マンションの引越し手順まとめ!管理人への連絡・挨拶のルールを詳しく解説

マンション引越しをするときに気になるのが、管理人への連絡をどうするかですよね。旧居がマンションの場合も、新居がマンションの場合も、引越しをスムーズに行うためには管理人とのコミュニケーションをしっかりととっておく必要があります。

そこでここでは、マンションの引越しで失敗しないために、管理人への連絡のコツと把握すべきルールについて、マンション引越しの手順に沿ってご紹介していきます。これから引越しするという人は、ぜひ参考にしてください。

マンション引越しの手順

まずはマンション引越しをするときに、どのようなタイミングで管理人へ連絡すればいいのか、全体の流れとともにご紹介していきます。

引越しが決まってから、新居での生活が始まるまでの手順は下記のようになります。

1ヶ月前

旧居の管理人に退去の連絡をする

1〜2ヶ月前

引越し業者を予約する

1ヶ月前

旧居の管理人と退去立会いの日程を決める

1ヶ月前

新居の管理人に入居日時を連絡する

当日

引越作業

当日 or 後日

旧居の管理人と退去立会い

当日〜3日以内

新居の管理人とマンションの住民に挨拶する

具体的にどのような連絡や対応をすればいいのか、詳しく見ていきましょう。

STEP1.旧居の管理人に退去の連絡をする(1ヶ月前)

引越しが決まったら、退去日の1ヶ月前までに旧居の管理人(大家さん・管理会社)に連絡し、退去する旨を伝えてください。このときの連絡は基本的に電話でOK。大家さんが管理人で、普段からコミュニケーションをとっているのであれば、直接伝えに行ってもかまいません。

このとき管理人によっては、解約通知書(退去届)の提出を求めてくることがあります。その場合は管理人が書類を用意しますので、送られてきた書類に必要事項を記載して、すみやかに提出してください。

STEP2.引越し業者を予約する(1〜2ヶ月前)

旧居の管理人への連絡と同時並行で、引越し業者探しも始めましょう。通常期であれば希望する日に引越しできますが、2〜4月の繁忙期になると、引越し業者の予約がすでに埋まっていて、希望日に対応してもらえない可能性もあります。

引越しする日が決まらないことには、退去立会日も入居日も確定できません。新居の契約をしたら、すぐに引越し業者を手配しましょう。ただし、急ぎすぎると料金が高額な引越し業者に依頼してしまう可能性がありますので、最初から1社に絞らず、複数の業者に見積依頼してください。

STEP3.旧居の管理人と退去立会いの日程を決める(1ヶ月前)

引越し業者の予約が済んだら、退去立会日を旧居の管理人と相談して決めましょう。退去の連絡をするタイミングで、引越し業者の予約が済んでいて、全体のスケジュールが確定しているなら、そのときに退去立会日を決めてもかまいません。

退去立会日は自分の都合だけでは決められず、管理人の予定も考慮して決めることになります。このため、自分の都合で退去立会日を確定させておくのではなく、2〜3日ほど候補日を用意しておくと、スムーズに退去立会日を決められます。

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STEP4.新居の管理人に入居日時を連絡する(1ヶ月前)

引越しする日が決まったら、新居の管理人もしくは管理組合に入居スケジュールを連絡してください。このとき、搬入するときのルールを確認しておきましょう。確認すべきポイントについては、後ほど詳しく解説します。

連絡なしで引越しすると、搬入作業で入居者とトラブルになったり、他の引越しとバッティングしてトラックを停められなかったりするなど、さまざまな問題が発生しやすくなります。必ず事前に新居の管理人に連絡をしておきましょう。

ここまでが退去の大きな流れになりますが、他にもライフラインの手続きなど、やらなくてはいけないことがいくつもあります。それらについては別記事がございますので、そちらも参考にしてください。

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STEP5.引越作業(当日)

引越し当日は引越し業者に任せておくだけでOKですが、家財の搬出搬入でマンションの共用部分を破損が起きないように、きちんとチェックしておく必要があります。もし、破損などのトラブルが起きた場合には写真をとっておき、後日でもいいので管理人に報告しておきましょう。

STEP6.旧居の管理人と退去立会い(当日 or 後日)

家財の搬出が終わったら、旧居の管理人と退去立会いをしなくてはいけません。転居先が遠方の場合には、できるだけ引越し当日に立会いするのが理想ですが、管理人の都合が悪い場合には後日になってしまい、立会いのためだけに戻ってくる必要があるのでご注意ください。

ちなみに立会いは管理人(管理会社)の許可があれば、代理人を立てることもできます。ただし、原則として本人が立会わなくてはいけませんので、新居への搬入時間と重なる場合には、搬入のほうを本人以外の誰かに依頼するのがおすすめです。

STEP7.新居の管理人とマンションの住民に挨拶する(当日〜3日以内)

家財の搬入が終わったら、新居の管理人に搬入作業完了の連絡をしておきましょう。エレベーターや階段を占有していた場合には、連絡をしておかないと他の入居者がいつまでも使用を再開できずクレームになる可能性もあります

また、マンション引越しの場合には、両隣と上階、下階への挨拶をしてください。この4つは騒音トラブルになりやすいので、新居のタイミングで顔合わせの意味も含めて挨拶しておくと安心です。搬入作業で迷惑をかける可能性も高いので、できれば作業開始前に挨拶を済ませておきましょう。

引越し挨拶のマナーについては、別記事にて詳しく紹介していますので、そちらを参考にしてください。

【例文あり】引越し挨拶の言葉とマナー!挨拶周りの注意点とギフト相場を解説

マンション管理人への連絡の重要性

ここまでの説明で、管理人に対して何度も連絡しなくてはいけないことに対して、面倒くさいと感じた人もいるかもしれません。でも管理人へ連絡しておくことで、不要なトラブルを回避できるだけでなく、スムーズに新生活を始められるなどのメリットがあります。

そこでここでは、なぜ管理人に連絡しておくべきなのかについて、わかりやすく解説していきます。

連絡することでマンションのルールを事前に把握できる

新居の管理人に連絡することで、マンションや地域のルールを事前に把握できるようになります。たとえば下記のようなルールを引越し前に確認できるので、引越しや入居直後のトラブルを回避しやすくなります。

  • マンションの管理規則やマナー
  • 共有設備の利用ルールの遵守
  • ゴミの分別や廃棄方法について

これらは引越し前に把握しておくべきルールですので、具体的にどのようなことを確認すればいいのか簡単に説明しておきます。

マンションの管理規則やマナー

マンションにはそれぞれ管理規則があり、新生活だけでなく搬入作業も管理規則に従って行う必要があります。たとえば搬入時にエレベーターを使う場合の利用方法や申請など、把握していないと搬入時にトラブルになることがあります。

さらにマナーや暗黙の了解などの明文化されていないルールもあり、それらを事前に管理人から聞き出しておくことで、引越しの失敗を回避しやすくなります。

共用設備の利用ルール

引越し業者のトラックを停めてもいい場所や、駐輪場の利用ルールなども、事前に把握しておくべきルールになります。これを確認せずに引越し業者のトラックを停めたことで、他の入居者の車を出せなくなってクレームが入ることも考えられます。

マンションによっては、共用設備を利用する場合には申請が必要になることもありますので、その場合には申請期日までに書類を提出しておきましょう。

ゴミの分別や廃棄方法について

引越しはダンボールや梱包材など、たくさんのゴミが出ることになります。ただ、ほとんどのマンションではゴミ出しのスケジュールが定められており、回収日以外には出せないルールになっています。さらには地域ごとに廃棄方法も異なります。

ゴミの分別や回収日などは自治体のホームページでも調べられますが、マンションの独自ルールが制定されていることもありますので、必ず事前に連絡して把握しておきましょう。

管理人と良好な関係を構築できる

管理人とこまめに連絡をとっておくことで、しっかりした人だという印象を持ってもらいやすくなります。これは新生活をスタートさせる上で、とても重要なポイントになります。信頼できる人という印象を持ってもらえれば、困ったときなどに親身になって相談に乗ってもらえます。

さらに管理人と入居者の世間話の中で、あなたの人柄について話題になる可能性もあり、良好な関係を築くことができれば、他の入居者も最初から好意的に接してくれます。ただし、単に連絡するだけでは、そこまで良好な関係を構築することはできません。

良好な関係を構築するには、ちょっとしたコツが必要になります。どのように連絡すれば信頼関係を築けるのかについては、次章で詳しく解説していきます。

マンション管理人への連絡のコツ

新居の管理人に良い印象を与えて、信頼関係を築きたいのであれば、下記の3点を意識して管理人に連絡してみましょう。

  • 適切なタイミング
  • ていねいな言葉を選んで挨拶する
  • できるだけ簡潔かつ明確に伝える

具体的にどうすればいいのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。

適切なタイミング

最近はLINEなどのスマートフォンでのメッセージのやりとりが主流になっており、その結果、あまり時間帯を意識せずに電話する人が増えています。管理人に電話連絡する場合には、タイミングを意識して電話するように心がけてください。

基本的な考え方として、一般的な会社の営業時間が電話連絡するのに理想のタイミングになります。具体的には9時から12時までと、13時から17時までがおすすめで、この時間に連絡することで「常識のない人」という印象を回避できます。

どうしてもその時間に連絡するのが難しい場合でも、深夜から早朝にかけての連絡だけは避けるようにしてください。

ていねいな言葉を選んで挨拶する

良い印象を与えるには、言葉づかいも大切です。ただし、過剰な敬語もイメージダウンにつながります。意識するのは「親しみやすい」言葉づかいです。

  • 管理人に対して敬意を払う
  • 慣れない敬語を無理に使わない
  • 最初に「いまお時間よろしいでしょうか」と確認する
  • 最後に「ありがとうございました」「よろしくお願いします」と伝える

電話が苦手という人もいるかと思いますが、この4点を意識するだけで少なくともネガティブな印象を与えることはなくなります。電話での連絡は顔が見えないため、話し方がとても重要になりますが、緊張しすぎずリラックスして電話をかけるようにしましょう。

できるだけ簡潔かつ明確に伝える

連絡の電話で避けたいのは、要点がまとまっていない状態で電話をかけることです。まず自分が伝えなくてはいけないことをまとめておきましょう。なおかつ手元にはペンと紙を用意して、管理人の発言の中で重要な単語をメモしてください。

たとえば3月10日に家財の搬入をしたかったとします。このとき下記のようなメモを事前に用意しておいてください。

伝えるべきこと
  • 3月に入居予定の◯号室の◯◯です
  • 3月10日に入居したいけど大丈夫ですか
  • 搬入できない時間、エレベーターを使えない時間はありますか
  • 何かあったときのために自分の電話番号を伝える

これらはあくまでも例ですが、自分の状況に合わせて上記のように要点をまとめておくことで、簡潔かつ明確に伝えることができます。簡潔に伝えることで会話のテンポもよくなり、「ハキハキとした人」という好印象を与えられるといったメリットもあります。

まとめ

マンション引越しをするときには、管理人への連絡が必ず発生します。退去する場合には退去日の連絡と退去立会日の相談をすることになりますし、入居するときには搬入日時の調整や引越しの挨拶などが必要になります。

どちらにも共通しているのが、相手に良い印象を持ってもらうということです。必要以上に下手に出なくてもかまいませんが、管理人に対して敬意を払うようにしてください。できるだけていねいな言葉を選んで、簡潔かつ明確に伝えるように心がけましょう。

また、新居に搬入する前には、マンションの管理規則やルールの確認が必須です。ルールを把握することで、他の入居者とのトラブルを回避しやすくなります。気持ちいい新生活のスタートとなるように、新居の管理人とは事前にしっかりとコミュニケーションをとっておきましょう。