【宅建士監修】注文住宅で家を建てる!見積もりのポイントと費用相場をわかりやすく解説

これから注文住宅で家を建てるというときに、大事なのは複数のハウスメーカーなどに見積もり依頼して比較検討することです。ただ、はじめて家を建てるという人は、具体的にどのような手順で見積もり依頼すればいいのか、何を基準に選べばいいのかわかりませんよね。

インターネットで調べてみても、内容が難しくてわからないという人もいるかと思います。そこでここでは、注文住宅で家を建てるときの見積もり依頼の流れや、見積書の読み方、比較検討するときのポイントをわかりやすく解説していきます。

注文住宅で家を建てるときの見積もり依頼手順

それではまず、注文住宅で家を建てるときの見積もり依頼の手順をご紹介します。これから家を建てるという人は、ぜひ参考にしてください。

STEP.1
どのような家にしたいか夫婦で話し合う
STEP.2
収入から予算を算出する
STEP.3
土地探しを始める
STEP.4
スケジュールを立てる
STEP.5
ハウスメーカーなどのサイトからイメージに合う業者を絞り込む
STEP.6
ハウスメーカーなどにプランと見積もりの作成を依頼
STEP.7
プランと見積書を参考に業者選定し契約

全体の流れはこのようになっています。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

STEP.1 どのような家にしたいか夫婦で話し合う

注文住宅の魅力は、自分たちの理想どおりの家を建てられるという点にあります。まずは夫婦で話し合いをして、どのような家を建てたいかイメージを共有してください。「家族がリビングに集まりやすい家」「和風で落ち着きがある平屋」など、まずは抽象的なイメージでOK。

このときに住宅展示場などでモデルハウスを見学すると、よりイメージが膨らみやすくなります。実際に家を建てた友人が近くにいるなら、話を聞きに行くのもおすすめです。

ただし予算には限りがありますので、すべてが思い通りというわけにはいきません。ある程度イメージが固まってきたら、設備などに優先順位を決めておいてください。そうすることでハウスメーカーがプランを作りやすくなります。

STEP.2 収入から予算を算出する

どのような家を建てるのかイメージが決まったら、次は注文住宅の予算を決めます。ほとんどの人が住宅ローンを組むことになると思いますが、ここで大事なのはムリのない返済計画を立てることです。年収に見合った予算を組んでください。

一般的には年収の6倍程度で予算を組む人が多く、年収が800万円なら予算は4,800万円ということになります。ただし、この計算方法はあくまでも目安であり、現在の年齢や家族構成、勤務先の規模などで実際に借りられる金額が変わってきます。

STEP.3 土地探しを始める

予算がある程度決まったら、土地探しを始めましょう。土地がある程度決まっていないと家のプランを建てることも難しいので、家を建てたいおおよそのエリアと土地の広さを決めておきましょう。

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土地の取得費用は予算の30〜40%が一般的です。

予算が4,800万円なら土地購入に使える費用は1,440万〜1,920万円程度。まずは暮らしたいエリアで算出した土地取得費用の範囲内で購入できる土地を探し、満足できる土地が見つからない場合には、他のエリアでも探してみましょう。

STEP.4 スケジュールを立てる

予算の目安がわかったら、家を建てるまでのスケジュールを決めましょう。実際にスケジュールどおりに建てられるとはかぎりませんが、スケジュールが決まっていることで、ハウスメーカーも対応しやすくなります。

家を建てる土地が決まっているかどうかで、注文住宅が完成するまでのスケジュールが変わってきますが、一般的には見積もり依頼から入居まで8〜15ヶ月かかります。この期間を基準に、いつまでに入居したいかなど明確にしておいてください。

STEP.5 ハウスメーカーなどのサイトからイメージに合う業者を絞り込む

建てる注文住宅のイメージと予算、スケジュールが決まったら、いよいよハウスメーカーなどに相談です。注文住宅業者にはそれぞれ個性があり、その個性を考慮してどこに依頼するのかを決める必要があります。

注文住宅業者のホームページをチェックして、自分たちの理想とするイメージに近い注文住宅を建てている2〜3社に絞り込みをしてください。すでにハウスメーカー候補が決まっている人も、最初から1社に絞るのではなく、検討段階は2〜3社に見積もり依頼しましょう。

注文住宅一括見積もりサイト5選を徹底比較はこちら

ハウスメーカー坪単価一覧

STEP.6 ハウスメーカーなどにプランと見積もりの作成を依頼する

見積もり依頼をする業者が決まったら、「理想の家のイメージ・機能の優先順位・予算・スケジュール」を伝えて、プランと見積もりの作成依頼をしてください。このとき、提出期限も決めておくと、それに合わせて調整してもらえます。

ちなみにプランや見積書の作成にかかる時間は業者ごとに大きく異なり、数日でできる業者もあれば、1ヶ月程度かかるかかる業者も珍しくありません。比較検討するために、できるだけ提出日の足並みが揃うように調整してください。

STEP.7 プランと見積書を参考に業者選定し契約する

見積書が出揃ったら、プランと見積書をベースにして依頼する業者を選定しましょう。何を基準に選べばいいのかなどは、後ほど詳しく解説します。業者が決まったら仮契約して、住宅ローンの事前申請を行いましょう。

注文住宅の見積もりを依頼するときのポイント

注文住宅で家を建てるときには、2〜3社のハウスメーカーなどに見積もり依頼するとお伝えしましたが、このときどのように依頼するかがとても重要。何も考えずに見積もり依頼すると、予算オーバーしたり、自分たちのイメージとまったく違うプランを提示されたりします。

そうならないために、見積もり依頼するときに意識すべきポイントをご紹介します。

実際の予算より低めに伝える

まず大事なのは、実際の予算よりも予算を低めに伝えることです。上記の例で予算が4,800万円となったときには、20%程度下げて「土地込みで4,000万円以内に抑えたい」と伝えましょう。そうすると、ほとんどの業者がこの予算ピッタリの提案をしてきます。

予算ピッタリなら問題ないじゃないかと思うかもしれませんが、問題はそこからあれこれとオプションを提示してくることにあります。もちろんオプションを断るという選択肢もあるものの、ある程度の余白を残しておくほうが、理想の家に近づけやすくなります。

いずれの業者にも同じ条件で見積もり依頼する

複数社に見積もり依頼するときには、できるだけ条件を揃えて見積もり依頼しましょう。3社に依頼するとして、それぞれの見積もり条件が違うと比較検討が難しくなってしまいます。たとえばA社は太陽光発電システムありで、B社はなしだと出てきた見積もりの比較が難しくなりますよね。

見積もり依頼の打ち合わせを進めていく中で、後から条件を変えたくなることもあるかもしれませんが、細かい部分は業者選定が終わってから決めればOKです。完全に条件を揃えることは難しいのですが、できるだけ同じ条件で見積もり依頼しましょう。

見積もり依頼する業者のタイプを分ける

見積もり依頼は2〜3社とお伝えしましたが、このとき重要なのが業者のタイプを分けることです。3社に依頼するとして、すべてハウスメーカーに依頼すると、似たようなプランになりがちで、発想が膨らみません。

  • ハウスメーカー
  • 工務店
  • 設計事務所

注文住宅の依頼先はこの3タイプに分けられます。同じ予算でもそれぞれ提案してくるプランに違いがあり、最終的なデザインや間取りを決めるときの参考になります。実際に依頼するのはA社だとしても、B社の提案で魅力的なポイントがあれば、それをA社のプランに反映してもらうわけです。

理想の家を建てるためには、さまざまな提案からいいとこ取りしましょう。そのために、業者のタイプを意識して見積もり依頼先の絞り込みを行ってください。

購入する土地の地盤調査を済ませてから依頼する

家を建てる土地は、見積もり依頼する段階で地盤調査まで済ませておきましょう。立地条件や土地の形状などが決まっていないと、出てきたプランの比較検討ができませんし、そもそもそのプランで建てられるかどうかもわかりません。

数万円の出費にはなりますが、いずれ行うものですので、購入予定の土地が決まったら地盤調査を依頼して、その情報を業者に伝えたうえで見積もり依頼してください。

ただし自分で土地を探しきれない場合には、土地探しも含めて業者に依頼することも可能です。ハウスメーカーはもちろんのこと、工務店でも不動産業者と連携して土地を探してくれるケースもあります。選択肢のひとつとして覚えておきましょう。

注文住宅の見積書の種類

注文住宅の見積もり依頼するときに、頭に入れておいてもらいたいのが、見積書の種類です。見積書は大きく分けて下記の2種類あります。

  • 概算見積もり
  • 詳細見積もり

概算見積もりというのは発注前の段階での見積もりで、業者が「この予算ならこんなプランになります」と提示するものです。業者選定にはこの概算見積もりを利用します。

業者選定で1社に絞り込んだら、その業者に詳細見積もりを作成してもらいます。詳細見積もりは、具体的なスケジュールや細かい設備まで打ち合わせを進めながら詰めていくので、実際に支払う金額がほぼ確定したものになります。

概算見積もりの依頼内容から大きな変更がなければ、それぞれの金額が大きく違うことがありません。ただし、他社のプランでよかった部分を取り入れたり設備をアップグレードしたりすると、それだけ概算見積もりから金額がアップします。

ポイントを押さえた見積書の読み方

見積書を比較検討するにあたって、そもそも見積書どこをどう読めばいいのかわからないという人もいるかと思います。ここではそんな人のために、見積書やプランの読み方を解説していきます。

何にいくら掛かっているかを確認する

見積書のスタイルは業者ごとに違いますが、記載されている内容は基本的にいずれも同じで、作業内容ごとにいくら費用が発生するかが記載されています。少し専門的になるので、ほとんどの人が合計金額だけをチェックしますが、それでは比較検討になりません。

見積もり金額は大きく分けて、下記の5つに分類できますので、それぞれにいくら掛かっているかを把握しましょう。

本体工事費注文住宅の建物そのものを作るのにかかる費用(基礎工事・躯体工事・内装工事など)
付帯工事費給排水工事やアンテナ工事など建物の外側で行う工事に発生する費用
諸経費人件費や書類作成費用と業者の利益
別途工事費見積もりには含まない工事で、エアコン設置工事や照明器具の取り付けなど、本来建主が手配するものを業者が引き受けたときにいくらかかるかを記載
その他費用住宅ローンの諸費用や、収入印紙代など家づくりで建主に発生する費用

細かい部分までチェックしなくても構いません。「本体工事費はA社が◯万円、B社が△万円」というように、業者ごとにどこに何が掛かっているのかをご確認ください。

要望がどれくらい含まれているかを確認する

見積書で何にいくら掛かっているかを把握したら、次は自分たちの要望した設備などがどれくらい含まれているかをチェックしてください。ここが1番重要なポイントです。

どの業者も基本的には伝えた予算をフルに使ってプランを考えてきます。その結果、A社、B社、C社それぞれ標準で実現している設備に差が出てきます。このためA社は「〇と△はあるけど、□はない」というようなことが起きます。

もう少し具体的に例を挙げて見ていきましょう。

要望A社B社c社
温水洗浄便座
アイランドキッチン
フローリング
ウッドデッキ
親子で入れるユニットバス
2階の洗面所
床暖房

3社とも見積もり金額が土地なしで3,000万円だったとして、その予算内でB社は床暖房以外すべて対応してくれましたが、A社は3つしか対応していません。この場合、明らかにA社よりもB社のほうがいいですよね。

悩ましいのがB社とC社で、C社はアイランドキッチンと2階の洗面所がオプションですが、床暖房は標準。B社に依頼するかC社に依頼するか迷うところです。

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ここで大事なのはこのように見積書から、比較検討のための要素を読み取ることです。

実際には標準仕様に含まれているかはっきりしない要望(家事をしやすい動線など)などもありますので、プランと見積書を元に確認作業を行います。

要望したけど標準仕様に含まれておらず、オプションにも掲載されていないものは、追加できるのか、追加できるならいくら掛かるのかも確認しておきましょう。

注文住宅の見積書を比較検討するコツ

注文住宅の見積書を読めるようになったら、あとは比較検討して業者を決めるだけです。ここではどのような基準で比較検討すればいいのか、そのコツをご紹介していきます。

不明な点が残らないように説明してもらう

比較検討する前に、まずは見積書の内容でよくわからない部分を解消しましょう。他社と比べて飛び抜けて高い費用があったら、その理由を確認するなどして、金額の根拠を説明してもらいましょう。ここでわかりやすく丁寧に説明しない業者はNGです。

内容を把握することも大事なのですが、さらに重要なのが業者の対応です。細かいことについて繰り返し質問していると、業者によっては対応が雑になることもあります。そのような業者は避けて、何度でも丁寧に理解できるまで説明してくれる業者がおすすめです。

要望通りになっていない理由も重視する

見積書の比較として、上の表ではA社が要望に応じていないとお伝えしましたが、だからといって、それだけの理由で除外するのは避けてください。A社が要望に応じていないのには、必ずなんらかの理由があります。たとえば次のようなことが考えられます。

  • 土地の状態から十分な補強が必要と判断し、そちらを優先した
  • 建物の質にこだわって、外装や内装にグレードの高いものを選んだ
  • 暮らしやすいように断熱性を重視した。

これらは、住宅の安全や暮らしやすさを支える要素であり、購入したあとからでは手を加えにくい要素でもあります。たとえばウッドデッキは、スペースさえ確保しておけば後から施工できますが、土地の補強は後から行うのは大変です。

要望通りにプランを作成しているかどうかは重要な判断基準のひとつですが、要望通りになっていない理由もきちんと確認してください。それが快適な暮らしを優先するためなら、選択肢から外すのではなく、そこも考慮して比較検討の材料にしましょう。

最後は信頼できるかどうかで決める

注文住宅の費用や建物の設備、使いやすさなどを比較すると、多くのケースで「どの業者も一長一短で判断が難しい」となります。予算が限られていますので、飛び抜けて魅力的な提案をすることもなければ、費用に見合わない提案をしてくることもないためです。

そうなると最終的な判断要素は「信頼できるかどうか」になります。家を建てるときには建主と業者が力を合わせる必要がありますし、建てたあともメンテナンスなどでお世話になります。長くお付き合いするわけですから、信頼できるかどうかはとても重要です。

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見積書の説明が丁寧で、親身になって提案してくれる業者に依頼しましょう。

注文住宅の費用相場

ここまでの説明で注文住宅を建てるときに、どのような流れで見積もり依頼すればいいのか、選ぶときの判断基準をどうすればいいのかについて理解してもらえたかと思います。ただ、費用の部分で、もう少し具体的に知りたいという人もいると思いますので、ここでは注文住宅の費用相場についてご紹介していきます。

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注文住宅の費用相場:約3,500万円(約125㎡)

家を建てる地域にもよりますが、土地代を除く注文住宅の建築費相場は約3,500万円。都市部は3,500万円以上、それ以外の地域は3,500万円以下になりますが、建物だけならそこまで大きな差はありません。

これは平均値ですので、中央値で考えると多くの人が2,500万〜3,000万円の予算()で、注文住宅を建てています。これくらいの価格帯になると、自分の要望をすべて叶えるのは難しく、ある程度の取捨選択が必要です。

また、最近はローコスト住宅が人気で、注文住宅なのに1,000万円台で建ててくれる業者もあります。徹底したコストダウンを行っているので、シンプルな家に仕上がりやすく、短納期で建てられるといったメリットもあります。暮らしたいエリアの土地代が高くて、予算が限られているという人は選択肢にいれておきましょう。

ローコストの注文住宅が登場したことで、注文住宅が高いものというのは過去の話になっています。予算が限られているから、注文住宅ではなく建売物件で妥協しようかなと考えている人も、まずはローコストのハウスメーカーや工務店に相談してみてください。

ローコスト住宅でよくある後悔6選についてはこちら

「タウンライフ家づくり」なら見積もり依頼が簡単

注文住宅で家を建てるのは思った以上にやるべきことが多く、特に見積もり依頼と業者選定が大変そうというイメージを持った人もいるかと思います。実際にそれらはとてもエネルギーを求められる作業で、モチベーションを保つのは簡単ではありません。

反対に見積もり依頼と業者選定の労力を少しでも減らすことができるなら、精神的にも余裕ができるので、家づくりそのものを楽しめて、理想の注文住宅を手に入れやすくなります。

そこでおすすめなのが注文住宅相談サイト「タウンライフ家づくり」です。タウンライフ家づくりでは、複数の業者に一括で見積もり依頼でき、比較検討しやすいプラン、間取り、見積書を提示してもらえます。しかも土地探しまで依頼できます。

相談サイトですので、注文住宅取得のためのさまざまな相談にも乗ってもらえるので、はじめて家を建てるという人にもおすすめです。

注文住宅で家を建てたいけど、仕事が忙しくて手間も時間もかけられない。自分で最適な業者を見つけるのが難しそう。資金調達や業者選定について相談する相手がいない。そんな人は、ぜひ「タウンライフ家づくり」を活用して理想の注文住宅を手に入れましょう。

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タウンライフ家づくりのメリット・デメリット

まとめ

注文住宅で家を建てるときの最初の壁が「見積もり依頼」です。どの業者に依頼すればいいのか、どのような準備をすればいいのかわからずに、面倒になってマンションや建売住宅にしてしまうという人もいるかもしれません。

ここでご紹介した手順に沿って進めていけば、自分の理想とする注文住宅を手に入れられますので、そのときに重要になるポイントをリストアップしておきます。

  • 収入から予算を算出する
  • タイプが違う2〜3社に見積もり依頼する
  • プランと見積書にどこまで要望が反映されているか確認する
  • 要望が反映されていない理由を確認する
  • 最終的には信頼できるかどうかで選ぶ

この5点をしっかりと頭に入れて、見積もり依頼から業者選定まで進めましょう。業者選びと考えると難しそうですが、実際には一緒に家を建てるパートナー探しです。見積もり依頼の流れ名の中で、信頼できるかどうかを判断して、「ここにお願いしたい」と思える業者と契約しましょう。