引越し業者と荷物や家の破損、紛失と料金関係でトラブルになった時

国民生活センターの「PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)」に寄せられる引越しに関する相談件数は2000件以上にもなります。

表に出ていないものも含めれば誰もが引越し業者とのトラブルに面する可能性があります。

トラブルになったときに慌てずに対処したいですよね。ここでは引越しでよくあるトラブルの対処法について紹介します。

引越し作業者に家電や家具を壊された・傷付けられたときの対処法

まず一番多いのトラブルが「荷物や家を傷つけた、壊した」というトラブルです。

これに関しては「最初から壊れていた」と引越し業者が主張し続けるため話がこじれることが多いようです。

家電や家具を壊された場合

洗濯機や冷蔵庫などの家電は動いている状態の動画を撮影しておきましょう。その他の荷物は梱包状態をカメラで撮っておきましょう。

ダンボール等に壊れやすいものを入れる場合はしっかりと梱包し、フタをする前に作業者に確認してもらいましょう。

そして破損や傷があるような場合は、責任者に確認してもらうようにしてください。

お家を傷つけられた場合

家の傷は場合によっては、高額な修繕が必要になったりするので、引越し前に傷がないかしっかり確認しておきましょう。できれば旧居と新居の写真を収めてください。

業者は通常養生作業といって、アパートやマンションの共有部分や、荷物を出入りさせる玄関、廊下の曲がり角、人と荷物がよく通る壁や手すり、床など傷つかないように、プラスチックやフロアシートなどを敷いて保護する作業をします。

業者によっては有料サービースの場合もありますが、大手引越し業者(アート引越しセンター)の場合は、ほとんど基本パック料金に入っています。

この養生をしていたかしていなかったでも証拠になりますので、できれば引越し中も写真を収めてください。

認めなかった場合はすぐにサインしない

引越し業者に過失があった場合は、引越し業者は賠償する責任がありますので、少なくともあとから「自分たちの責任ではない」と言わせないために、引越し完了のサインをする前に過失について認めてもらいましょう。

保証については、引越し完了から3ヶ月以内に引越し業者のサービスセンターもしくは営業担当者に連絡してください。

荷物を紛失されたときの対処法

引越しを行って、荷解きをしたら荷物が足りないことに気づくということがよくあります。

前の生活で使っていたもので、自分で梱包した記憶があるからないわけがないのに、すべての荷物を見ても見つけることが出来ない。

そんなことにならないように、引越しをするときはすべての荷物が無事新居についたことを確認するようにしてください。

ダンボールに番号を書いておく

難しいことではありません。すべての荷物に番号札をつける、もしくは番号を書き込んでおけば、紛失したかどうかはわかります。

できることならそれらの写真をすべてとっておくと、紛失したときに「何番のダンボールがない」ということがわかり、自信を持って紛失だと伝えることが出来ます。

紛失も破損と同じく、引越し業者に非があることがわかれば補償してもらえます。

問題は「紛失したことを認めるか認めないか」というところになります。

ダンボールへの梱包の仕方は次の記事で詳しく解説しています。

引越し時のダンボールへの荷物の詰め方と入手方法

補償金額の計算

引越し業者はこのようなときのために「運送業者貨物賠償責任保険」というものに加入しています。補償額の上限は大体通常1,000万円程度になりますのでおおよその損害はカバーできるはずです。

しかし注意したいのは、賠償金額は購入した時の金額ではなく、対価での補償になります。

例えば、10万円で購入したものでも、現在の価値が1万円なら補償は1万円になりますので気をつけてください。

貴重品等補償対象外のものも、業者が過失を認めた場合に限り支払われますが、上限が10万円程度となっています。

追加料金が発生するといわれたときの対処法

引越し作業を始めて少しすると「これは見積もりに入っていないから追加料金です」や「荷物がカーゴに入りきらなかったので追加料金です」と言われることがあります。

「それは営業担当者の責任でしょ」と言いたくなる気持ちを抑えて、まずは引越しをスムーズにすすめるために動きましょう。

見積もり後の値上がりはある程度覚悟しておく

基本的に追加料金が発生するのは、見積もり外のことが発生した時で、必ず作業責任者から説明があります。

どうしても発生してしまう費用の場合は追加料金を認めるしかありません。できれば引越し代金の1.5倍ぐらいは用意しておきましょう。

納得いかない場合は支払いを先送りにしてもらう

納得のいかない追加料金の場合は、その支払いに関しては営業担当者と話をするということで支払いを先送りしてください。

もちろんきちんと営業担当者と話をして、納得できる説明をしてもらいましょう。その後、追加料金を支払えば問題ありません。

引越しのキャンセルを認めてくれなかったときの対処法

引越しのキャンセルの連絡をしたら「キャンセル料を払ってください」と言われることがあります。
キャンセル規定は標準引越運送約款に定められており、どの業者においても同じですのでここで説明していきます。

2018年6月1日以降の見積もり分より「標準引越運送約款」が改定

引越しの契約ルールである「標準引越運送約款」が2018年6月1日より改定されました。
キャンセル料金の変更といった重要なことなので、頭にいれておきましょう。

標準引越運送約款の適用範囲が拡大

見積書の記載内容の確認日及び解約・延期手数料について


出典:国土交通省

つまり、引越し日の3日前であれば、キャンセル料金は発生しません。引越し業者もそれを理解しつつも「キャンセル料を払ってください」と言ってくるのです。

この場合はキャンセル料を支払う必要はありません。断固として断ってください。

ただし引越し業者の置いていったダンボールは返却する必要があります。もし使っていた場合は買取になりますのでその料金だけは支払うようにしてください。

トラブルに備えておく

トラブルのない引越しが理想ですが、引越しのトラブルは事故のようなものでどうしても避けられないことがあります。

そうならないために一番大事なのは「トラブルにならないための準備」です。

基本は、損害保険などに加入している大手の引越し業者に依頼してください。できることなら訪問見積もり時などで、発生しそうなトラブルについて事前に質問しておきましょう。

そうすることでトラブルが発生してもスムーズな引越しが可能になります。

引越し業者に壊されてしまった場合の具体的な物損対処法について詳しくは以下の記事で説明します。

引越し作業で壊された!引越しでの物損対処法を覚えておこう