
※対応プロバイダによって料金が変わります。

各プロバイダーキャッシュバック
ぷらら15,000円
GMOとくとくBB20,000円
@nifty20,000円
OCN20,000円
DTI10,000P

キャッシュバックなしプロバイダ
・hi-ho
・BB.excite
・タイガースネットドットコム
・エディオンネット
・シナプス
・SIS
・@ネスク
・Ic-net
・アンドライン
・@T COM
・TNC
・ちゃんぷるネット
・ワクワク
・ASAHIネット

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
オンライン

ドコモ携帯電話:15715
一般電話:0120-766-156

ドコモショップ

STEP.2
旧居で設備の撤去工事
STEP.3
新居で設備の導入工事
STEP.4
ルーターを接続し開通

ルーター返却方法

撤去工事する場合:工事業者がルーターを回収
撤去工事しない場合:回収キットを使って返却

※交換する必要がある場合のみ返却が必要となります。
※プロバイダからWi-Fiルーターを借りていた場合には、継続利用できるか返却・交換になるのかプロバイダに問い合わせてください。

AUひかり

AUひかりはKDDIの光ファイバー網とフレッツ光の回線を使ったインターネット回線サービスで、プロバイダは提携プロバイダから選んで契約できます。フレッツ光の回線も利用しているため、全国どこに引越しをしても原則として継続利用できます。

基本情報

基本料金 5,720円
提供エリア全国
速度最大1Gbps
各プロバイダーキャッシュバック
GMOとくとくBB55,000円
@nifty30,000円
So-net30,000円
@T COM40,000円
ASAHIネットなし
au one netなし
BIGLOBE30,000円
DTI38,000円

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
STEP.2
担当者から内容確認の連絡
STEP.3
「回線工事日」と「新しいお電話番号」の連絡
STEP.4
「ご利用開始のご案内」と「宅内機器」のお届け
STEP.5
旧居で撤去工事
STEP.6
新居で導入工事
STEP.7
宅内機器を接続し開通

ルーター返却方法

新居に運び、KDDIより送られてくる機器返却用の「着払い伝票」を用いて返却

※引っ越し条件によっては同じ機器を継続で利用するケースもあります。

ソフトバンク光

ソフトバンク光はソフトバンクが展開しているインターネット回線サービスで、Yahoo! BBが固定プロバイダとなっています。フレッツ光の光回線を利用しているため、全国展開しており、引越し後もほとんどのエリアで継続利用できます。

基本情報

基本料金マンション:4,180円
戸建て:5,720円
提供エリア全国
速度最大1Gbps
各プロバイダーキャッシュバック
Yahoo! BB35,000円

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
オンラインもしくはショップで申し込み手続き
STEP.2
旧居で撤去工事
STEP.3
開通前レンタル機器を使ってインターネット接続
STEP.4
新居で導入工事
STEP.5
ルーターを接続し開通
STEP.6
開通前レンタル機器を返却

撤去工事から開通工事まで期間が空いてしまう場合には、開通前レンタルを申し込んでおきましょう。ソフトバンク光の回線が開通するまで、仮回線として利用できます。

ルーター返却方法

NTTロゴ入りの機器:回収キットを使って返却
ソフトバンクロゴ入りの機器:新居で継続して利用
開通前レンタル機器:ソフトバンク光開通後に返却

NURO光

NURO 光は下り最大2Gbpsと圧倒的な回線速度で人気のあるインターネット回線で、So-netとセットになっているサービスです。全国対応ではなく、利用できない地域もまだ多いため、引越しをするときには新居が対応しているか確認が必要になります。

基本情報

基本料金5,200円
提供エリア北海道・関東・東海・大阪府・京都府・兵庫県・広島・岡山・福岡・佐賀
速度最大2Gbps
各プロバイダーキャッシュバック
So-net45,000円

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
Webフォームに情報入力もしくは電話で申し込み
STEP.2
旧居で設備の撤去工事する
原状回復で回線撤去が必須である場合のみ
STEP.3
新居で宅内工事
STEP.4
新居で導入工事
STEP.5
新居で屋外工事
STEP.6
ルーターを接続し開通

NURO 光で引越しをする場合には、「解約→新規契約」という形を取ります。ただし、専用ページから申し込むと「お引越しサポート特典」として、移転時の事務手数料と工事費が実質無料になります。先に解約すると「お引越しサポート特典」を受けられませんのでご注意ください。

※ナンバーポータビリティの場合にはNTTの加入電話権を復活させ、屋外工事が終わった後にナンバーポータビリティの工事をする必要があります。

ルーター返却方法

希望日にレンタル機器を業者が回収

※移転先での回収もOK

OCN光

OCN光はフレッツ光回線とプロバイダ「OCN」を組み合わせたワンストップサービスで、フレッツ光回線を利用するため、全国どこに引越しをしても継続利用できます。15年連続最も選ばれている人気の光回線で、サポート体制に定評があるサービスです。

基本情報

基本料金マンション:3,960円
戸建て:5,610円
提供エリア全国
速度最大1Gbps

※2年自動更新型割引適用

各プロバイダーキャッシュバック
OCNなし

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
OCNマイページで、設置場所住所・契約者住所・請求書送付先住所などを変更
STEP.2
工事日時・内容の確認
STEP.3
旧居で撤去工事
STEP.4
新居で導入工事
STEP.5
ルーターを接続し開通

※東日本または西日本のサービスエリアをまたぐ引越しの場合には、OCNマイページではなくカスタマーズフロントに連絡してください。

ルーター返却方法

撤去工事する場合:工事業者がルーターを回収
撤去工事しない場合:回収キットを使って返却

ぷらら光


ぷらら光は光回線とプロバイダーをひとつにまとめたサービスで、フレッツ光の設備を使用しているため、全国どこに引越ししても新居で継続して利用できます。サービスを提供しているのはNTTぷららで、フレッツ光と同じくNTTグループのサービスになります。

基本情報

基本料金マンション:3,960円
戸建て:5,280円
提供エリア全国
速度最大1Gbps
各プロバイダーキャッシュバック
ぷらら55,000円

引越しの手順

STEP.1
移転申し込み
チャットサポートや電話窓口に連絡し移転手続き
STEP.2
旧居で撤去工事
STEP.3
新居で導入工事
STEP.4
ルーターを接続し開通

ルーター返却方法

撤去工事する場合:工事業者がルーターを回収
撤去工事しない場合:回収キットを使って返却

引越しのタイミングでインターネット回線を見直す

引越しはインターネット回線を見直す絶好のチャンスです。何年も前からプラン変更していないと、光回線でも最大100Mbpsの遅い回線のプランになっている可能性がありますので、継続利用するという場合でも、この機会にプランやインターネット回線の見直しをしておきましょう。

インターネット回線の変更は大変そうと思うかもしれませんが、多くのケースでルーターなどのレンタル機器は返却し、撤去工事と導入工事をするわけです。

そうなると継続するのも新規契約するのも、手間はほとんど変わりません。しかも新規契約の場合には、キャッシュバックキャンペーンなどを利用できます。

たとえばスマホに楽天モバイルを使っているなら、引越しで楽天ひかりと契約することで、インターネット使用料金が1年間無料(2022年7月6日時点)になります。他のインターネット回線も同じように、乗り換えキャンペーンを開催しており、うまく活用できればお得に引越しできます。

乗り換えるにあたっては注意しなくてもいけない点があり、それについては次章で解説しますが、引越しが乗り換えのチャンスであることには変わりありません。少なくとも現在契約しているプランの見直しはしておきましょう。

インターネット回線を乗り換える時の注意点

引越しに合わせてインターネット回線を乗り換えるときには、下記の3点について注意しましょう。

  • 違約金を請求されることがある
  • プロバイダメールアドレスが変更になる
  • 新居に入居して早い段階で使えるように手配しておく

それぞれのポイントと対処方法について、詳しく見ていきましょう。

違約金を請求されることがある

これまで使っていたインターネット回線の契約が「2年自動更新」のように、自動更新で割引を受けられるタイプだった場合、更新月以外の解約で違約金を請求される可能性があります。他にも最低利用期間が設定されていて、期間内に解約した場合も違約金が発生します。

いずれも1万円程度ですので、キャッシュバックキャンペーンを使えば元を取れますが、キャッシュバック金額が少ないとマイナスになることもあります。乗り換えるときには損をしないように、違約金についてきちんと事前に調べておきましょう。

プロバイダメールアドレスが変更になる

インターネット回線を変更することでプロバイダが変更になる場合には、以前使っていたプロバイダを解約することになるので、メールアドレスが使えなくなります。プロバイダのメールアドレスをネットショップなどに登録していると、それらの変更手続きも必要になり、かなり大変な作業が発生します。

このケースでは次のいずれかの方法で対処してください。

  • プロバイダは変えずにインターネット回線だけ変更する
  • メール機能だけのプランに変更する
  • ネットショップなどの登録内容をGmailに変更する

プロバイダによっては複数のインターネット回線から選べるようになっていますので、メールアドレスを変えたくないなら、選べるインターネット回線から選択しましょう。もしくは、メール機能だけの最小プランを使って、解約せずにメールアドレスだけ残すという方法もあります。

それほど多くの登録がないなら、引越し前にネットショップなどの登録をすべてGmailのように汎用性が高いものに変更しましょう。

プロバイダに紐付けされないメールアドレスを持っておけば、今後のインターネット回線の見直しもしやすくなるので、乗り換えない場合もどこかのタイミングで変更しておくのがおすすめです。

新居に入居してすぐ使えるようにする

インターネット回線を継続利用するなら、引越し手続きだけで済みますが、解約して新規契約するとなると業者選定と新規契約作業が必要になります。3〜4月の繁忙期はゆっくりとしていると新居の導入工事の予約が取れず、いつまでも固定回線なしの状態で過ごさなくてはいけなくなります。

通常は1ヶ月前の手続きでOKですが、繁忙期は2ヶ月前には新規契約しておきましょう。もちろん継続利用する場合も同じで、早めに手続きをしてください。

乗り換えると決めたらすぐに新規契約して、入居日から数日のうちに工事できるように手配しましょう。それが難しい場合には、しばらくはスマホ回線を使ってテザリングするか、Wi-Fiレンタルサービスを利用しましょう。

まとめ

引越しして新居で同じインターネット回線を使えるかどうかは、インターネット回線とプロバイダが新居のエリアに対応しているかどうかによって決まります。同じ回線を継続利用したい場合には、引越しが決まったらすぐに新居で利用可能か確認しておきましょう。

継続にしても解約して新規に契約するにしても、これまで使っていたルーターなどのレンタル機器は多くのケースで返却することになります。契約している事業者の指示に従って、すみやかにレンタル機器を返却してください。

引越しの連絡が遅れてしまうと、新居での導入工事の予定が決まらず、しばらく固定回線がない生活になってしまいます。そうならないためにも、通常は1ヶ月前、3〜4月の繁忙期は2ヶ月前には引越し手続きや新規契約して、スムーズに新生活に入れるよう備えておきましょう。