架空の不動産物件をエサに来客数を増やすおとり広告の例

部屋探しは、借りる側も貸す側も、時間との闘いである。ゆっくり探していては、なかなかいい物件をつかむことはできない。

そんな人間の心理を利用して、「おとり広告」を情報誌やインタネットのサイトに流す業者があとを絶たない。

不動産業者が、契約済みや架空の物件情報を掲載する「おとり広告」がインターネット上で横行している。消費者庁は今春、業界の自主規制団体「不動産公正取引協議会連合会」に対し、取り締まりの強化を要請した。ネットで物件を探す人が多くなった一方、おとり広告が放置されている、との声があがっていた。

東京都豊島区の不動産業者は、ネット広告に5万7千円の賃貸物件を掲載した。周辺の相場は8万円台で割安だった。広告掲載から1カ月半で顧客から192件の問い合わせがあったにもかかわらず、誰とも契約していなかった。

 調査した同連合会の首都圏の協議会は2月、これが取引する意思のない物件を掲載した「おとり広告」にあたるとして、業者に厳重警告や違約金を課した。

おとり広告の例

大学生のYさんが、不動産屋に情報誌で見つけた物件について問い合わせたところ

[char no=2 char=”不動産A”]とりあえず当社に来てください。当社でゆっくりお話ししましょう[/char]

と言われた。
すぐに不動産を尋ねたところ

[char no=3 char=”不動産A”]誠に申し訳ございません。その物件は家賃も相場より安く希少物件だったので、先ほどお申し込みが入ってしまいました。
少し条件が悪くなりますが、他の物件をご紹介いたします。[/char]

と言われた。
その間わずか1時間!そんなに短時間でなくなるということがあるのだろうか?

もうおわかりだと思いますが
「おとり広告」とは、ありもしない格安の優良物件を広告して来店者を増やし、劣った物件で成約を得ようというトリックでです。

そんなわかりやすい手口にだれが引っかかるのかと思うかもしれませんが、冒頭でも言ったように、客は時間と闘いながら物件を血まなこで探しているのです。

「もう、なくなった」と言われ、むっとしても、そのまま帰ることはまずないでしょう。せっかくだから他の物件を探していこうと思いますよね。

やがて目の前に物件図面が並べられると、気になる物件のひとつやふたつは出てきます。そこで営業マンに

[char no=3 char=”不動産A”]どれも今日、明日くらいで決まりそうなんです[/char]

とあおられれば、想定していた条件を大幅に妥協してでもつい決めてしまうのです。

不動産のおとり広告の対処方法

載せられないために、まずは、おとり広告かどうかを見分けたいところですが、100パーセント有効な方法は、残念ながらありません。

電話で確認したときに「とりあえず店に来てください」とお茶をにごされたときなど、ある程度はその対応で見分けることもでます。

しかし、手馴れた業者ならウソでも「ある」とはっきり答えてしまうので、絶対とは言いがたいものです。

では、店まで行って「ああ、おとり広告だったんだ」と気づいたときはどう対処すればいいのでしょうか。

来店しておとり広告だと気づいたら

その答えはシンプルです。

目当ての物件以外の物件を紹介されても、条件に合わなければ申し込みをしなければいいのです。

つまり、自分の条件をしっかりとキープし、出てきた物件を冷静に吟味するのです。

もっとも、業界の名誉のために言っておきたいのは、たまたま希少物件が出て、すぐに申し込みが入ることも実際にはあるということです。部屋探しでは「おとり」かどうかに過敏になるより、希望条件に合った物件なら申し込みする、希望条件に合わない物件なら申込みをしないと、はっきり線引きをしておくことが、もっとも大切なのです。