高齢者の引越しにおすすめの業者や安くするポイントと注意点

昔なら子は親元を離れ、都会へ上京していくものでしたが、現代では高齢の両親を心配して同居を考える家族が多いのではないでしょうか?

内閣の発表によると、日本の総人口は平成28年時点で1億2,693万人、そのうち65歳以上人口の割合(高齢化率)は27.3%、さらに「75歳以上人口」(後期高齢者)の割合は13.3%となっており、2065年には、約2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上と日本はまさに超高齢化社会へと進行しています。

それに伴って、介護しやすいバリヤフリーの家へ引越ししたり、逆に維持費や税金がかかる持ち家を手放し、アパートや高齢者住宅への転居を考える高齢者の方も増えています。

また、年配の方の引越しでは介護が必要となる場合もあります。

ここでは、高齢者の方が引越しする際の注意点や、お得な引越しプランなどを紹介します。

祖父母を含む家族の引越し料金相場

まずは家族での引越し料金相場を知っておきましょう。家族といってもその形態は様々で、親と子だけの場合もあれば、祖父母を含む場合あります。

ここで引越し相場を知っておくことでこれからの引越し見積もりの時の交渉に役立てましょう。

4人家族の引越し費用の相場

移動距離4人家族(通常期)4人家族(繁忙期)
50km未満
(同都道府県程度)
平均90,000円平均116,000円
200km未満
(同一地方程度)
平均90,000円平均161,000円
500km未満
(近隣地方程度)
平均130,000円平均255,000円

5人家族の引越し費用の相場

移動距離5人家族(通常期)5人家族(繁忙期)
50km未満
(同都道府県程度)
平均68,000円平均110,000円
200km未満
(同一地方程度)
平均140,300円平均190,000円
500km未満
(近隣地方程度)
平均195,000円平均345,000円

2世帯家族の料金相場

家族の形態によって荷物量も変わってきます。例えば、子供は服やおもちゃなど小さい荷物が多めですが、年配の方は服などは少なかったりします。ですが、2世帯住宅だと冷蔵庫などの大型家電が2台だったり、仏壇や絵画などの特殊荷物も加わり、大型トラックや作業員人数が必要になるので通常の家族の引越し料金相場より高い引越し費用になります。

ここで、2世帯で引越しを依頼して実際にかかった費用を紹介しますので参考にしましょう。

通常期(5月〜2月)の同都道府県内(50km未満)で、大人だけ引越した場合の料金相場

人数50km未満トラック積載量・作業員人数
大人3人(例:夫婦2人、祖父)平均130,000円4tトラック・作業員3人
大人4人(例:夫婦2人、祖父母)平均160,000円10t以上大型トラック・作業員3人

これらの料金はあくまで目安ですが、小さいお子さんがいない分時間にゆとりももてるため、洋服などの荷物は自分自身で梱包することで費用を安くおさえることができます。

また、年配の方の新居探しの場合、かかりつけの病院の近くなど住み慣れた町からあまり遠く離れる引越しをしないので、移動距離に関してもそこまで高い料金にはならないと考えられます。

家族(2世帯)引越しは安くなる?安くおさえるポイント


引越し料金の仕組みは、「基本運賃(時間制or距離制)+トラックの積載量+人件費」です。ここにエアコン取り付け工事などのオプション料金や、資材代や高速代などの実費が追加されます。

長年住んでいると物もどんどん増えていき、思い出のものなのでなかなか捨てられないこともあり、家族(2世帯)引越しは荷物の量がどうしても多くなりがちです。

そのため、ダンボールの量が膨大になり、大型トラックと作業員の増員で引越し費用も高い傾向になります。

次に少しでも2世帯住宅の引越しを安くおさえるポイントを紹介します。

安くおさえるポイント

安くおさえるポイントは以下のとおりです。

  • 繁忙期(3月〜4月、他)を避ける
  • 土日祝日避ける
  • 荷物量を減らす
  • ダンボールへの梱包を自分でやる
  • 古い家具・家電は買い替える
  • 特殊荷物を減らす
3月や4月の繁忙期は引越し需要が高まり、上記にさらに料金が上乗せされてしまいます。その他にも夏休みやお盆がある7月下旬から8月中旬、転勤が増える10月なども繁忙期なのでできれば避けましょう。

また、繁忙期でも閑散期でも、土日祝日は引越し予約が入りやすいので、料金を高めに設定している場合があるため避けたほうがいいです。

先ほども伝えたとおり、2世帯分となると荷物量が多いため、一日で引越しを終わらせるために作業員を増やさないといけません。そのため引越し料金が高くなってしまいます。使用していない物や、古い家電などは事前に処分しておき、荷物を減らすことで人件費をおさえ、洋服などの梱包・開梱を自分で行うようにすれば、費用を安くおさえることができます。

特殊荷物について

祖父母の家へ行くと、よく大きな植木鉢や立派な絵画、高級家具、仏壇などがあります。こういったものを引越しで運ぶとなった場合一筋縄ではいきません。

ですが、引越し業者もすぐに運べませんと断ることはなく、専門の委託業者と提携しているので運搬自体は可能です。しかし、そのぶん追加料金が発生するため引越し料金全体が高くなってしまいます。

仏壇は仕方ないとして、植木鉢や盆栽、絵画等は思い出の品だったりでなかなか手放せないと思いますが、知人・友人に譲ったり専門のお店にひきとってもらうことも検討しましょう。

特殊荷物については次の記事が参考になるはずです。

引越しに伴う植木鉢や盆栽、植木、庭木の梱包の方法と業者の探し方 仏壇の引越しは大変?仏壇の引越し費用と方法と業者選び ピアノは引越しの時にどう運ぶ?業者の運び方やお値段とは? 引越し時にウォーターサーバーって持ってくの?解約して新規契約が得?

介護が必要な祖父母がいる場合


高齢者住宅や老人ホームはなかなか入所が厳しく、介護を自宅でしている家庭も少なくはありません。

介護しやすいようにとバリヤフリーへの家に引越したり、大掛かりなリフォームを行うために移動することもあるでしょう。

介護用ベットや車椅子など専用の道具は、通常の引越業者では運搬はできても、組み立てまでは対応できないこともあります。何より介護される側、する側の負担を少なくして引越しをすることが大切です。

実は、こういったことも含め介護のプロが引越しの指揮を行ってくれる引越し業者もあり、「おすすめ業者ランキング」で紹介していますので是非検討してみましょう。

高齢者単身・夫婦の引越しはシニアプラン

ここまで家族(2世帯)の引越し料金相場を紹介しました。

では、高齢者のみの引越し料金相場はどうでしょうか。大手引越し業者にはシニアプランというのがあります。どれくらいお得なのか、またサービス内容はどういったものなのかを紹介します。

おすすめの業者ランキング

1

位ハート引越しセンター


引越しの荷造りや業者の手配はできるけど、荷物が多すぎて整理整頓や仕分けの仕方がわからない、引越しの時の様々な手続きや心配事の相談をしたい等、引越し以外のサービスがプランに含まれています。

整理整頓から不用品回収、引越し後の家財移動までアフターケアも充実しており、高齢者の困ったをとことん解決してくれます。

2

位アート引越センター


60歳以上から利用可能で、お引越の約1カ月前に1回だけ「暮しの整理士」1名が、自宅に訪問して、2時間以内で整理・整頓などについて無料でアドバイスしてくれます。(時間オーバーした場合は有料)長い間暮らしていると、物であふれかえってしまって、何から手をつけていいかわからないという方には嬉しいサービスです。

このサービスは高齢者のみの引越しだけでなく、家族の引越しで家族の中に60歳以上の方がいれば利用できるサービスとなっています。

また、引越し日を自分で指定せず、業者が指定した日に可能な方は引越し料金が半額になる「引越待ち割サービス」とも併用可能なので、時間に余裕がある場合は是非利用しましょう。

3

位アーク引越センター


シニア夫婦での引越し料金が最大20%安くなります。さらにダンボールが50枚まで無料、布団袋2枚無料、ハンガーボックス5個無料など梱包資材のサービスも充実しています。

4

位介護・福祉の引越専門 Ny エヌワイサービス

「介護・福祉の引越専門 Ny エヌワイサービス」は介護付きの引越し業者で、福祉車両の完備や介護ヘルパーの資格取得者が引越し作業の指揮をとります。

介護のプロなので、介護ベットの解体から組み立てまですべて対応可能。高額保証にも加入していおり、高齢者の方や介護が必要な方は安心して任せられます。

5

位クロネコヤマト


クロネコヤマトでは、介護施設などに入居するシニア向けのプラントして、「高齢者ホーム入居サービス」というものがあり、経験豊富な専属のアドバイザーによる、入居前の荷物の整理や不用品処理などの相談から、入居後の荷物の整理・家事代行までの「無料相談」を受けることができます。

ホームクリーニングや家電販売などのサービスも行っているので、必要に応じてサービスを選ぶことができるため、不安や負担を少しでも軽くしてくれるプランとなっています。

このように業者によって様々な割引やサービスがあります。目当てのサービスがあればすぐに依頼しても良いですが、引越し料金を少しでも安く抑えたい場合は複数社から引越し見積もりを取ることが大切です。

また、高齢者単身で荷物も少なく、ある程度自分でできるという方は単身パックを利用してもよいでしょう。

引越し侍で一括見積もりする

高齢者の引越しで必要な手続き

引越し前後は、役所の手続きなどやらなければいけないことが沢山あります。とくに介護保険などは重要なので、手続きし損ねないようにしなければいけません。

病院探し


引越し前から通院していた場合は、引越し先で通う病院を探さないといけません。新居から通いやすい病院を調べておき、今のかかりつけ医に紹介状などの引き継ぎ書類等を用意してもらいましょう。

この時、転居先の病院が合わないなんてこともあるので、何箇所か候補を決めておくようにしてください。

年金の手続き

日本年金機構のホームページを見ると、年金をすでに受給されている方が引越しても受け取り先の変更等がなく、日本年金機構にマイナンバーを登録している方は変更届出は不要のようです。

しかし未登録の方は「年金受給権者 住所変更届」を近くの年金事務所または年金相談センターに提出しなければいけません。

住所変更届は、日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は原則不要です。ただし、日本年金機構にマイナンバーが未収録の方や、住民票の住所と違う場所にお住まいの場合、成年後見を受けている方等は必要です。
住所変更が必要な場合は、「年金受給権者 住所変更届」 をお近くの年金事務所または街角の年金相談センターにお出しください。
変更後の住所、マイナンバーカード等に記載されているマイナンバーまたは、年金証書に記載されている基礎年金番号と年金コード、生年月日などを記入してお出しください。
この届の処理が、日本年金機構で済むまでの間にも、年金に関するいろいろなお知らせをすることがあります。
これが間違いなく引越先に回送されるよう郵便局にお願いしておくと便利です。

介護保険の手続き

同じ市区町村内の引越しの場合は、住所変更届け出のみですが、別の市区町村へ引越した場合は、転居後14日以内に以下の手続きが必要です。

  • 介護保険被保険者証の返納
  • 資格喪失手続き
  • 介護保険受給資格証をもらう
  • 転居先の窓口で介護保険受給資格証提出と要介護・要支援認定を申請する
  • 介護保険被保険者証を発行してもらう

介護保険を受けている方は自身で手続きをすることが困難なこともあるので、委任状を持っていけば代理人が受付することも可能です。

また、「要支援認定」と「要介護認定」の更新は、更新期限の60日前から更新することができるので、なるべく引越し前に手続きすることをおすすめします。理由は自治体によって手続きが方法が異なるため、少しでも手続きに戸惑わないためです。

引越しをする際の注意点

高齢者の方は、新しい環境適応能力が低いため、スーパーまでの買い出しや近所の探索などを積極的にすることで、土地勘が身につきます。公共機関の時刻表や線路図なども準備しておくとさらにいいでしょう。

そして、近所付き合いや自治会などにも参加し、情報収集することが大切です。

違法業者にだまされない

オレオレ詐欺のように、今では高齢者を狙う詐欺は後を立ちません。引越し業者も同様です。

引越し料金は、業者によって料金幅が広く、なかなか相場がつかめないものです。違法にならない程度に高額な料金設定をしている業者もゼロではなく、さらに引越し荷物が破損・紛失しても保険に入ってない業者は弁償してくれません。

このような事態にならないように、引越し見積もりは必ず複数社から取るようにて料金相場を明確にし、保険なども加入している引越安心マーク制度(引越事業者優良認定制度)の認定を受けている業者にお願いするようにしましょう。

引越安心マーク

参考 引越安心マークとは公益社団法人 全日本トラック協会

新天地における認知症・うつの発症


近くても遠くても馴染みの土地から離れることは、誰でもストレスを感じてしまうものです。高齢者の引越しの場合はとくにうつ病や引きこもり、認知症などの発症リスクが高まります。

その原因は、近所付き合いなどが断たれ、会話をする回数が減ってしまうからです。

対策として知り合いを増やして周りとのつながりを作ってあげたり、家事をお願いしたり、何より家族全員で食事をとるなど人と話すようにすることが大切です。

また、すでに認知症を発症している場合は、新居でもなるでく同じ間取りや家具の配置にしてあげたり、トイレやお風呂場がわかるように大きく記入した紙を貼ってあげたりすることで、不安を少なくしてあげることができます。

高齢者の引越しは負担をできるだけ少なくする

高齢者の方の引越しは、住み慣れた地域を離れるので、若い人が考える以上にストレスを感じやすくエネルギーを消耗します。

ですが、高齢の親を一人で遠くで住まわせておくのももちろん心配ですし、世帯持ちで仕事している子どもがなかなか親の元へ行き暮らすことも難しいですよね。

逆に祖父母に同居を迫っても、断られるケースも少なからずあったりするため無理強いせず根気強く説得をしていくしかありません。

もし引越しが決まった際には、負担が少なく安心できるような業者選びをしましょう。

引越し料金を安くするためには、なるべく荷物を減らすことが重要です。特殊荷物や大型荷物は本当に必要かどうかもう一度考えてみる必要があります。

自分で決めきれない場合は、シニアプランの「暮しの整理士」などの整理整頓サービスを利用しましょう。

人生の最終幕をどこで締めくくるのか、お互いが負担を少なくするために、終活と共に家族でよく相談するようにしてください。