【宅建士監修】不動産売却にかかる費用とは?税金や諸費用についてまとめて解説

不動産売却費用

不動産を売却した際、売却代金が丸々手元に残るわけではなく、そこからさまざまな税金や諸費用が引かれます。

とはいえ、それらがいったいどのようなもので、どれほどの金額かイメージできない方も多いですよね。

そこで今回は、はじめて不動産を売却する方を対象に、売却前に押さえておきたい税金や諸費用についてまとめてみました。

ご協力頂いた宅建士
高橋友里恵◆宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、在籍時代は、株式事務を中心に帳票作成や各種資金管理、顧客対応に従事。

不動産売却にかかる主な費用とは

不動産かかる費用

不動産を売却する際に発生する主な費用は、次の5つです。

  1. 仲介手数料
  2. 印紙税
  3. 抵当権抹消登記費用
  4. 譲渡所得税・住民税・復興特別所得税
  5. 引っ越し費用

さっそく見ていきましょう。

仲介手数料

仲介手数料とは、不動産を売却する際に不動産会社に支払う手数料のこと。

不動産を売却するにあたり、多くの方は不動産会社と媒介契約を締結することになります。

売主から依頼を受けた不動産会社は買主を探すために、新聞広告やチラシ、インターネット広告などさまざまな媒体を通して宣伝活動を行います。

こうした一連の営業活動に対して払う報酬が「仲介手数料」となり、不動産売買において高くかかる費用項目のひとつです。

宅建士

なお、仲介手数料は成功報酬であるため、不動産の売買契約が成立したときに支払うもので、不成立であった場合は支払う必要ないことも押さえておきましょう。

仲介手数料の上限額と計算式

仲介手数料の限度額は宅建業法によって定められており、次のような計算式で求めることができます。

売却価格仲介手数料の上限額
200万以下の部分売却価格 × 5% +消費税
200万円を超えた部分~400万円売却価格 × 4% +消費税
400万円を超えた部分売却価格 × 3% +消費税

また、不動産会社は限度額以上の請求をすることはできず、限度額以上の仲介手数料を請求された場合は宅建業法違反となりますので注意しましょう。

印紙税

印紙税とは不動産を売却する際に、売主と買主の間で取り交わす不動産売買契約書に貼る収入印紙のことです。収入印紙の額は不動産の売買価格によって異なります。

また、国税庁は2014年4月1日から2030年3月31日までの間に作成された不動産売買契約書に貼る収入印紙に、税率の軽減措置を設けました。

軽減税率が適用された印紙税額は、次の通りです。

記載された契約金額税額
10万円を超え、50万円以下200
50万円を超え、100万円以下500
100万円を超え、500万円以下1千円
500万円を超え、1,000万円以下5千円
1,000万円を超え、5,000万円以下1万円
5,000万円を超え、1億円以下3万円
1億円を超え、5億円以下6万円
5億円を超え、10億円以下16万円
10億円を超え、50億円以下32万円
50億円を超えた部分48万円

なお、印紙税を貼る必要があるにもかかわらず、印紙税が貼られていなかった場合には印紙税の3倍の過怠税が課されてしまうので注意して下さい。

抵当権抹消登記費用

誰も抵当権つきの物件を購入しようとは思わないことから、不動産を担保にして住宅ローンを借り入れた場合、不動産売却前にローンを完済して抵当権を抹消しておく必要があります。

抵当権の抹消には「抵当権抹消登記」といった登記を済ませなければならず、不動産1つにつき1,000円の費用がかかります。

ただし、上記はあくまで個人で抹消登記を行った場合の費用であり、司法書士に依頼した場合は依頼先によっても異なりますが5,000~20,000円前後の費用が必要になります。

登記にかかる手続きは非常に複雑で労力を要することから、司法書士に依頼して抹消登記をしてもらうケースがほとんどです。

住宅ローン一括返済時には返済費用がかかる

先述したように、不動産を担保にして住宅ローンを借りた場合、売却までに住宅ローンを完済しておかなければなりません。

その際、金融機関に対して残った住宅ローンを一括返済しなければならず、そこには手数料が生じます。

繰り上げ返済手数料は各金融機関によって金額が異なることから、事前に借入先の金融機関に確認をとっておくことをおすすめします。

譲渡所得税・住民税・復興特別所得税

不動産を無事に売却することができた場合、売却したことによって得られた売却益は譲渡所得となるため確定申告をしなければなりません。

また、その際に「住民税」や「復興特別所得税」といった税金も併せて支払う必要があるので、覚えておいてください。

確定申告の際に支払う3つの税について

「譲渡所得税」「住民税」「復興特別所得税」といった3つの税金は、それぞれ以下のように税率が定められています。

また、譲渡所得税と住民税は物件を所有していた期間に応じて、「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分けられることも押さえておきましょう。

所得税住民税復興特別所得税合計
短期譲渡所得30% 9% 0.63%39.63%
長期譲渡所得15% 5% 0.315%20.315%

引っ越し費用

それまで住んでいた不動産を売却して、新しく購入した物件に引っ越す場合、引っ越し費用が発生します。

不動産の売却で頭がいっぱいになってしまい、引っ越し費用に頭が回らないケースも少なくないことから、忘れずに覚えておきましょう。

引っ越し費用については荷物の量や引っ越し時期に応じて、金額が変動するため、事前に各引っ越し業者に見積もりを依頼したうえで、頼む先を決めるとよいかもしれません。

引越し費用を安くする方法についてはこちら
引越し料金の相場はどれくらい?条件で大きく変わる費用の実態

まとめ

上記が、不動産を売却した際に発生する主な費用となります。

思ったより多くの費用がかかることに、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

不動産を売却するにあたって宣伝活動はもちろん、買主決定後の諸手続きも不動産会社に依頼することになります。そのため、信頼のおける不動産会社がなによりも重要となるでしょう。

複数の不動産会社に一括見積もり査定を依頼しつつ、あなたと相性のあう不動産会社を見つけてみてください。

この記事が少しでも役に立っていたら幸いです。