旧居の退去手続きの際に敷金返還で損をしないコツと交渉方法

旧居を退去するときは、ある程度敷金が返ってくるものだと思っていますよね。ところが何も考えずに退去すると敷金が1円も戻ってこないどころか、不足分を払えと要求されることもあります。そうならないために、敷金返還で損をしないためのコツをまとめましたので、退去時の参考にしてください。

敷金を少しでも多く返すためにやっておくこと

まず敷金を少しでも多く返すために最低限やっておくべきことについて紹介します。

  • 住居の清掃
  • 物品の原状回復
  • 可能な範囲での修繕
  • ゴミや不用品の処分

住居の清掃

あとあとハウスクリーニングが入るだろうから、掃除なんて必要ないと思うかもしれませんが、立会を行うときに、部屋がきれいか汚れているかで印象がまったく違います。必ず掃除しておきましょう。

引越しの掃除で敷金を返還してもらうコツとお掃除アイデア

物品の原状回復

水道の蛇口につけた浄水器や、自分で交換したシャワーヘッドなど、借りた時と状態が違うものに関しては、必ず原状回復してください。「いいものが付いているのだから構わない」というのは借りた側の一方的な思い込みです。

借りた部屋はねじ一本、釘一本変わらず元に戻すのが原状回復になります。そこまで極端でなくても、元に戻せるものは必ず元に戻しておきましょう。

可能な範囲での修繕

小さく明けてしまった穴や、ちょっと目立つフローリングの傷。直せるようなものがあれば直すに越したことはありません。

チェックリスト

*自分で補修しておいたほうが良い箇所と、修繕費を支払ってしまったほうが良い場所とがある
*-部単位で負担する箇所と、全体で負担する箇所とがある
*引越しまでに普段から掃除をしておくと良い
*立ち会い時に請求額が高いと思ったら、説明をお願いして交渉すべし

チェックポイント注意点
天井

  • 天井の破損・汚れ
  • 煙草によるヤニ汚れ
照明の裏の汚れもできるだけきれいにしておくと良い
ゴミ置き場がきれいに清掃されているかどうか
  • ゴミ置き場がゴミであふれている、ゴミ捨てルールを守らずにゴミが残っている、ゴミはないが散らかっている、などと、ほかの入居者のモラルの低さや、建物の管理面の問題が見えてくることがある
  • 入居後に問題があったときも、管理者が何もしてくれない可能性が高くなる。場合によっては、入居者間のトラブルが起こる恐れもある
壁(クロス)

  • 破損・汚れ・カビ
  • 画びょう・ピンなどの穴
  • 煙草によるヤニ汚れ
  • 画びょうやピンの穴は、市販の補修材で補修しておくと良い
  • テレビや冷蔵庫の裏は、ひどく汚れていることがあるの〜で家具を移動したあとに掃除する
  • 掃除では落ちない汚れの場合の交換は、やむをえない

  • 床の傷・へこみ・汚れ
  • 煙草によるヤニ汚れ
  • フローリングの場合、小さな傷は市販の補修材で自分で補修しておくと良い(大きな傷なら、修繕費を支払うほうが良い)
  • CFシート(キツチン、洗面所、トイレの床に便わることが多い)の場合、市販の洗剤で汚れを落とせるので、掃除をしておくと良い

  • 扉の傷凹み、汚れ
  • 煙草によるヤニ汚れ
  • (鍵付きの場合)扉の鍵
  • ガラスの傷
汚れはある程度落としておくと良い

  • 窓ガラス
  • 窓枠の汚れ、傷
  • 網戸の破れ、ひどい汚れ
  • 窓の鍵の開閉
  • シヤツターの凹み、汚れ
  • 雨戸の汚れ、傷
  • 窓枠はカビや腐食でボロボロになることがあるので、普段から掃除しておくこと(掃除を怠ってカビができると、入居者負担になることがある)
  • 網戸はきれいにしておくと網戸の交換がなくなる
玄関

  • 下駄箱の破損
  • 玄関鍵
  • カビに要注意
  • 鍵を紛失しないように心がける(紛失すると鍵の交換費用を負担することになる)
その他

  • シール跡
  • ペットによる匂い
  • 煙草によるヤニ汚れ
  • エアコン
  • クローゼット、収納
  • 故意にシール跡を付けると、交換などの費用がかかる場合も
  • ペットの匂いは余計に費用がかかることが多い
  • 煙草のヤニは壁・天井などの全面クロス交換など、ほとんどが入居者負担になるので要注意

ただし、素人作業で直せそうもない部分は、業者に依頼するか、そのまま引き渡すかのどちらかにしてください。無理に自分で直そうとして失敗すると取り返しがつかなくなります。

ゴミや不用品の処分

意外と多いのが、ゴミや不用品を立会い時にそのままにしているケースです。ゴミの日に間に合わなかった場合は新居に運ぶなりして、ゴミや不用品を放置しないようにしてください。

大家さん側で捨てるとなると、その費用分が敷金から引かれることになります。注意しておけば防ぐことのできることですので、ゴミや不用品をそのままにしないように気をつけてください。

備品などの破損があれば敷金から差し引かれる

ベランダにCSアンテナをつけた際のキズや、不注意でガラスを割った場合も敷金から差し引かれます。

備えつけのものをこわした場合はその弁償も敷金で充当されます。たとえばインターホンなら約1万7000円、網戸やふすまを破った場合には約1万円などが敷金から引かれます。

また、退室前の簡単な掃除もしておいたほうが良いでしょう。

あとで説明しますが、これは、解約時の重要事項でも定められていた場合、おこたるとクリーニング代を支払うことになってしまいます。あくまで原状回復が目的なのでピカピカにする必要はありませんが、手を抜くと掃除代(3万円〜5万円)を差し引かれることにもなりかねません。できるだけ丁寧にやっておきましょう。

部屋を改造したら原状回復する

まず、大家さんに断わりなくおこなったものについては、すべて元の状態に戻す必要があります。自分で戻すにしても、大家さんが戻すにしても、その費用はあなたの負担になります。

たとえば、ペンキを塗り替えた場合には、元の色に塗り替える費用(金額は間取りによります)が生じます。そのセンスがどんなに優れていても、元の色に戻す費用を請求されることになるでしょう。勝手に替えてしまったら戻す義務が生じるわけです。

ハウスクリーニングは不動産会社や大家さん任せにしない

賃貸契約を結ぶときに、退去時のハウスクリーニングは借主負担となっていることがほとんどです。この場合、大手の不動産会社の場合は不動産会社指定の清掃業者がハウスクリーニングをすることになっています。

このときのクリーニング代が相場よりも明らかに高いような場合は、不動産会社や大家さんにハウスクリーニングを任せずに、借主負担はそのままとしても、借主側でハウスクリーニング業者を選んで依頼してもいいか確認してみましょう。

不動産会社や大家さんによっては、相場以上のハウスクリーニング代を請求し、その利ざやで儲けている人たちもいます。

これは損しているかなと感じたら、ハウスクリーニングを行っている業者に見積りだけでも依頼してみましょう。「これだけ違う」という主張すれば、借主側でのハウスクリーニングを認めてくれるかもしれませんし、ハウスクリーニング代を下げてもらえる可能性もあります。

自分で清掃業者を選ばなくてはいけないというときは、引越し業者のオプションを利用してクリーニングしてもらうと相場よりも安くクリーニングしてもらえます。

オプション対応している引越し業者とそうでない引越し業者がありますので、引越し一括見積もりサイトなどを利用して、「オプションでの旧居のハウスクリーニング希望」とコメントしておけば、ハウスクリーニング対応可能な業者だけから見積りを出してもらうことが出来ます。

ハウスクリーニングを自分ですれば退去時の敷金は全額戻ってくる?

資金の返還金に納得がいかないときは冷静に話し合う

最近ではかなり減りましたが、敷金が一切戻ってこないようなことがあたり前のようにあった時代がありました。大家さんや不動産会社が難癖をつけるのですが、ここで感情的になってはいけません。

敷金が戻ってこないような場合は、その金額の明細を出してもらいましょう。明らかに高い金額のものに対しては相場を調べるなどして、高いと感じる根拠を示すようにしてください。高いと感じた項目すべてです。

1つひとつ地道に金額のすり合わせをしてください。粘り強く交渉すれば敷金の一部返還までは認めてもらえるはずです。

次の引越し先では部屋の写真を撮っておく

あなたが責任を負うのは、あなたが通常の生活においては、起こり得ない、不注意によってつけた傷や汚れのみです。

ということは、入居前からあったキズについての責任はありません。レンタカーの出発前のキズ点検を思い出してください。

最初からあるキズを確認する作業です。賃貸もあの要領でチェックしていきます。

内見時に見つけたキズや、家具搬入前に気づいた汚れ、入居時からある今ハスルームのカビ(カビも汚れの一種なので、カビだらけのバスルームにした場合は保管義務違反とみなされます)はすべて、写真に残しておきましょう。この際、必ず日付入りで撮っておきます。

退室時に「この傷は入居前からあった」「いや、なかった」といいあったところで、水掛け論もいいところです。重要なのは証拠です。写真なのです。

逆に、ここで撮り逃すと、退室時にはあなたがつけたキズとされてしまうかもしれません。念入りにチェックし、多くの写真を撮っておきましょう。

写真の次はメモ

たとえば閉まりが悪い扉、開閉時にきしむふすま、機能しないコンセントなどがあった場合(それはそれで問題ですが)は、メモを取っておきます。

チェックが終わったら、写真は手元に保管しておき、メモは一部コピーを手元に残して、不動産屋さんに送っておきましょう。

不動産屋さんはたいてい独自のチェック表で入居時の状態を記録していますが、借り手もチェックをおこなうのが良いでしょう。

まとめ

少しは返ってくると思った敷金がまったく返ってこない。そんなことにはしたくありませんよね。まずは敷金が戻ってきやすい環境を整えて、それでも返還されなければ、ハウスクリーニング業者を自分で探してみるのもひとつの手段です。

なんでも大家さんや不動産会社の言いなりにならないようにしてください。面倒でも敷金の使用明細をひとつひとつ確認して、お互いが納得できる妥協点を探すようにしてください。
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