【宅建士監修】住宅ローンが残ってる家を売却できる?売り方や注意点まとめ

ローン中に家売る

家を売却しようと考えている方の中には、住宅ローンがまだ残っている状態で家を売ることができるのか気になるという人も多いかもしれません。

結論から先に述べると、住宅ローンが残っている状態の家を売却することは可能です。

とはいえ、住宅ローンが残っているまま不動産を売却する場合はそれ相応のリスクが存在すると共に、いくつか気を付けなければならないことがあります。

そこで今回は、住宅ローンが残っている戸建てを売却する方法に加え、注意点についてもまとめてみました。

さっそく、見ていきましょう。

ご協力頂いた宅建士
高橋友里恵◆宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、在籍時代は、株式事務を中心に帳票作成や各種資金管理、顧客対応に従事。

不動産を売るまでの流れについて

先に、戸建てをはじめとした不動産を売るまでの流れについて、押さえておきましょう。

一般的に、不動産は以下の手順で売却手続きを進めることになります。

STEP.1
売却に向けた情報収集をする
 
STEP.2
不動産会社に査定を依頼する
STEP.3
不動産会社と媒介契約を締結する
 
STEP.4
売却に向けて活動を開始する
 
STEP.5
決済と引き渡しを済ませる
 
STEP.6
売却の翌年に確定申告をする
 

そして、不動産を売却するにあたりローンの残債がある場合には、ローンをすべて完済した上で金融機関が当該不動産に設定している抵当権を抹消しなければなりません。

抵当権がついたままの物件を購入したいと考える人はそういないことに加え、住宅ローンを融資した金融機関も売却に同意してくれないケースがほとんどです。

ローンを完済する方法とは

住宅ローン

さきほど、不動産の売却をするまでにローンを完済しておく必要があると述べましたが、ローンを完済するために以下のいずれかの手段を講じる人が多いでしょう。

  • 自己資金でローンを完済する
  • 売却代金をローン残債に充当して払い終える

自己資金でローンを完済する

自己資金が潤沢にある場合、それらをローン残債に充てることでローンの完済が可能です。ローンさえ完済してしまえば、スムーズに不動産を売却することができるほか、新たに物件を購入した際の住宅ローンもすんなり組めるでしょう。

売却代金をローン残債に充当して払い終える

ローンが残っている場合、返済を続けながら売却活動を進めるのが一般的です。

不動産の査定等を経て、売却代金をローン残債に充当すれば完済できそうな場合、少々売却までの手順が複雑になります。

宅建士

具体的には、不動産を引き渡した日に売却代金が手元に入ってくるので、その時点でローン残債の支払いと抵当権抹消の手続きを行わなければなりません。

先述したように、抵当権を抹消しない限り不動産を売却することができず、またローンを完済しないと抵当権の抹消手続きができないことから、ローンの完済手続きと抵当権抹消手続きを同一の日に済ませる必要があります。

いくつかの手続きをその日のうちに済ませなければならないことから、経験が豊富でノウハウのある不動産会社と一緒に手続きを進めるとよいでしょう。

オーバーローンの対処法

オーバーローン

売却代金をローン残債に充当してもローンを完済できない、つまりオーバーローンになってしまった場合、住み替えローンの利用を検討することになります。

宅建士

住み替えローンとは、今住んでいる物件を売って新しい家に移ろうと思っている際、次の家の住宅ローンに返済しきれなかったローン残債を上乗せして融資を受ける制度のことです。

住み替えローンを利用することができれば、抵当権を抹消せずとも次の物件を購入することができますが、そのためにはいくつかの条件を満たす必要があります。

住み替えローンを利用するための条件とは

住み替えローンを利用することができるのは、あくまでも売却代金を住宅ローンの返済に充てても完済できなかった場合に限られます。

売却代金でローンを完済することができた場合、一般的な住宅ローンを利用することになるため、住み替えローンの適用はありません。

また、お金を貸し出す金融機関からすれば、住み替えローンはリスクの高い融資であり、通常の住宅ローンよりも審査は厳しくなります。

宅建士

一見聞こえがいい住み替えローンですが、結局はお金を借り過ぎている状態にすぎず、あまりおすすめできるものではありません。

基本的には自己資金または売却代金の充当によってローンを完済できるように心がけましょう。

どうしても住宅ローンが完済できない場合

住宅ローン完済

あまり考えたくないケースですが、住み替えローンの審査が通らず、経済状況的に住宅ローンの返済に耐えられないという場合は不動産を競売にかけたり、任意売却といった手段を取らなければいけない恐れがあります。

競売とは

競売とは、住宅ローンなどの借入金を返済できる見込みがないと判断された場合において、担保となった土地や建物などの不動産を裁判所を通じて強制的に不動産が売りに出される(=競売)ことを指します。

競売は債権者の訴えによってのみ講じられる手段であり、債務者側からいくら申し立てても競売にかけることはできません。

一般的に競売にかけられた不動産は相場より安くなることが多く、不足額については債務者が一括で返済しなければなりません。また、物件を明け渡す日も裁判所によって指定されるため、日程が決まり次第すみやかに債務者側が引っ越し代金を自身で負担したうえで、家を明け渡す必要があります。

宅建士

競売は債務者にとって非常に負担が大きいため、競売にかけられる前に「任意売却」などの方法を検討することが大切です。

任意売却とは

競売に対して、任意売却とは住宅ローンを貸し付けている金融機関と債務者が話し合いの場を設けたうえで、競売前に不動産を売却し、ローンの残債に充当する方法のことを指します。

競売に比べて高い価格で物件を売ることができるのに加え、情報が広く掲載される競売よりも個人のプライバシーが守られるといったメリットが挙げられるでしょう

任意売却はローンを貸し付けた金融機関の同意を得ることが必要ですが、競売と比較して高い価格で住宅が買い取られることから、金融機関もそこまで難色を示さないものと考えられます。

まとめ

今回は、住宅ローンが残っている戸建てを売却することができるかどうかについてお伝えしました。

住宅ローンを完済しきっていない不動産の売却活動は手続きが複雑になりやすいため、経験豊富で頼りがいのある不動産会社に依頼することが何よりも大切です。

また、売却代金で住宅ローンを完済できるかどうかを判断する上でも、一度不動産会社に物件の査定をしてもらうとよいでしょう。

昨今では無料の一括査定サービスを実施している不動産会社もあるので、ぜひこの機会に悩んでいる方は見てくださいね。

この記事が少しでも参考になっていたら、幸いです。