大雪でやばい!引越しは雪でもやるの?キャンセル料・延期について解説

冬の引越しで気になるのは雪ですよね。雪国では普段から雪に慣れているので、降雪が引越しに影響を与えることはほとんどありませんが、関東などの太平洋側地域では雪に慣れておらず、数センチの積雪でも、あちこちで事故が多発してとても危険です。

そう考えると、雪の日に引越しをするというのはリスクも高く、業者が延期を申し出てこないか不安ですよね。そこで、ここでは雪の日に引越しは可能なのかどうかについてお話し、積雪している状態での引越しで気をつけるポイントを解説していきます。

雪でも引越しは予定通りに行われる

結論からお伝えすると、雪が降っても引越しは通常通り行われます。雪が積もっても道路が封鎖されるわけでなければ、コンビニやスーパーに商品が届きますよね。引越しも同じことで、トラックを雪用タイヤに履き替えてスリップ対策をしますが、何の問題もなく作業を進めてくれます。

ただし引越し業者は問題なくても、雪のため公共の交通機関がストップすることがあります。この場合、荷物が新居に届いても自分たちが移動できずに受け取れないというようなケースも考えられます。こういう場合には延期もしくはキャンセルをすることになります。

ここで注意しなくてはいけないのが、依頼者側の都合での延期やキャンセルにはキャンセル料が発生するということです。標準引越運送約款によると引越しのキャンセル料は下記のように設定されています。

キャンセル日見積金額
当日50%
前日30%
前々日20%
3日前まで無料
注意

ただし、見積もり時のオプションサービス(エアコン撤去依頼など)キャンセル料金が発生する場合もありますので。必ず依頼した業者に確認が必要です。

朝起きて雪が積もっており、電車も動かないからキャンセルするという場合には、見積り金額の50%を支払わなくてはいけません。もちろん延期した引越しは再度料金を払うことになるので、引越し料金が1.5倍になります。

見積り金額が18万円だった場合には、延期をお願いすることで27万円の出費になります。これはかなり痛いですよね。このため冬に引越しをする場合には、雪が降っても引越しをするという前提で、しっかりと対策を立てた上で準備しなくてはいけません。

具体的にどのようなリスクがあり、どんな対策をすればいいのかについて詳しく解説していきます。

当日のキャンセルについて詳しくはこちら

雪の引越しで考えられるリスク

まずは雪の日に引越しするのにどのようなリスクがあるのか、リストアップしていきます。

  1. 事故などにより道路が渋滞する
  2. 荷物の運搬中に転倒する
  3. 荷物が濡れてしまう

通常の引越しと違うのはこの3点です。

普段から雪が少ないエリアでは、雪に慣れていない人が運転することで交通事故が多発します。その結果、道路が完全に詰まってしまい、引越しトラックの到着や新居への配達が予定通りの時間に行えなくなります。午前中で終わるはずだったのに、夜までかかったというケースもあります。

引越し業者は運転のプロですので、引越しトラックが事故にあう確率はかなり低いのですが、道路全体が動かないのでは、いくらプロでも手の打ちようがありません。

さらに、荷物を手に持って運ぶときに滑って転ぶ可能性があります。このときに荷物を落として破損する可能性がありますし、何よりも作業スタッフがケガをして作業が止まることも考えられます。そうならないように慎重に運ぶので、作業そのものも時間がかかってしまうのも雪の日のデメリットのひとつです。

どれくらい雪が降っているのかにもよりますが、雪によって荷物が濡れるというリスクもあります。台風などの大雨ほどの被害はありませんが、それでも桐の家具などは雪に濡れて染みになってしまうことがあります。

雪の日にはこのようなリスクがあり、これらに対してあらかじめ備えておく必要があります。そこで、次章ではどのような備えをしておけばいいのか、詳しく解説していきます。

雪の日に引越しするときの備えと注意点

雪の日は原則として引越しは決行されますが、やはりどうしても雪の影響を受けてしまいます。そこで、雪の日に気をつけるべきポイントを5つご紹介します。

  1. 暖かい服装をしておく
  2. 引越し当日に他の用事を入れない
  3. ダンボール内にビニール袋を敷いて荷物を守る
  4. 屋外での手伝いはしない
  5. 1人だけでも前日のうちに新居に移動しておく

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

暖かい服装をしておく

基本中の基本ですが、引越し当日は必ず暖かい服装を選びましょう。引越し作業中は玄関のドアが開けっ放しになりますので、高級マンションでもないかぎり外気がそのまま室内に入ってきます。このときに薄着をしていると、寒さに耐えられなくなります。

また大きなトラブルがあって、新居になかなか荷物が届かないことも考えられます。そうなったときに暖かい服装をしていないと、寒さに凍えながら待つことになります。暑くなれば脱げばいいだけですので、雪の日は少し大げさなくらい暖かい服装をしておきましょう。

引越し当日に他の用事を入れない

すでにお伝えしましたように、雪の日の引越しは渋滞などで予定よりも大幅に遅れて完了することもあります。このため、引越し作業の後に友人に会う約束を入れてしまうと、その約束をキャンセルしなくてはいけなくなります。

トラックが到着して荷物を受け取るまで、基本的には新居で待機しておくことになります。もちろん電車が止まって、自分自身の移動が遅れてしまうこともあります。予定通りに進まない要素がかなり多いため、引越し当日には予定を入れないでおきましょう。

ダンボール内にビニール袋を敷いて荷物を守る

荷造りでの注意点ですが、ダンボールが濡れるのが嫌だからといって、ダンボール箱をビニール袋に入れるのはやめてください。滑りやすくなるので、落下させて破損するリスクが上がります。荷物をぬらしたくないなら、ダンボールにビニール袋を敷いて、そのビニール袋の中に荷物を入れましょう。

そうすれば荷物が濡れる心配もなく、落下のリスクも避けながら荷物を運んでもらえます。また、荷物の詰め込み過ぎも落下につながりますので、天気予報が雪だった場合には荷物をできるだけ分散させて、ダンボールが重くなりすぎないように気をつけて梱包しましょう。

屋外での手伝いはしない

作業スタッフは訓練されていますので、雪が積もっていても上手に荷物を運べますが、素人が手伝おうとすると、簡単に転んでしまいます。雪で大変そうだからと思って、手伝いをした結果、かえって迷惑をかけてしまうことになるので、屋外での手伝いはしないでください。

基本的には任せっきりで構いませんので、どうしても手伝いたい場合には、部屋から玄関の外にまでダンボールを運ぶくらいにしておきましょう。それだけでも作業スタッフの仕事が大幅に楽になります。手伝いをするなら、安全な作業を心がけて行いましょう。

1人だけでも前日のうちに新居に移動しておく

もし引越し当日に大雪が予想されるなら、移動ができるうちに1人だけでも新居に移動しておきましょう。そうすれば、当日になって公共の交通機関が止まっても、新居で荷物の受け取りができるので、雪の中でも引越しできます。

1人での引越しの場合には、親や友人にお願いして新居で待機してもらいましょう。そのとき、荷物をどこに配置するかをメモした紙を渡しておくと、新居に移動してからの作業をスムーズに行えます。

大雪で無理な場合には前日に相談する

いくら引越し業者が運ぶといっても、大雪の影響で新居での受け取りがどうしてもできないとなると、残念ながら引越し日を延期するしかありません。この判断はできるだけ前日のうち行い、その日のうちに延期の相談をしましょう。当日のキャンセル料は50%ですが、前日なら30%で済みます。

3日前ならキャンセル料が無料になりますが、雪は天気予報がとても難しく、3日前に延期を判断できるだけの情報は得られません。このため、延期の判断は前日に行うのが理想です。

延期をするときに気をつけたいのが、現在入居中の物件の退去日です。まずは引越し業者に延期の相談をして、最短でいつ引越しできるかと荷物の一時預かりの可否を確認しましょう。その期日が退去日を過ぎている場合には、退去日を伸ばせるか大家さんもしくは管理会社に相談しましょう。

次の入居者が決まっていて退去日が延期できない場合には、どうやってでも荷物を搬出する必要があります。一時預かりがNGの場合や、退去日を数日伸ばせるけど引越し業者のスケジュールが空いていないなら、別の引越し業者を探してください。

延期する場合の流れを簡単にまとめておきます。

引越し業者に延期の申し入れをする
引越し業者に引越し可能日と一時預かりの可否を確認する
大家さんもしくは管理会社に退去日の延期の相談
退去日までに引越しできないなら他の引越し業者を探す

このようなときに頼りになるのが引越し一括見積もりサイトです。小回りの効く地域密着型の引越し業者が登録されているので、「明日搬出で、明後日の搬入」のようなイレギュラーな引越しにも対応してもらえます。しかも相見積もりの状態になるので引越し料金を抑えられます。

とはいえ、遅い時間の依頼になるとさすがに融通がきかなくなりますので、引越し前日の午前中には延期やキャンセル、業者の変更などの判断を行いましょう。

まとめ

大型の台風のような明らかに危険な状況では、引越し業者が無料での延期に対応してくれることもあります。ところが雪の場合は、引越し業者にとってそれほどハードルが高い業でないため、延期したいと伝えるとほとんどのケースでキャンセル料が発生します。

このため、雪でも引越しは行われる前提でしっかりと準備しましょう。当日は暖かい服装を選び、スケジュールが大幅に遅れる可能性があることも頭に入れておいてください。公共の交通機関が止まりそうなら、引越し当日に誰かが新居で待機できるよう、前日のうちに移動しておきましょう。

新居での代理受け入れが難しい場合には、キャンセル料を払ってでも延期するしかありません。ただし、賃貸物件の場合には退去日との関係もありますので、まずは最短でいつ引越しできるか引越し業者に確認し、大家さんや管理会社に相談しましょう。

どうしても予定通りに退去しなくてはいけない場合には、まず引越し業者に一時預かりできないか確認し、それが難しいようであれば、引越し一括見積もりサイトを使って、柔軟な対応のできる引越し業者に乗り換えましょう。